投稿者 10/23 読売 日時 2000 年 10 月 23 日 14:41:05:
米国務長官、金総書記と会談へ
【平壌23日=同行日本記者団】
オルブライト米国務長官は二十三日
朝、北朝鮮の最高指導者、金正日・
朝鮮労働党総書記らと会談するた
め、平壌・順安国際空港に到着し
た。米国の現職閣僚の訪朝は初め
て。
ミサイル問題などで進展があれ
ば、クリントン大統領の訪朝も実現
する見込みで、朝鮮戦争(一九五〇
〜五三年)以来敵対関係にあった米
朝両国は関係正常化に向け歴史的な一歩を踏み出した。米国務省当局者に
よると、オルブライト長官は同日午後三時から金総書記と会談する。
政府専用機で米国から直行したオルブライト長官は、金桂寛外務次官ら
の出迎えを受けた後、宿舎の百花園招待所に向かった。
米朝両国は趙氏の訪米の際、発表された共同コミュニケで「敵対的な意
思を持たない」と表明しているが、オルブライト長官は今回の訪朝で、米
国の北朝鮮に対する懸念事項であるミサイル開発・輸出抑制や核開発凍結
合意の履行、米国務省による北朝鮮の「国際テロ支援国」指定解除などの
問題をあらためて取り上げる方針。
長官は、今月初め金総書記の特使として訪米し、クリントン大統領をは
じめとする米政府首脳と会談した趙明禄・国防委員会第一副委員長を錦繍
山記念宮殿に表敬訪問した後、国連の世界食糧計画(WFP)を通じた米
国などの支援食糧がどのように活用されているかを視察するため平壌市内
の幼稚園を訪れた。二十三日午後には、趙氏とあらためて協議するほか、
対外的な元首格の金永南・最高人民会議常任委員長や白南淳外相とも会談
する。
オルブライト長官は二十四日午後記者会見を開いて一連の協議の成果を
公表した後、翌二十五日ソウルに移動し、日韓両外相との会談に臨む。
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おことわり オルブライト米国務長官の北朝鮮訪問について、米国務省
は読売新聞、毎日新聞、共同通信、テレビ朝日の四社を日本メディアの代
表として指名し、同行取材を認めました。四社が共同で執筆する記事は
「同行日本記者団」のクレジットで掲載します。
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中川官房長官は二十三日午前の記者会見で、オルブライト米国務長官が
同日、北朝鮮を訪問したことに関して、「朝鮮半島の緊張緩和について、
米朝で肯定的な動きが続いていくことを歓迎する」と語った。さらに、
「(日朝国交正常化交渉に)より良い影響を期待する」と述べた。