投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 25 日 21:46:07:
週末開かれた先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)では原油価格の高騰が主要議題になり、共同声明には、産油国に一層の増産を求める文章が書き込まれた。G7直前に米国が戦略原油備蓄の取り崩しを決め、欧州でも追随に向けた動きが始まったことで、価格上昇にいったんはブレーキがかかるとの見方が多い。ただ、最近の価格急騰をけん引してきたのが原油先物市場での投機的な資金であるだけに、今後も高騰と急落の両極端にぶれる不安定な値動きが続く恐れがある。
米国のサマーズ財務長官はG7終了後、「比較的晴天状態といえる世界経済に垂れ込めてきた最大の雲は原油価格だ」と語った。為替やマクロ経済政策が通常中心議題となるG7で原油価格問題が議論されたのは、1年半で3倍以上に上昇した価格が世界経済の足を引っ張り、株式市場などのかく乱要因にもなりかねないからだ。
だが、背景にあるのは純粋な経済的懸念だけではない。大統領選挙を控え、米国ではエネルギー問題が熱いテーマになっており、クリントン政権は、備蓄放出と産油国への増産圧力の組み合わせで、国民へのアピールをねらった。この備蓄放出は「これまで値上がり材料しか見当たらなかった先物市場に対し、『これ以上の上昇には実力行使で阻止する』とのメッセージを送る効果はあった」(石油業界筋)といえる。
しかし、備蓄取り崩しの規模が、米国での石油製品需給のひっ迫を緩和するには小さく、実際に原油を運搬し灯油などの製品に精製して消費者まで届くには2カ月ほどかかり、市場心理への効果以上の期待は難しそうだ。
石油輸出国機構(OPEC)は27日からベネズエラで設立40周年の首脳会議(サミット)を開く。G7などから増産圧力が強まる中で、どのようなメッセージを出してくるのか注目される。ただ、サウジアラビアを除くと実際OPECに増産余力は限られ、4月以降の増産の結果、原油は供給過剰に向かっているとみられる。先物市場での投機筋の心理が一変すれば急落もありうるだけに、OPECの立場は微妙だ。 【福本 容子】
[毎日新聞9月25日] ( 2000-09-25-20:42 )
★投機資金に値を吊り上げられた原油価格に踊らされ、国家備蓄を取り崩すアホ臭さよ。タイが通貨危機の時に、バーツ買支えをしてヘッジファンドと張り合った挙句、外為準備をすってんてんにされてIMF管理国家になったことは何の教訓にもなっていないようである。近頃ヘッジファンドがまたぞろ息を吹き返しているが、連中の投資対象が債権や株や通貨から石油に変わっただけのことだ。ロスチャイルドの親戚のサマーズがナニを言ったところで説得力などあるものではない。