潜在意識を活用し奇跡を起こせ
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弓が折れ、矢が尽きても
自分の心を弓矢として放ちつづけよう
力つきるまで。
＜禅の格言＞
神を生み出す脳のメカニズム
（Searching for the God Within）
ーーニューズウィーク日本版（2001年2月28日号 P.52より）
若いチベット僧は、いつものように瞑想を始めた。香をたき、蓮華座を組んで
精神を集中させ、自己を欲望や不安、肉体的な感覚から解放するのだ。 だが
いつもと違うのは、僧の左腕に点滴の針が差し込まれ、そこから長い管が伸び
ていることだ。深い瞑想の極みに達した僧が、隣室に控えたペンシルベニア大
学の研究者、アンドルー・ニューバーグに合図を送ると、彼の血管に造影剤が
注入された。 核医学診断装置（SPECT）による脳のスキャン画面に、宇宙と一
体になった僧の感覚が映し出される。脳の後部上方にある感覚情報を処理す
る領域は、まるで停電しているように暗い。この領域は、自己と周囲の世界を識
別する「見当識」と呼ばれる感覚をつかさどる部位だ。精神の集中によって、身
体感覚に関する情報が脳に「入力」されなくなった結果、この見当識が働かなく
なっていることを、SPECTの画像は示していた。「脳は自身を、すべてのものと
一体になった無限の存在として認識した」と、ニューバーグは説明する。「しかも、
非常にリアルな感覚だ」科学と宗教の対立は、さらに激しくなりそうだ。科学者
のなかには、宗教体験を「研究」せずにいられない者がいるからだ。1997年、カ
リフォルニア大学サンディエゴ校の神経生理学者は、側頭葉てんかんの患者が
発作の際に宗教的な「覚醒」を体験することを発見した。最近では、もっと一般
的な宗教体験にも、科学のメスが入っている。「神経神学」と呼ばれるこの学問
の第一人者であるニューバーグは、近く出版される共著『なぜ神は去らないの
か』で、神秘体験は脳神経系のメカニズムが引き起こすものだと結論づけてい
る。「人間の脳には、信仰心を促すような仕組みがあらかじめ組み込まれてい
る」と、彼は主張する。瞑想とまではいかないほどの祈りでも、脳には明らかな
影響がある。祈りをささげる尼僧の脳をSPECTで解析した結果、やはり見当識を
つかさどる領域が鎮静していることがわかった。「より大きな存在と自己が一体
化するという感覚は、絵空事でも思い込みでもない」と、ニューバーグは言う。彼
に言わせれば、それは見当識をつかさどる領域が停電状態になるという、神経
学的現象が引き起こす感覚なのだ。神経神学では、宗教的儀式が脳に及ぼす
影響についても研究している。日本のチームによる97年の研究は、反復するリ
ズムが鎮静と興奮を制御する視床下部に影響を与えることを示した。賛美歌を
歌うことで穏やかな気持ちになったり、至福を感じるのはこのためかもしれない。
一方、イスラム教神秘主義の激しい舞踏の儀式は、宇宙のエネルギーと交流して
いるような極度の覚醒状態をもたらす。こうした儀式は脳のメカニズムを刺激し、
神や大いなる存在のあかしとして信者に解釈される。宗教的儀式には、精神の
集中を促し、さまざまな身体感覚の認識を阻害する傾向がある。信者でなくても、
宗教的儀式に感動することがあるのはそのためだ。「脳の仕組みが今のままであ
るかぎり、神が去ることはない」と、ニューバーグは言う。ならば神秘体験は、単に
神経の働きの産物でしかないのだろうか。少なくとも神経神学によれば、それは
人間の脳に組み込まれたものであり、夜中の物音に不安を感じるのと同じぐらい
の意味しかない。もちろん、信仰をもつ人々は反論するだろう。宗教的体験は脳
の仕組みで説明がつくかもしれないが、その仕組みを設計したのはいったい誰な
のか、と。
（コメント）
世界中の諸宗教の祈りの技法をひも解いていくと、人をトランス状態（瞑想状態）
に導く様々なテクニックが説かれていることに気づかされます。ロウソクを暗闇で
見つめたり、単調で簡単な言葉を何度も繰り返し唱えたり（呪文）、線香の香りが
心を落ち着かせる作用があるのは日本人なら誰もがご存知かとおもいます。この
ことから古代人は、明らかにこの潜在意識を活用した心の力を利用していたこと
がわかります。現在にもつたえられている＜雨乞い＞（水不足になった時の雨を
降らせるための儀式）や、お百度参りなどもそれの名残のようです。ちなみに、
お百度まいりの途中、他人にそれをしていることをみられると、効果がなくなると
いう言い伝えは、集中力が他人に見られることにより失われてしまい潜在意識
に到達する想念の力が弱められるからでしょう。
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みましょう。そして、仕事中、勉強中に何度もその内容を思い出し、でてくる
登場人物があれば、それを自分に置き換えてイメージしてみましょう。あな
たがもし、このことをまじめにやり続けたとしたら、近いうちに必ず潜在意識
の不思議な偉大なる力を目の当たりにすることになるでしょう。
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