投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 20 日 20:17:37:
噴火が続く伊豆諸島・三宅島(東京都三宅村)で20日午前、復旧関係者の宿泊用船舶「かとれあ丸」が島西部の阿古港に着岸しようとしたところ、降灰に覆われ、乗っていた復旧関係者が相次いで目の痛みなど体の異常を訴えた。火口から噴出した有毒ガスの影響と見られる。このため同船は同日午後、大島へ緊急避難した。
都現地災害対策本部はこの日朝、波が高くて島東部の三池港に着岸できないと判断。島西部の阿古港から復旧関係者を上陸させ、作業にあたることにした。しかし、阿古港近くで、火山灰に見舞われ、船は強烈な異臭に包まれた。約200人が乗船していたが、気持ちが悪くなったり、目の痛みを訴える人が続出。危険と判断して大島へ緊急避難した。21日朝、再び三宅島に向け出航する。
船内の防災関係者からは対策本部の判断に不信の声が上がった。三宅島はここ数日、雄山の火口から放出される二酸化硫黄が激増。対策本部も危険性を認識し、19日から再開した島内作業では、作業員に防毒マスクやガス検知機を携帯させていた。この日、阿古港は火口の風下で、対策本部も事前に降灰と異臭を確認していた。ある土木作業員は「危険だと分かっているのに、なぜ作業させようとするのか。安全を考えたら、もう島から撤退した方がいい」と怒っていた。
【宮下 正己】
[毎日新聞9月20日] ( 2000-09-20-18:47 )