投稿者 9/27 朝日 日時 2000 年 9 月 27 日 10:17:40:
「原発の段階的廃止」を日弁連が提言へ
日本弁護士連合会は、来月6日、岐阜市での人権擁護
大会で採択予定の「エネルギー政策の転換を求める決
議」案の中で、「原発の段階的廃止」を提言する方針を
決めた。昨年9月の茨城県東海村での臨界事故や、ドイ
ツの原発廃止決定などの国際的潮流を背景に、日弁連と
して初めて「脱原発」を掲げ、その道筋を具体的に示す
政策提言をすることになった。
「原子力偏重から脱原発へ」との副題が付いた同決議
案は公害対策・環境保全委員会(藤原猛爾委員長)のメ
ンバーらを中心に、欧米への海外視察を繰り返しながら
準備された。決議案では(1)既存原発の段階的廃止と
新増設の停止(2)使用済み燃料の再処理の中止(3)
高レベル放射性廃棄物の地層処分凍結などを提言する。
日弁連は「地球環境保全の立場」からプルトニウム利
用などに対してはこれまでも批判してきたが、原発の是
非については、会内合意の形成が難しく、明確な主張は
避けてきた。しかし今回は相次ぐ事故などで、原発問題
にかかわってこなかった弁護士からも「脱原発」の明確
化に積極的な提案が出た。採択されれば、政府や電力業
界には「新たな逆風の1つ」になりそうだ。(08:27)