投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 11 日 19:03:41:
本田技研工業が、6−8人乗りの小型ビジネスジェット機を独自開発したことが11日、明らかになった。軽量の機体から低燃費ジェットエンジンまで一貫して単独で手がけており、日本の民間企業単独による戦後初のジェット機開発となる。日本の航空機産業は終戦直後の米国の開発停止措置で欧米諸国より大きく後れをとっていたが、本田の開発は日本の航空機産業の“復権”に刺激を与えそうだ。
本田は米ノースカロライナ州に専門の開発拠点を設けるとともに、航空機関連企業の米アトランティックエアロ社と提携、今後FAA(米連邦航空局)の承認を得ながら試作機の製造に着手する。
開発した小型ジェット機は、主翼や胴体、外板の主要構造材にカーボン繊維強化材などを使用し、軽量ながら強度の高い機体とした。エンジンには、自動車開発で蓄積した低コストの電子制御技術を多用、低燃費で出力の高いターボファンジェットエンジンを搭載する。機体、エンジンとも本田が独自開発した。
本田は昭和61年にジェット機の開発に着手し、平成5年から米ミシシッピ州立大学と協力しながら8年に試作機を開発した。その後、単独の開発事業に切り替え、国内の技術研究子会社である本田技術研究所と「ホンダR&Dアメリカズ」(ロサンゼルス)で研究を進めてきた。
日本の航空機開発は、官民合同による「YS−11」の開発や防衛庁向け「F2支援戦闘機」などのケースがあるだけで、米ボーイング社など欧米の巨大航空機メーカーの下請けにとどまっていた。