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ユーザーが気づかないうちに、誤った位置にデータが
書き込まれる―。マイクロソフトのデータベース製品Ac
cess97が、こうした致命的なバグを抱えていることが明
らかになった。Accessはデータベース・ソフトとして人
気があり広く使われているため、その影響は計り知れな
い。
米マイクロソフトは8月26日、マイクロソフト日本法
人も8月31日に、「Access97のフォームで、レコードを
削除した後に他のレコードを編集すると、編集結果が誤
ったレコードに保存されるケースがある」ことを認め、
現象と回避方法を公開している(http://www.microsof
t.com/mscorp/worldwide/japan/support/kb/articles/j
045/0/13.htm)。
だが、このWWWページの説明を読んだだけで、状況を
理解できる開発者は決して多くないだろう。バグの発生
条件が体系的に記載されているとは言い難いからだ。説
明が簡潔すぎるため、非常に限られた条件でしか発生し
ないバグのように誤読してしまう可能性もある。
加えて、マイクロソフト日本法人のWWWページで触れ
られているのは、Access97のバグだけだが、米マイクロ
ソフトのWWWページでは「Access 2.0や同95などの旧版
でも同様の障害が発生する」ことも報告されている。米
マイクロソフトは9月10日に、バグの原因の一つがAcces
sのデータベース・エンジンである「Jet」にあることを
発表。Jetを利用するVisual Basic(VB)プログラムに
も問題が拡大する可能性が出てきた(Jetとアクセスの
バグの関係についてマイクロソフト日本法人は「未確
認」とコメントしている=本誌注)。(若月 顕良)