投稿者 ちょっと考えること 日時 2000 年 10 月 06 日 20:30:09:
兵庫県内の小・中・高校生とその親、教員を対象にしたアンケートで、自分の子どもが「学校に行くのがつらい」「家にいても落ち着けない」と感じていると思う親は、実際にそう感じている子どもの三分の一しかおらず、意識に大きなずれのあることが五日、県教委の調査で分かった。六割以上の教員が親に不満を持つ一方、学校を信頼している親は中・高では半分以下。子ども、家庭、学校の三者にきしみが生じている状態が浮き彫りとなった。
調査は、子どもの内面理解に基づく指導に役立てようと実施。六月から七月にかけ、県内の公立小学四、六年、中学一―三年、高校一―三年の計四千八百三十七人を抽出。その親と教員を含む計一万五百四十三人から回答を得た。
「毎日学校に行くのがつらい」と答えた子どもは二七%。それに対し「子どもは毎日学校に行くのがつらいと思っている」と回答した親は九%にとどまった。「成績のことが大変気になる」も、子どもは六五%に上ったのに対し、親は三二%だった。「家にいても落ち着けない」子どもは一七%、親は八%だった。
また、教員の六割が「無関心で非協力的な親がいる」と回答。中学校では八割近くの教員が「偏った考え方の親がいる」と答えるなど、親への対応に苦慮する教師の姿がうかがえる。一方で、「学校には親として信頼できる先生がいる」と答えた親は中学校で四七%、高校で四〇%と、いずれも半数に満たなかった。
授業についても、「子どもに主体性がない」とする教員に対し、子どもの半分は「自分の考えを出せる授業が少ない」と答えており、ここでもずれがみられた。県教委教育企画室は「子どもの内面が親も教師も見えていないのではないか。調査結果を生かし、教師用の指導資料を年内に作成したい」と話している。
(掲載日: 20001006 )