投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 23 日 10:50:14:
回答先: アラブ首脳会議、対イスラエル外交の新規樹立凍結(讀賣新聞) 投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 22 日 23:13:20:
ガザ地区(CNN)
エジプトのカイロで開かれていた緊急アラブ首脳会議は22日、パレスチナ人に対する暴力行為についてイスラエルを非難し、アラブ諸国がイスラエルとの間で新たな関係を築くことを停止するとの内容を盛り込んだ共同宣言を採択、閉幕した。これを受け、イスラエルのバラク首相は同日、「ここ数週間の状況を再検討するため、中東和平プロセスから一時離脱する必要がある」との方針を発表した。局面打開の決め手が見出せない中で、和平交渉が今後長期間に渡って棚上げにされ、歯止めの利かない騒乱のみが広がる最悪の事態も懸念されてきた。
パレスチナ人とイスラエル治安部隊との衝突は22日も続き、ガザでは14歳の少年を含む2人が射殺されるなどした。ヨルダン川西岸の町ヘブロンでも2人が死亡したとの情報がある。今年9月28日から拡大の一途をたどった騒乱の犠牲者はこれで120人以上となった。
バラク首相の声明に対し、パレスチナ自治政府のアラファト議長は「(首相は)パレスチナ独立国家を認めるか、地獄に行くかのどちらかだ」と強い調子で非難。「パレスチナ独立国家の首都となるエルサレム旧市街へのパレスチナ人の行進は続くだろう」との対決姿勢も打ち出した。
バラク首相は、今回の緊急アラブ首脳会議の開催を前にした20日、会議の動向をにらみながら、イスラエルが中東和平交渉のプロセスから一時離脱するかどうかを決めるとの方針を明らかにしていた。「一時離脱」の期間については触れなかった。同首相はまた、リクードなど中東和平交渉の在り方に批判的な右派野党と非常時内閣を組み、危機乗り切りを目指す意思も明らかにしている。
イスラエルに関係「凍結」を警告
アラブ首脳会議の討議では、イスラエルとの「断交」を求める強硬派の発言もあり意見調整の難航が予想されたが、関係「凍結」を警告する方向でアラブ諸国の足並みが何とかそろい、中東和平交渉の今後に一抹(まつ)の希望が残った格好となった。
しかし、イスラエル非難が文面が後退した共同宣言に対するパレスチナ人の不満も聞かれ、パレスチナ自治政府協議会のハナン・アシュラビ氏は「宣言は米国の影響で水に薄められたようなもの」と指摘、米国に対する不信感も募らせている。10月中旬にエジプトで開かれた中東6者首脳会議では、2週間以内にイスラエル、パレスチナに米国を交えた和平交渉の再開がうたわれたが、同交渉の実現も不透明になっている。
これに対し、イスラエル政府スポークスマンは、「関係断絶の字句が盛り込まれなかったことは、アラ不諸国の英知の勝利だ。イスラエルとヨルダン、イスラエルとエジプトの間の断交などが発表されなかったことに安堵(あんど)している」と、共同宣言に対する「一定の評価」も示している。
共同宣言は「アラブ首脳は和平プロセスの崩壊に照らして、イスラエルがアラブ世界に侵入しようとする試みに立ち向かうとともに、イスラエルとの間でいかなる関係の確立も停止することを確認する」として、アラブ諸国がイスラエルとの間で新たな外交や経済関係を築くことは停止すると明言。この関係停止の責任はイスラエル側にあると指摘した。ただ、現在イスラエルと関係を持つアラブ各国に対し、関係断絶を求める内容は盛り込まれなかった。
宣言はまた、一連の衝突事件に関し、イスラエル軍兵士の責任を問う国連主導の国際戦争犯罪法廷の設置や、これ以上の騒乱を阻止するため、ガザ地区やヨルダン川西岸で国連が監視のための活動を行うことも要請。これまでの流血で死亡した100人以上のパレスチナ人の遺族らの生活を助けるための基金を創設することも決めた。
チュニジアが外交断絶
21日から2日間にわたって開かれた会議では、参加各国からイスラエルを非難する発言が相次ぎ、シリアやリビアなどはイスラエルとの関係断絶やボイコットなどの制裁を主張。一方、イスラエルと外交関係のあるエジプトなどは、強硬な対応を取ることには慎重な姿勢を示していた。
アフリカのチュニジア共和国政府は22日、パレスチナ人に対する暴力行為に抗議してイスラエルとの外交関係を断絶し、テルアビブの外交使節を閉鎖すると発表した。