投稿者 東京めたりっく通信がベンチャー魂で必死に切り開いた道 日時 2000 年 12 月 23 日 15:59:57:
http://www.metallic.co.jp/news/2000/1218.html
2000年12月18日
東京めたりっく通信株式会社
12月12日の「NTTのADSL事業の展開」記事
並びに一連のNTT報道に関する弊社見解
12月12日付日本経済新聞朝刊で「NTTがADSLのサービス価格5100円から4000円
に下げて普及を図る」という単独スクープ記事が一面に掲載されました。ま
た、NTT地域会社は、同時にDSL事業者への接続料金を現行800円から11日の申
請で410円に引き下げる申請を行いましたが、郵政省電気通信審議会の申請料
金のコスト算定根拠が不明瞭な為「適正料金」の再提出を求められ、15日187
円という新たな料金の申請が行われました。
これら一連の記事に対し、弊社の公式な見解は以下の通りです。
今回の本質は、NTT東西地域会社がDSL商用サービスに本格進出するという既に
DSL事業者間或いは報道関係者には周知の事実であるにもかかわらず、悪戯に
サービス料金が安くなったとの部分のみに焦点をあて、これによりNTT地域会
社がDSL市場での覇権を握るかのような誤った印象を読者に与えかねない点に
危惧を表明いたします。
特に、料金説明が、すでに当社が市場値ごろ価格として設定したISPサービス
込み640kbpsで5,500円なる価格をあたかも更に下回るかの誤解を与えるところ
に力点がおかれており、これはあからさまな新規参入企業への既存独占企業優
位の宣伝をかねた世論ミスリードと断じざるをえないものです。日本経済の健
全な育成を日頃主張して来た日本経済新聞にしては、今回の記事はお粗末の謗
りを避けられず、あたかも日本経済新聞は大企業に癒着した報道姿勢を疑われ
ても致し方ありません。
この様に猫の目のようにめまぐるしく変わる申請と一部報道機関のNTT東西宣
伝記事としか思われぬ偏向報道姿勢に対し、「めたりっく・ショック」を起こ
した一方の当事者である東京めたりっく通信(本社:東京都中央区、社長:小
林博昭)は以下のようにコメント致します。「NTT地域電話会社が本格的にDSL
サービスに参入することを歓迎したいと思います。弊社の母体である前身であ
る株式会社数理技研やソネット株式会社及び数多くのボランティアにより1997
年に長野県伊那市農協放送事業協同組合のご好意により始まった日本で最初の
DSL実用化試験から3年、当時、NTTはDSLに関し非常に否定的な見解であったこ
とを思い起こし、感慨もひとしおです。 今回のNTT地域会社の発表は弊社が
通信業界に一石を投じた所謂「めたりっく・ショック」が、大きなうねりとな
って両NTT地域会社にまで波及した事を非常に喜ばしく思います。ただ、昨年
末の弊社DSLサービス開始と時を同じくして申し上げましたが、我々とNTTとの
争点は今回の料金だけではないことを再度ご理解頂きたいと思います。 その
中の最も大きなテーマは、ISDNです。日本のメタル回線は低速ISDNのために著
しく汚染されていて、世界標準の最大8Mbpsの伝送能力のあるADSL普及が妨げ
られるという事実をどう考えるのでしょうか。NTT東西が、来年ただちにISDN
から完全撤退するというなら、日本のブロードバンドユーザを代表して心から
祝福したいですが。ISDNをどうするか曖昧にして、DSL進出を許すことは、日
本のメタル線独占弊害の元凶としてのNTTの存続を助長することになりかねま
せん。」
また、大阪、名古屋において全国展開を担当している当社会長東條 巌は今回
の事態に対し、以下のようにコメントしました。
「東京めたりっく通信がベンチャー魂で必死に切り開いた道を、今度は、天下
の大NTTが横取りする、こんなことは許されません。NTT東西は已然としてメタ
ル線、光ファイバ、電話局、管路・とう道・電柱、その他膨大な設備不動産の
独占的所有者です。弊社をふくむ競争的業者に公正な競争環境が用意されたな
どとは程遠い状態にある事を世論には広く認識してもらいたいと思います。事
実、電話局に我々のDSL集合設備を置くコロケーション費用も不当に高く、こ
れをNTT東西は無料で使えるわけです。また、現状では、局間中継線としての
光ファイバを我々は一般ユーザ並の専用線料金でしか利用できません。これも
明らかに不公正そのものです。早急にダークファイバを開放させねばなりませ
ん。弊社は、今後もNTT独占の非を咎め、日本の高速インターネット通信のイ
ンフラを一企業の独占価格に蹂躪させることのないよう戦っていく所存ですの
で、全国のインターネットユーザの皆様から引き続きご支援をお願いいたしま
す。」
なお、東京めたりっく通信は、12月25日をもって東京都内および一部周辺市街
で総数105局NTT電話局のすべての設備建設を完了し、約50万ユーザ分のDSL回
線収容能力を有するにいたりましたこと、ご報告申し上げます。
以上、弊社会長社長のコメントと併せ、一連のDSLに関する弊社公式見解を公
開い たします。
東京めたりっく通信株式会社東京めたりっく通信株式会社は、1999年7月29
日、本邦初の電話線を利用したDSLによるブロードバンドインターネットサー
ビスを目的として設立されました。サービスの実現や市場の立ち上げにあたっ
ては常にフロントランナーの責を果たし、2000年10月末時点でNTT東日本エリ
アのDSL回線数(第一種も含む)の63%を占める位置にあります。年内の東京23
区全域でのサービスを目指して、現在、設備工事と加入者獲得、回線開通に努
めております。また、関連会社の大阪めたりっく通信株式会社は既に11月より
大阪市内でサービスイン、名古屋めたりっく通信株式会社は年内のサービスイ
ンを予定しています。
当リリースに関するお問い合せ:
東京めたりっく通信(株)広報室 川村、平田
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