潜在意識を活用し奇跡を起こせ 2002年4月 |
<あれをやっても、これをやってもダメだ>
<でもなんとかしなきゃいけない>
と、心が究極の状態になったときにはじめて
心に解決の発想が生まれることがあるんですよ
ぼくの背負い投げは自己流なんですけど、
こうした究極の心理状態から生まれたんですね
ーー吉田秀彦(柔道バルセロナ五輪金メダリスト)ーー
(試合前のイメージ)
試合前には寝る前にベッドの中で<こうなったらいいな>という自分が勝手に
作った試合展開をイメージしていますね。一回戦の対戦相手もわかっている
のでイメージの中で何回か相手を投げて、一本勝ちしている自分の姿を
描いています。それもイメージの中で体験しておくことで本番のとき初めて
という感覚をなくすためです。
ただこのイメージも何回やっても相手を投げているイメージが簡単に
浮かぶときは優勝しているんですけど、その何回かのうちに自分が
投げられてしまうイメージが浮かぶ時もあるんですよ。そういう悪いイメージを
思い浮かべてしまうと、なんとか良いイメージを作ろうとするんですが悪い
イメージが心のどこか深いところに残っている場合が多いですね。
そういうときは心の状態が体に反映されて負けてしまいますね。
バルセロナ五輪のときは、自分が相手を投げているイメージしか
浮かびませんでしたが、アトランタ五輪ではダメでした。
−−メンタル強化バイブル 高畑好秀 池田書店
(コメント)
現実になるイメージは、心がリラックス状態になっとき、自然に浮かび
出てくるものです。反対に強制的に作り出したイメージは、後に
不快感が心の中に残ります。そのような時は、自然に浮かび上がる
ようになるまで、強いイメージと実際の行動による努力を継続させる
作業が必要になってきます。
吉田秀彦
バルセロナ五輪柔道78キロ級で6試合
すべて一本勝ちし金メダル獲得
99年世界選手権90キロ級優勝
世界学生選手権2連覇