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【ワシントン中島哲夫】米政府がイラクに投入している大量破壊兵器捜索チームの責任者、デビッド・ケイ中央情報局(CIA)特別顧問は5日、米主要テレビに相次いで出演し、3カ月の調査で兵器の実物は発見できなかったものの手がかりは得たとして成果を強調した。しかし、ブッシュ大統領をはじめ米政権幹部が公言していた「脅威」の根拠が確認できないことも認めた。
ケイ氏はABC、CNN、FOXの3局でインタビューに応えた。ボツリヌス菌の株を自宅の冷蔵庫に隠していた科学者の証言として、炭疽(たんそ)菌の保存も指示されたが危険すぎるため返却したといった事例を紹介、今後6〜9カ月の調査で生物・化学兵器の開発状況を把握できるとの見通しを示した。
しかしケイ氏は、ブッシュ大統領やライス大統領補佐官(国家安全保障担当)が脅威を強調していたイラクの核兵器開発再開疑惑について「99年と00年に小額の資金を投入し、極めて初歩的な(核開発の)始動があった兆候がある」と述べ、危険が差し迫っていた証拠がないことを事実上認めた。
またラムズフェルド国防長官がイラクによる大量破壊兵器の保有を断定的に語ったことについて「どんな戦争や紛争も、終わってみれば(事前の)情報に間違いがあったことが分かって驚く」との趣旨を述べ、イラク戦争でも同じことが起きたと明言した。
さらに、大量破壊兵器とアルカイダなどテロ組織との関係を示す文書は発見できなかったことも明らかにした。
ケイ氏は大量破壊兵器に関する元国連査察官。米国が現在のイラクで国連の査察を認めない点には業務の危険性を強調して理解を示した。全体として、旧フセイン政権の違法な活動を強調しようとしたが、結果的にブッシュ政権による脅威の誇張が目立つ印象となった。
[毎日新聞10月6日] ( 2003-10-06-10:16 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031006k0000e030013000c.html