自然の理法
−−松下幸之助
考えてみれば、この宇宙に存在する一切のものが、自然の理法に従って、おの
れにとらわれず、それぞれ行動しとるんや。人間も宇宙自然の存在ならば、同じ
ように自然の理法に従って、自分にとらわれずに考え、行動しないといかん。
自然の理法とはなにかということは、ようわからんけど、万物を万物たらしめて
いる力、あるいは法則といったもんやろうな。水が高いところから低いところへ
流れるのも、物が上から下へ落ちるのも、まあ、自然の理法というものやろう。
そういう理法がこの宇宙万物に働いておる。そういう自然の理法というものの
特質とは何かと言えば、それは生成発展ということだとわしは思っておるんや。
自然の理法は、生成発展の特質をもっておるんやから、ものごとは、この自然
の理法に則っておるならば、かならず成功するようになっておる。成功しないの
は、この自然の理法に則っていないからで、それは、自分にとらわれたり、何か
にこだわったりして、素直に自然の理法に従うようなことをせんからやな。
−−成功の法則 江口克彦著 PHP研究所
松下幸之助
松下電器産業創業者
(コメント)
想念の力を活用する時に最も注意の必要なことは、その願いが、宇宙の
<自然の理法>に従っている事か、否かです。もしこれに逆らうようなもの
であれば、一時的に現実になったとしても、必ず、それに反する力が働き、
後から滅ぼしにかかるでしょう。なぜなら、潜在意識の力とは、こと宇宙自身
を維持している力でもあるからです。