投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 14 日 23:30:29:
三菱電機は14日、北海道大学電子科学研究所(竹内繁樹助教授)と共同で、「量子暗号」を光ファイバー上で送受信する通信システム実験に国内で初めて成功したと発表した。
「量子暗号」は通信途中で盗聴されると、データ内容が変質する特徴がある。また、盗聴されたことも確認できるため、対策を講じやすく、「絶対に解読できない究極の暗号」といわれる。今回は約200メートルの光ファイバーを使用して送受信に成功しており、今後は数キロ程度の光ファイバー網への展開が可能という。
暗号は、解読に時間がかかればかかるほど、セキュリティーや安全面の裏付けになっている。しかし、非常に大きな計算能力を持つスーパーコンピューターや、将来、量子計算機のような超高速計算機が実用化されれば、「ほとんどの通信について、技術的には盗聴が可能」な世界。「量子暗号」は、「量子を観測すると、その量子の状態は必ず影響を受ける」というハイゼンべルクの不確定性原理を応用しており、盗聴が行われると、一つ一つの光子に情報を搭載する量子暗号が反応、盗聴の事実が確認できる。
同社によると、この技術は世界でも数件の成功例しかないという。
【尾村 洋介】
[毎日新聞9月14日] ( 2000-09-14-21:50 )