投稿者 明星 日時 2000 年 9 月 13 日 17:44:29:
防衛庁は海上自衛隊のP3C=対潜哨戒機の後継機を国産化する方針を先月打ち出しましたが、ワシントンで行われた日米防衛首脳会談で早速、アメリカから注文がつきました。
日本のP3C独自開発は控えてほしい、これが会談で示されたアメリカ側の本音です。虎島防衛庁長官はコーエン国防長官との会談で、P3Cの後継機を国産化するため防衛庁が概算要求を行ったことを伝えました。
これに対しアメリカも現在のアメリカ製のP3Cが旧式のものとなり、後継機開発が必要になったという日本の主張には理解を示しました。しかしコーエン長官はアメリカ軍と一体で作戦運用できる「総合運用性」を確保することが重要だと述べ、日本だけで独自開発しないようクギを差しました。
軍用機の開発をめぐっては80年代の後半に日本が支援戦闘機FSXの国産化をめざしたものの、アメリカ議会の横槍で断念した経緯があります。このため日本側はアメリカを刺激しないためにも、ある程度の共同開発や装備の共通化はやむを得ないとしています。しかし議会の動向によっては、再びアメリカが強硬姿勢に傾くことも考えられます。その場合、開発をめぐる日米の主導権争いは再び2国間の大きな摩擦に発展することも予想されます。【終わり】(13日7:30)