投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 19 日 20:10:10:
イエメン・アデン(CNN)
イエメン南部のアデン港に停泊中の米海軍イージス型駆逐艦「コール」で発生した爆弾テロとみられる事件で、イエメンのサレハ大統領は18日、テレビのインタビューで、テロは2人組のアラブ人による犯行だと断定し、うち1人の住居を突き止めたことを明らかにした。さらに「爆破は綿密に計画されたもので、かなり前から準備されていた」と話した。
あごひげの男
カタールのアル・ジャジーラ・テレビの取材に応じたサレハ大統領は、イエメンの捜査当局が、犯人と思われる一味の隠れ家や車、船を運ぶために使用したウインチ、爆発物を調合した部屋を発見したことを明らかにした。
大統領はさらに、犯人は2人組みで、過去2カ月以内にイエメンに移って来た人物だとし、「間違いなくアラブの人間だ。彼らが祈っているのを目撃した人が何人かいる」と述べた。犯人の国籍はわからないとしながらも、犯人の1人がサウジアラビアなまりだったとする目撃者がいることを明らかにした。
大統領はまた、あごひげを生やした男が12歳の少年に金を渡し、男がゴムボートを海中に運ぶ間、車を見張っているように言ったとの証言を明らかにした。男は車には戻らず、警察はこの男の住居を突き止めたという。
捜査は進展
イエメンの警察当局では、イスラムの好戦派を含む多数を尋問しているという。大統領は「犯人がイエメン国民ならば、必ず法廷に突き出す。犯人が他のアラブ人でも、イスラエル人でも、誰であっても、法廷に突き出され、裁判が行われる」と述べた。
米捜査当局は、イエメン側の協力を歓迎している。サンディー・ベルガー米国家安全保障担当補佐官は18日、CNNに対し、「我々はイエメンから多大な協力を受けている。我々の捜査を許可してもらっているだけではなく、一緒に捜査している。それにより、素晴らしい進展があった」と話した。
米捜査当局は、サウジアラビアの富豪オサマ・ビン=ラディン氏を有力な容疑者とみている模様だ。米連邦捜査局(FBI)の担当者は、「1つの仮説には違いない。しかし現段階でオサマ・ビン=ラディンが関与していると言うのは早すぎる」と述べた。同氏の組織は現在、アフガニスタンを拠点に活動しており、同氏は1998年のケニア、タンザニア両国のアメリカ大使館爆破事件の容疑者として手配を受けている。これら2つの爆破事件では、計224人が犠牲になった。
難航する不明者捜索
コールは現在もアデン港に停泊中で、行方不明者の捜索活動が24時間態勢で続けられている。17日には6人、18日には2人の遺体を発見。遺体は軍の飛行機でバーレーンを経由し、デラウェア州のドーバー空軍基地に運ばれる。これで、死亡したとみられる17人中13人の遺体が回収されたが、残る4人は発見されていない。
一方、コーエン米国防長官は19日にも、退役陸軍将校2人を、事件究明のための捜査団を指揮するよう任命する。コールの警備に手落ちが無かったかどうかが捜査の焦点となる。