投稿者 1/13 yomiuri 日時 2001 年 1 月 13 日 11:13:38:
外交機密費疑惑、別口座にも2億3千万円
外務省大臣官房の幹部(55)による外交機密費流用疑惑で、すでに判
明している銀行口座とは別の銀行二行にも本人名義の口座があり、計二億
三千万円が現金で入金されていたことが十二日、明らかになった。これで
幹部名義の口座に入った現金の総額は四億三千万円に上る。
新たに分かった口座からは、総額一億六千万円が、幹部が購入したマン
ションや競走馬の売り主の口座に振り込まれるなどしており、警視庁捜査
二課は、幹部が外交機密費の一部を、これらの代金に流用した疑いがある
とみている。
新たに判明した口座は、定期預金二口、普通預金三口の計五口で、一九
九五〜九七年の間に、外務省に近い東京・港区の、違う銀行の支店に、そ
れぞれ開設された。
警視庁が調べたところ、入金は一回数百〜百数十万円ずつ、幹部本人が
現金で銀行の窓口に持参しており、昨年暮れまでに五口の口座に計二億三
千万円の入金があった。
五口の口座のうち、一つの口座からは九八年一月に八百万円が、幹部が
文京区内に所有する高級マンション(購入価格約八千万円)の分譲会社の
口座に振り込まれ、同十二月には三千六百万円が現金で引き出された後、
その日に、この分譲会社に支払われていた。
また、幹部は九七年と九八年にそれぞれ四頭と五頭、計九頭の競走馬を
購入し、代金計六千数百万円も、これらの口座から牧場経営会社などに振
り込まれていた。このほか九六年十一月には、知人名義の口座に四千万円
が入金され、昨年七月には、離婚した元妻に二千万円が支出されていた。
五口の口座の昨年末時点の残高は約五千万円だった。
幹部は、これら二行の支店にあった口座とは別の銀行の支店に、一億五
千万円の定期預金を持ち、ピーク時の九九年末で、この口座に二億円の残
高があったことも確認されている。
年間一千万円程度の幹部の給与は、これら三行とは別の銀行に振り込ま
れており、所有する競走馬の年間賞金(一千万円程度)から、飼育費用な
どの経費(一千万円前後)を差し引いた利益もほとんどない。
警視庁では、幹部が、外交機密費を扱う「要人外国訪問支援室」の室長
に就任した九三年十月以降に、これらの口座をめぐる資金の出し入れが繰
り返されていることから、出入金の状況と、幹部が年間に扱う外交機密費
の総額や、その使途などとの確認を進めている。
(1月13日06:59)