投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 14 日 13:08:34:
2000.09.14 Web posted at: 6:41 AM JST (2141 GMT) パリ(ロイター)
仏国防省は12日、1991年の湾岸戦争に従軍した同国兵士が体調不良や疾患などに悩む「湾岸戦争症候群」について、議会に調査を要請することを発表した。国防省が今回、湾岸戦争症候群の本格調査の開始に踏み切ったのは、退役軍人ら約80人が、健康状態の悪化は湾岸戦争への参加が原因と主張し、被害を訴える団体を結成したのがきっかけ。
仏軍はこれまで、湾岸戦争症候群への具体的な対応策については慎重な構えを見せ、陸軍医療部のミッチェル・エストリポー大佐は「症候群が存在しないとは言わない。ただ現時点では、フランスの兵士が症候群を患っているとの証拠はない」などと主張していた。
国防省は今後、湾岸戦争に従軍した兵士2万5000人の中に、健康に被害を及ぼす例外的な危険性にさらされた者がいないかなどの調査を議会の委員会に依頼する。また、保健省は、医療専門家から成る特別調査団を編成し、湾岸戦争に参加した仏部隊の医療記録も調査する。
米国と英国でも、湾岸戦争を経験した兵士の多くが、かぜのような症状や慢性疲労、ぜん息などの症状を訴えている。湾岸戦争症候群については、イラクの化学兵器や米軍が多用した劣化ウラン弾などが原因とする見方もあるが、決定的な要因はこれまで解明されていない。