ーージャック・マイヨール
すでに非常に高度な意識に達しているヨガ行者は、潜水中に私たちが示すの
と同じレベルの生理的な変化を、自分の器官や内的世界に意のままに引き起
こすことができる。この肉体と精神は驚くべきものである。(A)ヨガ行者は、イ
ルカやクジラのようにとても優れた呼吸能力を発揮する。(B)ヨガ行者は20分
クジラは一時間半と、両者とも非常に息を長く止めることができる。(C)両者と
も心臓の動きを緩慢にすることができる(D)こうした条件下では、血液が体の
末端や手足から、高等な器官、特に肝臓や心臓や脳など、血液を最も必要と
するところへ流れ込むのである。この現象をアメリカのショランダーとシェー
ファーの両博士は、初めて<ブラッド・シフト>と呼んだ。どんな人間にも潜在
しているいくつかの能力を呼び覚ますことによって、動物が本能的にやること、
あるいは人によっては催眠状態でしかできないことをヨガ行者は故意に意識
的におこなうことができる。
ーーイルカと海へ還る日 講談社
ジャック・マイヨール
1976年素潜り(閉息潜水)で水深100メートルの記録を達成した素潜り潜水
世界記録保持者。その記録のニュースは、世界の生理学界にまさに大きな
衝撃を与えた。ボンベのない人間が100mも潜るなどということはそれまで
の常識を完全に打ち破っていたのである。1949年に水深30mの記録をイ
タリアのレイモンドが樹立して以来、人間の素潜りの限界は40mというのが
1960年頃の生理学上の常識であった。(世界の権威ある生理学の専門書に
は、必ずその理論が今でも書かれている)
(コメント)
人間の意識による潜在能力はまだまだ未知の領域があることが、このこと
からご理解頂けると思います。通常意識によっては、支配することのできな
い、体内の血液の循環機能を、呼吸法と瞑想を訓練することにより、自由
に支配する<ブラッド・シフト>ことができます。マイヨールはそれを素潜り
することにより証明してみせ、世界の生理学的な常識を塗り替えてしまった
のです。
この教訓は、毎日配信されます。一度だけでなく、何度も何度も繰り返し読
みましょう。そして、仕事中、勉強中に何度もその内容を思い出し、でてくる
登場人物があれば、それを自分に置き換えてイメージしてみましょう。あな
たがもし、このことをまじめにやり続けたとしたら、近いうちに必ず潜在意識
の不思議な偉大なる力を目の当たりにすることになるでしょう。