投稿者 だみだコリャ 日時 2001 年 1 月 20 日 20:15:54:
「寒い」「わからん」霞が関の新合同庁舎、悪評さくさく
「新世紀のお役所訪問はジャングル探検のよう」――。省庁再編で誕生した総務省などが入り今月6日にオープンした東京・霞が関の新合同庁舎の評判が悪い。来訪者は寒い玄関の外で入館手続きをさせられ、館内でも案内表示が見つけにくく、うろうろ。四隅のエレベーターは旧郵政省、自治省、総務庁用と依然、別々で、相互の行き来には乗り換えが必要。総務省は今年4月から導入される「政策評価制度」の実施官庁だが、自身の庁舎管理についての評価は、とりあえず「赤点」の気配だ。
地上21階、地下4階の中央合同庁舎第2号館は、中央が吹き抜けのガラス張りで、中央官庁で初めて屋上にヘリポートも備えた。総工費は約580億円と超豪華だ。
だが、入ってすぐのところに案内カウンターがないため、来訪者は庁舎の入り口手前でいったん足止めを食う。正面玄関のガラス戸の手前に折り畳み式の記帳机が置かれ、資材を納入する運送業者も免許申請に訪れた通信事業者も交付税の相談に来た自治体職員も、木枯らしにさらされながら入館手続きをしている。
来訪者が集中する午前中には列も出来る。役員交代の報告に訪れて社長と並んで記帳していた情報技術(IT)関連の社員は「ひどい。しょせん来るのは『業者』という意識なのだろうか」。
総務省のほか国土交通省や警察庁も入っているが、玄関ホールの案内表示板は隅に1つ。正面扉から横を向いていて見つけにくい。総務省でも「旧郵政省」は8、9、10、11階、「旧自治省」は4、5、6、7階と、縦割りを引きずった「横割り」状態。エレベーターは旧省庁別に停止するので、乗り間違えると1階へ戻らなければならない。
各階にあるタッチ式の電子案内板は間違いだらけ。
「館内施設」を選ぶと食堂の収容人数は「最大20人」と表示され、「イベント」や「会議案内」はいまだに「工事中」と案内。
廊下には廃棄処分の引っ越し用段ボールが積まれたままで、必要書類と見られる事業者リストや関係資料などを閉じたファイルが無造作に口を開ける。地下駐車場は幹部の公用車専用になっているため、庁舎正面はハイヤーやタクシーの2重駐車が後を絶たない。
総務省によると、玄関ホールの案内表示板は増設する計画だが、記帳場所を変える予定はなく、迷惑駐車は「庁舎外の問題」。担当者は「庁舎管理は当初、国土交通省の担当だったのに、年末に突然我々の仕事になった」とグチをこぼす。
政策評価制度は「国民本位の効率的で質の高い行政の実現」が目的。来訪者の1人はあきれて言う。
「灯台もと暗し、です。まずこの庁舎を評価して欲しい」