−−C・M・ブリストル
経済不況の頃、私は各方面の商店や会社の販売部に関係して、売上増進をは
かり、そのころ鏡を使う方法を紹介してめざましい業績をあげました。自分で車
を運転して売り込みに出かけるセールスマンたちは、配達するパイを摘みこもう
と、車のドアを開けると第一番に鏡に写る自分の顔を目にするというわけです。
私は一人一人に訓示して、みんながお得意の取引小売店へ入っていく前に、今
日はいくつパイを売り込もうかと、あらかじめ心に決めるように教えました。そし
て鏡の中の自分に向かって、それだけの数の得意先の店のカウンターの上に
必ず置いてかえるように、きっぱりとおのれに言い聞かせることを命じました。
その後数ヶ月たって一人の配達員のいうところによると、あるレストランの女主
人に一つでもいいから売り込もうと、それまで長いあいだ辛苦したのだが、どう
しても買ってくれなかったのに、<鏡の技術>を使ってみると、その日はなんと
10個のパイを売ることができたそうです。この話を私に聞かせたとき、彼は毎
日決まって15個のパイを売り込んでいたのでした。
−−信念の魔術 ダイヤモンド社
(コメント)
気分が落ち込んでいるときや滅入っているときに、鏡で自分の顔を見てみまし
ょう。滅入った顔の自分を見て不思議と本来の自分を取り戻そうという気持ち
が働くことに気づきます。そして自分の願望は必ず実現することを鏡の中の
自分に言い聞かせましょう。<鏡の技術>は自分自身を観察し、自分を取り
戻すのに最も簡単で強力なテクニックです。
信念の魔術
C。M。ブリストル著
潜在意識活用法の古典的ベストセラー