投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 29 日 09:38:05:
回答先: <速報・ユーロ>デンマーク国民がユーロ導入を否決(毎日新聞) 投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 29 日 09:28:51:
2000.09.29 Web posted at: 9:30 AM JST (0030 GMT)
コペンハーゲン -- 欧州単一通貨ユーロへの参加の是非を問うために28日実施されたデンマークの国民投票では、反対が賛成を上回り、同国の参加は見送られることになった。デンマークのユーロ不参加は、同様な国民投票を予定している英国、スウェーデンなどで反対論に弾みをつけるとみられ、ユーロの信認は大きく揺らぐ可能性がある。金融市場では、ユーロ売りが再び強まるとの懸念が高まっている。
最終結果(速報値)によると、反対は53.1%、賛成は46.9%で、予想よりも大きな差がついた。EU加盟国によるユーロ参加に関する国民投票は、99年1月のユーロ導入後では初めて。デンマークは、英国、スウェーデンとともに99年1月の通貨統合スタートからの参加を見送っていた。
デンマークは、マーストリヒト条約(欧州連合条約)の批准を92年の国民投票でいったん否決し、翌年に2度目の投票でようやく批准した経緯がある。92年の否決は、その後の欧州金融・為替市場の大混乱のきっかけとなった。
ラスムセン首相は、「投票結果を尊重する」としながらも、「デンマークが欧州に背を向けたわけではない」とも述べた。今のところ、ラスムセン首相率いる中道左派政権に対し、野党などから早期退陣を求める声は出ていない。
ラスムセン首相は、ユーロ参加が否決されれば、東欧への拡大を計画する欧州連合(EU)で、デンマークの発言権が小さくなるとし、参加賛成を訴えてきた。これに対し、反対派は、参加すれば、デンマークの手厚い福祉制度が失われるとし、反対票を投じるよう呼びかけていた。
デンマークの大手銀行ユニバンクのヘルガ・ぺダーソン氏は、「政府は、ユーロ参加が否決されれば、厳しい財政引き締めを余儀なくされると警告していた。有権者はこれに反発し、脅しは逆効果だったようだ」と分析した。
デンマーク国民投票の結果について、欧州委員会のプローディ委員長は、デンマークが参加を決めていれば、EU共通の利益にかなったはずとし、「結果は遺憾である」とコメントした。
ユーロ売り圧力も
ユーロ参加見送りを受け、デンマークの通貨クローネには、下落圧力がかかると予想されている。このため、「デンマーク国民銀行(中央銀行)は、クローネ防衛のため、政策金利を0.5%引き上げる可能性が大きく、これでも通貨が下げ止まらない場合、さらに利上げする」(ユニバンクのぺダーソン氏)とみられている。
政府とデンマーク国民銀行は、国民投票の結果を受け、「固定相場制度を維持するために必要な措置をとる用意がある」との声明を発表した。
欧州中央銀行(ECB)のドイセンベルグ総裁も、国民投票の結果は、デンマーク国民銀行とECBの協力関係には「何ら影響ない」とのコメントを発表した。
一方、ユーロは、先週末の日米欧通貨当局による協調介入で、このところ底堅く推移していたものの、デンマーク国民投票の結果を受け、再び売り圧力にさらされる可能性がある。
ただ、現在EU議長国を務めるフランスのジョスパン首相は、デンマーク経済がEU経済全体に占める割合は大きくないため、国民投票の結果は、ユーロに対する圧力とはならない、と主張した。
29日午前9時時点の東京外国為替市場では、ユーロは、1ユーロ=0.8817/19ドルで取引されており、28日午後4時時点のニューヨーク市場の0.8790/97ドルとくらべ、小動きにとどまっている。