−−稲盛和夫
例えば、失業してしまったので、なんとか家族を養う道を捜さなければならない
とします。そこで屋台のホットドック屋をはじめようと決心する。当然のことなが
ら、この商売に利益を期待します。しかし、そこでほかに仕事が見つからない
ので、仕方なくホットドック屋になる、という負け犬のような態度をとってはなり
ません。逆に自分自身や家族の励みになるような大きな夢、情熱を持つべき
です。強い願望と希望を抱き、一個の独立した企業家として、将来に立ち向か
うのです。家族や友人たちに自分の願望を語り、屋台のホットドック屋をする
ことがなぜ自分にとって全力を傾けるほど価値のあることなのかを説明する
のです。夢を持つことを恐れてはなりません。大胆になるのです。夢に酔うこと
は決して悪いことではありません。そこで大事なことはその夢が自分と一緒に
なって働いてくれる人々にとっても、またできれば、社会にとっても有益なも
のであるべきだということです。
−−成功の情熱 ＰＨＰ
（コメント）
私たちは大きな夢を描くことについて、臆病になったり、否定的になったりし
がちなところがあります。＜そんなことできるわけがない＞＜そんなうまくい
くわけがない＞等と考えてしまいがちです。しかし、歴史的偉大なることをな
しとげてきた人物は、＜誇大妄想家＞として周囲から嘲笑を受けている人
々も珍しくありません。すべての行動において最初に意志があります。逆に
いえば、意志の無い所にはなにも実現することはありません。良い意味で
の誇大妄想家になろうではありませんか。
稲盛和夫
京セラ、ＫＤＤＩ創業者
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。