−−アンソニー・ロビンス
皆さんはケンタッキーフライドチキンを口にしたことがあるだろう。サンダース大
佐はフライドチキン大帝国を作りあげ、自分が億万長者となるばかりか、一国
の食習慣まで変えてしまった。サンダース大佐も、はじめは、フライドチキンの
調理法に詳しい退役軍人に過ぎなかった。ただそれだけだった。組織も何もな
かった。彼は小さなレストランを営んでいたが、その店は幹線道路から外れて
いたため、破産寸前のありさまだった。年金を支給される年齢になったとき、
大佐はフライドチキンの調理法の技術を売れば金になるのでは、ないかと思い
たった。まず考えたのは、レストラン経営者に調理法を売り、レストランの経営
者から歩合金を受け取る事だった。だが、それは必ずしもビジネスを始めるに
あたっての一番現実的なアイデアとはいえない。実際サンダース大佐は、一気
にビジネス界のスターにのしあがったわけではない。彼は車の中で寝泊りしな
がらアメリカ中を回り、スポンサーを捜した。絶えず発想を変え、ドアを叩きつづ
けた。1009回断られた後、奇跡が起こった。ある人が<イエス>と答え、奇跡
のビジネスがはじまったのである。サンダース大佐が財を成したのは、たくまし
く断固とした行動力があったからだ。彼は自分が一番望んでいる結果を生むの
に必要な力、自分を信じる力をもっていた。1000回断られてもなお、次のドア
をたたこうと自分に言い聞かせつづける勇気があった。というのも彼は、いつか
どこかで誰かが必ず<イエス>といってくれるにちがいないことを、心底から信
じていたのである。
−−あなたは今の自分と握手できるか 三笠書房
(コメント)
エジソンが電球を発明する過程で、2万回の実験に失敗したと言われています。
上記サンダース氏のエピソードもそうですが、このようなサクセスストーリーを聞
いた時に思うことが、果たしてそれらを行なう時に彼らは、成功の結果を期待し
ていたのであろうかということです。私たちが、好きなこと、例えば好きな本を読
んでるとき、あるいは、好きな人とおしゃべりしてるとき、それらの行為から、利
益を得ることを考えているでしょうか。おそらくそうではなく、ただ本を読むこと自
身を、おしゃべりしている事自体を楽しみ、決してその本を読んだらテストで満点
がとれるとか、その人と仲良くなったら、仕事において得なことがあるとか考えて
ないはずです。おそらくサンダース大佐やエジソンは、他人から見て失敗と取
れるような行為を楽しんでいたのではないかと思われます。そして、そのような
結果を気にしないで、行為そのものに一心不乱に打ちこんだ状態にこそ、鮮鋭
なる未来の成功のイメージが無意識にして浮かんでくるものではないでしょうか。
アンソニー・ロビンス
潜在能力の開発のためのロビンス・リサーチ・インスティチュート社長
現在アメリカで注目されている若手実業家の一人
この教訓は、毎日配信されます。一度だけでなく、何度も何度も繰り返し読
みましょう。そして、仕事中、勉強中に何度もその内容を思い出し、でてくる
登場人物があれば、それを自分に置き換えてイメージしてみましょう。あな
たがもし、このことをまじめにやり続けたとしたら、近いうちに必ず潜在意識
の不思議な偉大なる力を目の当たりにすることになるでしょう