投稿者 踊る藁人形 日時 2001 年 1 月 17 日 02:12:55:
先日のテレ朝・サンデープロジェクトのフジモリ氏生出演でのやりとりにつきまして、
その要旨を順不同に挙げておきます。(フ:フジモリ氏、番:番組側)
フ:エクアドルとの国境紛争問題では、
1700(?)kmにわたる国境が170年間にわたって不明確だったのを確定した。
チリ、ボリビア、コロンビアとも良好な関係を築いた。
インフレ率が大統領就任時に年率7600%が、2000年には4%へと改善された。
アラン・ガルシア政権の時には5年間のインフレ率は220万%だった。
GDPは年率-11.7だったのが+13.1%へと改善された。
財政赤字のために、ガソリンの価格が90年当時は2¢が適正価格のはずが
10(?)¢【注・聞き逃した】になっていたのを、改善した。
インフレの鎮静と経済成長を同時達成できたのは、
外国からの借款や小麦の管理価格等のカオス要因除去の成果だった。
また、非識字率が14%だったのが5%に、貧困層が25%だったのが13%に、
識字率が87%だったのが97%へと改善された。テロが激減した。
番:フジモリ氏は、大統領三選は「旧憲法下の就任分は含まれない」という
強引な法解釈を行って、三期目の就任を強硬した。そして、
「大統領三選は、憲法に違反する」としたペルー最高裁判所裁判官をクビにした。
大統領に三選してから、アメリカ側の態度が急に変わったのではないか?
フ:大統領の三期目就任はしなかった方がよかったかも知れない。
裁判官罷免は、他にもいろんな事情があった。罷免は議会が決めたことだ。
私は対立候補に12%の大差をつけて当選した。民主主義の結果、選ばれたのだ。
私の側の選挙費用は1万ドルだったのに、対立候補側は2000万ドル使った。
だから、「フジモリ独裁政権」という非難は正しくない。
番:フジモリ氏のサミット出席の折りに、オルブライト長官が、
「モンテノシス氏をはずせ」と迫ったから、そうしたのではないか?
フ:そうではない。オルブライト長官は、モンテノシス氏の件について
「懸念がある」とは言ってきた。
モンテシノス氏は麻薬等の事情に通じていて有益だと考えられたので、任命した。
同氏の就任については、米国麻薬取締局の支持を得ていた。
米国麻薬取締局とは良好な協力関係を築いてきた。
コカなどの麻薬は3年間で60%削減された。ただ、彼は2面性を持っていた。
番:日系人大統領のもとでペルーと周辺諸国との関係改善が進んだために
米国の反感を呼び、米国はフジモリ政権の崩壊を望み、それを仕掛けたのか?
フ:そういう捉え方はしていない。しかし、それ以上の事は言えない。
私に反対している人々が、今ペルーに続々と戻ってきている。
1800万ドルの秘密口座がパナマやシンガポールに存在する、との容疑については、
ペルー検察当局の来日および、日本での証言の機会をむしろ私が待っている。
しかし、彼らは何も言っては来ていない。
私の秘密口座なるものは存在しない、という事をよく知っているからなのだろう。
(以上です。)
★番組側が、『アメリカ(という国)がそうさせたのか?』という言い方で、
しつこく司会者に繰り返させていたその真意が少々引っかかりました。
もし私だったら、そのあたりは例えばこう訊ねてみたかったです。
『米国としての政策に影響力を行使する特定の政治勢力にとって、
フジモリ氏がペルー政界から追われたことで、どのようなメリットが発生したと言えるのか』
『少し前、コロンビアに対して武力支援の打診が米国からあったかと思うのだが、
「麻薬組織はゲリラ化して内戦となり、逆に長期化してしまう」とフジモリ氏は
強く反対したのでは。その当時と今回の状況とは、直接的な対応関係があるのか…』
フジモリ氏の件についてはあちこちの週刊誌などに載ってきてはいますが、
一つ言えることは、世界情勢の「構造」に直接かかわってくる本質的で極めて
「ヤバい」領域の理解なくしては、この全体像の的確な把握はできないことでしょう。
日本罪団が関与しているという、ペルーのインディオ断種手術の件を私は無視できない!
(それらの関係者が今や『教育改革』に介入して態度悪く指図してきた、というのに…)
なお、上記はビデオに録画してなくてメモしただけでしたので、
放映内容との相違がありましたら、ご指摘いただけますとありがたいです。(個人的に目を通す情報量が最近ちょっと増え気味なため、情報の細部がいい加減になってきまして^^;)