題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,ＭＬを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。
投稿者 第４統制技術課 日時 2000 年 9 月 27 日 00:35:58:
回答先: Re: なぜ１機１２０億円なんでしょう？ 投稿者 ちょっと考えること 日時 2000 年 9 月 25 日 18:29:18:
少ない製品発注数量の中で、多岐にわたった自前の開発費を捻出するために、どっちみちこういうお値段になっております。
外国製兵器の採用にしても、ライセンス料を支払って、たとえ国内生産コストが高くても自国で生産できるようにしておかないと、非常時によっては稼働率の充分な確保や、損失分の補給を常に期待できるとは限らないのでは？
あと、自国開発の利点は、設計データとノウハウがあるので臨機応変な改造・改良がより容易になるかと思われます。
価格高騰のそのほかの理由として、手作りが多い搭載電子機器類に限って申しましても、
携帯電話のように何万枚も一括して安くロボット量産できる性質の部品構成でも、また製品の受入検査基準でもありませんので、そういう意味でもグッとお高くなってしまいます。
極限の性能を詰め込むために、大変複雑な構造をした機器もあります。
人件費が大きな割合を占める、通常の世間とはおよそかけ離れた世界ということです。
具体的には書きませんが、
一例として、大きさが15mm角くらいの、某・金メッキ・軍用規格の輸入電子パーツが受注生産で【納期２ヶ月、購買単価＠６万円】だったのが、ほかの企業製で同等性能かつ大量生産品の輸入パーツでは【納期２週間、単価＠２０００円】でした。
また、日本製・民生規格で大体単価＠５０円相当のＩＣ部品が、
某国・航空宇宙機関製の、厚い金メッキで高信頼仕様のＩＣ部品では、その国の通貨水準を考慮すると単価＠７０００円くらいに相当しました。そういう全数試験の性能保証品ですとその価格域かと思います。
最近は携帯電話ブームのため、大量生産される民生部品は安いのですが、このような軍用特殊部品は絶対需要が少なく製造コストがやたらかかるので、どうしても価格の桁が違ってきます。（金メッキは、主として電気特性や錆対策のためです。）
また、アメリカ軍需企業内製（自前設計・製造）の軍用ノートパソコンだと日本製で２５万円相当の動作性能のものが、納期２ヶ月で約２５０〜３００万円だそうです。
ただし、砂漠の炎天下でも、寒冷地でも、雨曝しでも、ちゃんと動くらしい。
あと、某ジェットエンジンの製造現場ネタをお一つ。
…あるジェットエンジンの、巨大な円筒形の耐熱ステンレス製「殻」は非常に硬くて、ドリルで穴を１つ開けると、それだけで刃がナマってダメになってしまう。
そこで、アメリカのメーカーに問い合わせた。すると、
『穴を３つ開ける時は、ドリルを３本用意すればよい。』と言われたそうです。
これ以上は書けないな… (-_-;)
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。