投稿者 11/2 朝日 日時 2000 年 11 月 02 日 12:24:26:
「核廃絶」へ日本決議案採択 国連総会
軍縮問題を討議していた国連総会第1委員会は1日、兵器用核分裂性物質の製造禁止(カットオフ)条約交渉を2005年までにまとめることなどを盛り込んだ日本の核軍縮決議案を賛成144、反対1、棄権12の賛成多数で採択した。1998年に核実験を強行したインドは自ら「核保有国」を主張し、これを認めない核不拡散体制に真っ向から反発、日本案にも反対した。
第1委員会は、日本案に加え新アジェンダ連合(スウェーデンなど7カ国)案など計4つの核廃絶に関する決議案を含む49の決議案と決定を採択してこの日、1カ月に及んだ審議を終了した。インドは核廃絶に関する4つの決議案すべてに反対票を投じた。
日本案は(1)今年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核保有国が「核廃絶に明確な約束をした」ことを改めて歓迎(2)包括的核実験禁止条約(CTBT)の2003年までの発効とそれまでの実験などでの爆発停止(3)米ロによる第3次戦略兵器削減条約後のさらなる核兵器の削減、など。
日本政府の登誠一郎・軍縮大使は「ジュネーブでの軍縮交渉はこの1年、ほとんど進展がなかった。日本案はNPT再検討会議での成果を踏まえて具体的に交渉を進めさせようとする内容だ。今後の交渉材料として各国に働きかけてゆきたい」と述べた。