投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 23 日 10:53:20:
2000.10.20 Web posted at: 1:32 PM JST (0432 GMT)ワシントン(AP)
遺伝子組み換え作物の栽培により、畑のまわりに生息する蝶などが絶滅の危機にさらされているとして、米国内の環境保護団体が、米政府を相手取って訴訟を起こす構えを見せている。
「グリーンピース」などの環境保護団体は18日、虫に害を与える遺伝子組み換えトウモロコシや綿花について、政府が生産許可を更新することは、「絶滅の危機に瀕する動植物保護法」に反するとして、環境保護局(EPA)に対し訴訟を起こすことを通告した。
現在米国内で栽培されている遺伝子組み換えトウモロコシと綿花の一部は、生産許可更新の時期を来年迎える。このため環境保護局では、人体や環境への影響について、専門家の意見を聞くなどして検討を急いでいる。害虫を殺す効果のある遺伝子組み換え作物が、蝶など他の虫に害を与えるのではという懸念については、先月の中間報告で「その危険はほとんどない」としている。
しかし、コーネル大学が昨年発表した研究によると、遺伝子組み換えトウモロコシの花粉によって、「オオカバマダラ」という蝶が死ぬことがあるという実験結果が出た。「オオカバマダラ」は、米中西部を中心に、トウモロコシ畑の周辺などによく見られる草を餌にして育つ。
環境保護局では、「最新の研究によれば、実際にはほとんど害がない」とした上で、「遺伝子組み換え品種を使うことにより殺虫剤の使用が減るので、蝶にとってはかえって好ましいと見る専門家もいる」と指摘している。
遺伝子組み替え作物に「動植物保護法」が適用された場合、環境保護局は、「魚類および野生生物局」の助言を得た上で、絶滅のおそれがある虫を守るための対策を講じなければならない。