投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 29 日 10:17:04:
来年の参院選の比例区に運輸省が前観光部長の藤野公孝氏を擁立したことで加藤派と江藤・亀井派の確執が深まっている。
ポイントの一つは、いま実力者として政局の中心にいる亀井政調会長(元運輸相)に対して、一言の連絡もなく出馬を、しかも加藤派からの出馬を運輸省が決めたこと。
「なぜ俺に断らずにやったのだ」と亀井氏が怒るのは理解できる。しかも江藤隆美、平沼赳夫と同派には3人も運輸相経験者がいるのだ。しかも平成7年に運輸省の港湾関係者の支援を受けて当選したのが江藤・亀井派の小山孝雄参院議員。今回は当然、港湾の支援は受けられなくなる。
ではなぜ、亀井氏に断らずに進めたのか。次の解釈が有力だ。
「亀井政調会長に相談したら怒鳴られてつぶされてしまう。それより既成事実をつくってしまう方が勝ちだ、と運輸省は考えたのさ」
運輸省は来年1月、建設省と合併して国土交通省になるが、その主導権争いに血道をあげている。
「建設省の候補者のお手伝いなんかできるか」という部分がキーポイントである。
しかし運輸省といえども亀井政調会長と対決するのは不利ではないか。これに関係者がこう答えた。
「役所だけではたしかに不利。しかしこの背後に古賀誠、川崎二郎の運輸相経験者をはじめとする宏池会がある。さらに保守党の二階前運輸相と野中幹事長がいる。負けない、と読んでいるのだ」
どうやら運輸省のドンは亀井でも古賀でもなく、ここに出てきた二階俊博氏のようだ。関係者の話。
「候補者になった藤野は二階政務次官のときの観光振興課長、二階運輸大臣のときの観光部長。藤野は“二階の一の子分は俺だ”と省内で言い回っている。二階が藤野を古賀に紹介したのだ」
どうして二階氏が、有力政治家を押しのけて運輸省の信頼を得ているのか。
「平成4年まで、福田、安倍派が運輸省を牛耳っていたが比例区で当選させられなかった。そこで運輸省は二階政務次官に依頼、この年に泉信也を異例の比例名簿6位で当選させた。それ以来、運輸省は二階に絶対の信頼を置いている」
運輸省は恩義を忘れていないだけなのだ。