投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 21 日 15:58:55:
噴火活動が続く伊豆諸島・三宅島(東京都三宅村)の雄山(おやま)から噴出する有毒な火山ガスが激増しているため、都災害対策本部は21日、災害復旧の拠点を三宅島から近隣の神津島に移す検討を始めた。都現地災害対策本部が三宅島を拠点にしての作業継続は危険と判断し、都災害対策本部に要請した。
現地災害対策本部によると、雄山の火口から放出される二酸化硫黄はここ数日で激増し、環境基準の約10倍が測定された。風向きなどの気象条件によっては、硫化水素とともに山肌に沿って海辺まで降下している。20日には、復旧関係者を乗せた宿泊用客船「かとれあ丸」が島西部の阿古港に接岸しようとしたが、目の痛みなどを訴える人が続出したため断念した。
これまで災害復旧は三宅島を拠点とし、日中は島内各所で作業を行い、夜間は同島の港に停泊する「かとれあ丸」に宿泊していた。しかし、現地災害対策本部は、船で約1時間離れた神津島に拠点を移し、安全を確認しながら作業員を往復させるべきだと判断した。
大島の元町港に緊急避難していた「かとれあ丸」は21日午前、再び三宅島の阿古港に戻った。安全を確認したうえでライフライン復旧作業に入るが、同日夕には作業員を乗せて神津島に向かう予定。
【宮下 正己】
[毎日新聞9月21日] ( 2000-09-21-15:14 )