思考は人生を創る。積極か消極かというだけで、人生の幸福の宝庫が開かれるかどうかが決まってしまう。
中村 天風 『成功の実現』より
こうなりたい、ああなりたいという理想を常に心にはっきりと描き続けるとき、それは確固たる信念になり、理想が実現します。
現在の自分の姿は、過去に心に描いた姿ということになります。
生まれつき変えることのできないもの(性別や両親など)は別として、未来の自分は自分が、常に心で思い描いたものによって、決まるものなのです。
(中村天風)
明治九年東京に生まれる。日露戦争の時、軍事探偵として活躍したが
当時不治の病であった、結核に冒されて生死の境をさまよう。救いを
求めて欧米を旅したが、病は治らず、絶望の果てに日本への帰国の
途中、カイロで偶然出会ったヨガの大哲人カリアッパ聖者に連れられ
インドに渡り、ヒマラヤの奥地でヨガの極意を体得し、不治の病で
あった結核をも修行により、克服する。帰国してからは、銀行頭取
会社重役の地位にありながら、あるとき突然これらすべての財産を放棄し
人々を悩みから救い、苦しみから解き放つための教えを説き始めた。
彼のすさまじいまでの体験に裏打ちされた理論は「天風哲学」として
大成され、これを信奉し、教えを受けた人々は百万人を超えると言われる。
その中には、東郷平八郎、原敬、山本五十六、近年では、松下幸之助
(松下電器)、稲盛和夫(京セラ)、双葉山等が天風哲学に多大なる
影響をうけている。