投稿者 転載 日時 2000 年 10 月 01 日 02:09:49:
回答先: 三宅島・島民噴火注意情報 投稿者 転載 日時 2000 年 10 月 01 日 01:52:43:
有珠山噴火から半年 なお1800人が避難生活
------------------------------------------------------------------------
北海道の有珠(うす)山が3月31日に噴火して半年が過ぎた。火山活動は終息に向かっているものの、ふもとの虻田町の洞爺湖温泉街の間近に出現した火口は、今も小規模な水蒸気爆発を繰り返し、爆発音を響かせている。
住民への避難指示は火口に近い202世帯を除いて解除されているが、解除地区でも噴煙の迫る自宅には戻らない人が多く、なお約780世帯、約1830人が仮設住宅や公営住宅で避難生活を続けている。温泉街では宿泊客も激減し、にぎわいは戻っていない。
金比羅山火口群に近い温泉街の中心部。9月になっても、「ドン」という爆発音とともに、爆風による「空振」が絶え間なく建物の窓ガラスやシャッターをガタガタと揺らす。火口から4、500メートル離れた地区にも、直径約10センチの噴石が飛んでくる。
周辺の地殻変動は収まり、8月中旬以降は有感地震も観測されていないが、小爆発が続くことについて、北大有珠火山観測所の岡田弘教授は「(地表近くの)浅い所に入ってきた溶岩はまだ熱を持っており、7月下旬からの降雨で、熱と地下水が接触しやすい状態になったため」と分析。しかし、「新しいマグマの活動を示す動きはなく、だんだんと火山活動は終わりに近づくだろう」と話す。
だが、泥流などへの警戒もあって、温泉街に戻る住民は少ない。同町洞爺湖温泉町には噴火前、約2380人が住んでいたが、虻田町の調査では、戻って生活しているのは9月12日現在、約1割だ。
帰宅調査にあたった洞爺湖温泉自治会連絡協議会の福井政吉会長(64)は「温泉街は仕事がなく、空振も頻繁にあるので戻ってこないのだろう」。
洞爺湖温泉観光協会加盟のホテルや旅館など19の宿泊施設のうち、14軒が営業を再開している。しかし、同観光協会によると、夏の観光シーズンだった7、8月の宿泊者数は計3万7000人足らずで、昨年同期の2割にも届かない。店も日中は約3割、夜は8割がシャッターを下ろしている。同観光協会の阿部信昭専務理事は「宿泊客のうち1割も街に出ない。住民も帰ってこない状況では店も商売にならない」と話す。
一方、復興作業を進めている北海道庁や有珠山周辺の伊達市、虻田町、壮瞥町は、周辺区域を災害時に予想される危険度で区分けすることを確認した。今後、具体的な線引きや規制内容の検討を進め、年内には復興方針をまとめたいとしている。