ーーマーク・トゥエイン(作家)ーー
(成功者には、失敗というものはない)
現在の人間のほとんどは、いわゆる<失敗>を恐れ、極力それを避けようとする。
にもかかわらず私たちはみな、自分の希望がかなえられなかったという<失敗>
の経験をなにかしらもっている。試験に落ちたり、実らぬ恋に悩んだり、仕事が
一つも計画どおりに運ばなかったという覚えは誰にでもあるはずだ。だが私に
いわせれば、そのような経験は<失敗>ではなく、単なる<結果>である。
そしてそれが成功者に共通する見方でもある。つまり成功者は、失敗を認めず、
失敗を信じない。失敗と言われても、彼らにはピンとこないだろう。もちろん私は、
超一流の人物は失敗しないなどというつもりはない。だが彼らは、なにかを試みて
思い通りの結果が得られなくても、それが自分にとって有益な体験であることを
知っている。そしてそこから学んだ教訓を生かして、別なことを試みる。
新たな行動を起こし新たな結果を生み出すのである。ところが失敗を
恐れる者は、過去の経験から教訓を引き出そうとはせずに、それをもとに
未来への悲観的な信念を作り上げてしまう。これでは、自分の望みを達成
するために不可欠な行動をとることさえできない。
ーーあなたは今の自分と握手できるか アンソニー・ロビンス 三笠書房
(コメント)
サーフィンをしている人は、大波がくると喜んで、その波を楽しもうとします。
もしも困難や試練が人生における大波だと思うことができれば、さぞ楽しい毎日
が送れるに違いありませんね。
マーク・トゥエイン
12歳のときに父が死亡、学校を中退、新聞社で植字工見習として働く。
やがて、子どもの頃からの夢“アマゾン探検”を果たそうと、22歳のとき、蒸気船で
アマゾンに向かうが、資金不足のため、そのまま蒸気船の水先案内人として働く。
この頃の思い出と数々の体験から『トム・ソーヤーの冒険』や
『ハックルベリー・フィンの冒険』が生まれる。トゥエインは27歳の頃から新聞
雑誌等に投稿を始め、1865年、ニューヨークのサタデー・プレス誌に送った
ユーモア短編小説『ジム・スマイリーと彼のだいじな跳び蛙』が好評を博し、
作家としてその第一歩を踏み出した。1870年、35歳の時に、富豪の
娘オリビアと結婚。その後約20年にわたり、次々と作品を発表した。