投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 12 日 03:06:10:
ロシアのアダモフ原子力相は11日、モスクワで記者会見し、インドの原子力発電所に対し濃縮ウラン燃料を売却する方針を明らかにした。インドの核実験以来、米欧などは国際合意に基づいて燃料など核関連資機材の供給を停止しており、ロシアの動きは合意違反として国際的な批判を呼びそうだ。ロシアはこれとは別に今夏、新規原子炉を売る契約をインドと結ぶなど、売り込み優先の姿勢をあらわにしている。
インタファクス通信によると、原子力相は会見で、インドとの燃料供給契約に従ってロシアはすべての義務を履行すると語った。これに関連して、原子力省スポークスマンは朝日新聞記者の取材に対し、60トンの濃縮ウラン燃料を供給する契約で、すでに1カ月ほど前から輸出作業が始まっていることを明らかにした。
合意違反を主張している米国などが対ロ制裁に踏み切る可能性について、原子力相は「どんな制裁措置が可能なのか」と語り、合意の解釈をめぐってロシア側の正当性を争う構えを見せた。
原子力省によると、対象になっているのはタラプール原発で、1969年に米国の技術で作られた。核実験に伴い、米社からの燃料供給が止まったため、ロシアから調達することにしたと見られるが、この点について、同スポークスマンは「市場原理に従い、われわれの価格が受け入れられた結果だ」と語った。(01:06)