もう一人の自分
−−ジム・レーヤー
会心のプレーを演じた直後、選手たちは「まるでもう独りの自分がプレーしてる
ようだった」と告白することが多い。いつもと違うもう一人の自分。<ゴルフ界の
帝王>ジャック・ニクラウスは、1986年のマスターズで奇跡の逆転勝利を遂げ
た後、次のように語った。「プレーしながら、私は久々に全盛期の自分に出会っ
た。私は彼(もう一人の自分)と一緒に十八番ホールでプレーしたんだ。そうい
う状態になったら、何も怖いものはなかった。」もう一人の自分、それは、自分
の中に存在しない自分ではない。本来はもっていながら、コンスタントに発揮す
ることのできない理想的な自分のことだ。いつもその理想的な自分が試合に
臨みさえすれば、好プレーは間違いない。どうすれば理想の自分を引き出し、
最高の状態でプレーできるか。それがまさにこれから実践するメンタル・タフネ
ス・トレーニングそのものなのだ。
−−メンタル・タフネス TBSブリタニカ
ジム・レーヤー
スポーツ心理学の権威 ナショナルランキングを持つ元プロテニスプレーヤー
心理学の研究からメンタル・タフネス・トレーニングシステムを開発し、それは
スポーツの分野の垣根を越え、ATTやブルークロスなど、アメリカの有力企業
のビジネス分野にも注目されている
(コメント)
心の中でくっきりと理想的な自分を思い描いた時に、その(もう一人の自分)は
潜在意識の中で現実の世界に姿を現そうと働きはじめます。この強烈なイメー
ジングに熟達するとあなたは、自分の描いたイメージが現実になっているのか、
現実のなったことを後から思い出しているのか区別すらつきにくくなってくる、
自分に気づきはじめます。