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http://www.asahi.com/international/update/1009/006.html
KEDO資金をイラク援助に転用 EU、財政難で
欧州連合(EU)欧州委員会筋は8日、イラク復興援助に拠出を表明している2億ユーロ(約260億円)の財源に、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉建設のためにEUが今年支払う予定だった640万ユーロ(約8億3000万円)をあてる考えを明らかにした。EUは朝鮮半島の緊張緩和を強く後押ししてきたが、財政難の中でイラク援助を捻出(ねんしゅつ)するためには背に腹は代えられないとの立場だ。
EUは、94年の米朝間の「枠組み合意」に基づいて、北朝鮮に供給する重油代や軽水炉建設への資金分担を実行してきた。しかし、北朝鮮の核問題の深刻化を受けて、欧州議会はKEDOへの支払い凍結を要求、欧州委は今年分の資金の支払い留保を決めていた。欧州委筋は「イラク援助にあたってはEUの厳しい財政事情が影響せざるをえない」と語った。
北朝鮮での軽水炉建設事業について、EUは8月末、日米韓とともに建設事業の「1年中断」で合意。4者で構成する理事会が近く正式決定する運びだ。EUは、向こう1年間の事業中断が避けられない上、軽水炉建設が中止に追い込まれる可能性もあり、イラク援助に資金を回すのは可能と判断したようだ。
EUは慢性的な財政難に陥っており、最近は、アフガニスタン向け援助など新たな資金需要が増えている。イラク援助はEUの人権民主化支援、漁業予算などの資金をやりくりして実現させる考えだ。
欧州委筋はまた、「イラク援助によって援助の先送りや削減は行わない」と語り、貧困国への影響を最小限にとどめる考えを示した。欧州委は、23日からマドリードで行われるイラク復興支援国会議でこの方針を正式表明する予定だ。
(10/09 18:12)
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