ある感情を抱けば、それが顔に出ることはおわかりでしょう
ところが現在では、それが逆にもなることが判明しています
人間の心は、顔に出た表情と同じになるのです
つまり、苦しいときでも笑みを浮かべれば心は苦しんだりしないし
悲しい顔をすれば心の中でも悲しくなってしまうわけです
ーーポール・エックマン(カリフォルニア大学心理学教授)
ロサンゼルス・タイムス誌紙上にて
(笑いの効能)
ノーマン・カズンズ(カリフォルニア大学生物学教授)は、<病気の分析という
素晴らしい著書の中で、自分が長期にわたる大病を克服した体験について
述べている。
それによると彼は笑いを利用して奇跡的に健康を取り戻したという。
<笑い>は彼にとって、生きようとする意志、再び元気になって充実した
人生を送りたいという意志を強めるjための格好の道具とされたのだ。
カズンズは病室での日々の大半を笑える映画やテレビ番組、書物に
熱中して過ごした。
闘病生活自体が笑いの連続だったともいえる。そしてこの笑いは、
明らかに彼の心理をも変化させた。病状への悲観的な思いは、
笑いによって消し飛んでしまった。
そのため、よく眠れるようになり、痛みも和らぎ、体調もよくなった。
担当医の一人は当初、全快の見込みは500分の1だと話していた。
にもかかわらず彼は、最後に完全な健康状態を取り戻したのである。
最近では、笑いの効能を解明し、カズンズの体験を理論的に
裏付けてくれるような研究も進んでいる。
顔の表情が人間の感じ方にどんな影響を与えるかをテーマにした
それらの研究では、<人は気分がよいから微笑んだり、
機嫌がよいから笑ったりするというより、むしろ笑うから気分が
よくなるのだ>との結論に達している。
ーーあなたはいまの自分と握手できるか
アンソニー・ロビンス 三笠書房
(コメント)
私は仕事がら、たくさんの人と話しする機会がありますが、いたって
健康そうな人は、いつもほがらかで、素直な人が多いものです。
しかしそれとは逆の場合、病気がちで、気分がよくなさそうな表情を
している場合が多いものです。