投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 10 月 04 日 14:21:37:
回答先: 日本はプルトニウム計画の中止を 東海村・臨界事故1年――米の核管理研究所が声明 投稿者 あかはたくん 日時 2000 年 10 月 04 日 12:17:46:
原子力災害対策に係る米国との協力の拡大
平成12年9月29日
科学技術庁
(概要)JCO臨界事故以降1年が経過し、原子力災害対策に関する我が国の体制が基本的に整いつつあるところ、より一層の防災対策の充実・強化を図るため、9月29日、米国DOEと科学技術庁との間において、原子力災害対策分野における今後の協力の拡大について具体的に合意した。
1.これまでの経緯
昨年9月のJCO臨界事故以来、国としては、原子力災害対策特別措置法の制定、国の防災基本計画の改訂等を行い、原子力事業所の所在する地域への原子力防災専門官の配置、緊急時応急対策拠点施設(オフサイトセンター)の整備、国・自治体・事業者の共同による総合防災訓練の実施準備等、様々な施策に取り組んできたところ。
本分野における米国との協力についても、米国がスリーマイル島事故による原子力災害の経験を有し、災害対策の体制・技術面における先進国であることから、本年5月3日、科学技術庁の中曽根長官と米国エネルギー省(DOE)のリチャードソン長官との間で、原子力安全・防災対策の分野における協力の拡大方針の確認がなされた。(別添1)
その後の事務レベル会合を通じ、両国間において協力の具体的な内容について検討が進められ、今般の合意に至った。
2.合意された具体的な協力
9月29日、ゴットミューラー 米国DOE国家安全保障庁副次官と今村 科学技術庁原子力安全局長との間で書簡の交換がなされ、以下の事項について協力していくことを合意。
◎防災分野の情報、職員、専門家の交換
◎合同の緊急対策トレーニングプログラムの開発
◎緊急時訓練/演習への参加
◎緊急時における原子力データの交換能力の改良
3.今後の進め方
当面、緊急時原子力支援・研修センター(原研、サイクル機構)、放射線医学総合研究所等とDOEとの間で情報交換、研修・訓練の参加等の協力(別添2)を進めることとし、順次、協力の拡大を実現していく予定。
なお、10月28日に島根県で予定されている総合防災訓練にも、DOEの国際防災協力室長がオブザーバー参加する方向で、現在、調整中。
本件担当: 科学技術庁原子力安全局
防災環境対策室
伊藤 宗太郎
tel:03-3581-3684 fax:3581-0774
(別添1)
科学技術庁と米国エネルギー省との間の
原子力防災の分野における協力の経緯
平成12年
・5月3日 訪米中の中曽根 科学技術庁長官とリチャードソン米国エネルギー省(DOE)長官は、科学技術庁及びエネルギー省が原子力安全及び緊急時対策の分野において協力を拡大することに合意した。
(共同プレス発表文)−該当部分(仮訳)−
科学技術庁長官とエネルギー省長官は、原子力の安全な利用と原子力の緊急時対策が重要であることに言及した。エネルギー省長官は、1999年9月に東海村で起こった原子力臨界事故の結果、日本が実施した原子力安全と緊急時対策を向上させるための重要な法律的、制度的な改革に留意した。科学技術庁及びエネルギー省は、この重要な分野での協力を拡大することとした。
・ 5月31日 5月3日の合意を受け、DOEと当庁の専門家会合が当庁で行われ、今後の協力の在り方について協議が行われた。
・ 9月4日 ゴットミューラー 米国DOE国家安全保障庁副次官が今村 科学技術庁原子力安全局長を表敬訪問した際、協力の具体的な進め方について意見交換が行われた。
・9月29日 ゴットミューラー 米国DOE国家安全保障庁副次官と今村 科学技術庁原子力安全局長との間で具体的な協力の進め方について、書簡の交換がなされた。
(交換書簡)−抜粋(仮訳)−
・ 2000年5月3日の日本国科学技術庁中曽根弘文大臣と米国エネルギー省ビル・リチャードソン長官の間の合意を想起し、科学技術庁とエネルギー省は緊急時対策の分野における協力の拡大について合意した。
・ 新しい協力は情報、職員、専門家の交換を含む。特に、両機関は合同の緊急時対策トレーニングプログラムを開発し、緊急時訓練/演習に参加し、並びに緊急時における原子力データの交換能力の改良を行っていく。
・ 両機関は将来における協力の強化を進めていくことを希求する。
以下、