投稿者 asahi.com/0113 日時 2001 年 1 月 14 日 07:44:35:
ケネディ政権が中国の核開発に核攻撃を検討 米公文書
中国が1964年10月に初めて核実験を行った前後、その脅威を重視した米国のケネディ―ジョンソン政権で、核爆弾による開発施設の破壊や、核科学者らの暗殺などが選択肢として検討されていたことが分かった。民間シンクタンクの国家安全保障公文書館が、秘密解除された米公文書を調べて明らかにした。ケネディ政権は旧ソ連との協調を模索したが同意が得られず、米単独での軍事行動も検討したという。
文書を調べた専門家の分析によると、ケネディ大統領は中央情報局(CIA)に軍事行動の可能性の検討を指示。63年4月に統合参謀本部が出した文書は選択肢として、貿易封鎖から台湾部隊による襲撃の支援、戦術核による爆撃までを挙げた。結局は、軍事行動で核開発は止められないと判断し、旧ソ連や英国と連携した外交努力の路線をとることになった。
それでも政府内の論議は続き、ジョンソン政権下の64年には、国務省が中国の核開発は米国を脅かすまでには至らないと主張した一方、軍備管理軍縮局は「弱小国でも甚大なダメージを与えうる核の脅威」を訴え、核施設・人員への直接行動を提唱。中国封じ込めの一手として、インドの核開発を支援する案も浮上したという。(00:03)