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ロシアが今後10年の新軍事ドクトリンを公表: 米国に倣って先制攻撃や核兵器限定使用を容認
http://www.asyura2.com/biz0310/war40/msg/119.html
投稿者 【毎日新聞記事】 日時 2003 年 10 月 03 日 09:59:13:F1lZvC3BJlxKU


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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031003-00000078-mai-int

<新軍事ドクトリン>先制攻撃容認 核使用も検討 ロシア

 【モスクワ杉尾直哉】ロシアのイワノフ国防相は2日、プーチン大統領も出席した全軍司令官会議で、今後10年の軍事戦略の指針となる新軍事ドクトリンを公表した。ロシアと同盟国への脅威に対する先制攻撃を容認する内容で、核兵器の限定的な使用の可能性についても言及している。米国の戦略をまねた形だが、核廃絶に逆行する動きとして批判が強まることは必至だ。

 イワノフ国防相は会議で「ロシアと同盟国の利益のために必要ならば、先制攻撃を行う可能性を除外しない」と述べた。米同時多発テロ以降、核兵器の使用を含めた先制攻撃を軍事政策としているブッシュ米政権に対抗すると同時に、国際的なテロへの対応能力を高める狙いがある。新型の小型核開発を進めようとしている米国と新たな核競争が引き起こされる可能性もある。

 新ドクトリンは「軍の近代化」と題し、外国などの脅威に対抗するために(1)軍事力行使の決意をいつでも示す(2)「戦略抑止力」を限定的に使用することもありうる――としている。そして「戦略抑止力」の限定的使用の例として「さまざまな規模による通常兵器と核兵器、またはいずれかによる攻撃」を挙げている。

 ロシアは2000年に核の先制使用を容認する方針を打ち出していたが、今回は米の軍事戦略の変化を受け、より使用の危険性が高い小型核などを念頭に置いているとみられる。

 また、軍全体の規模は縮小しつつ、他国の攻撃などに迅速に対応できる軍への近代化を打ち出した。イラク戦争で「衝撃と畏怖(いふ)」作戦を遂行した米軍を意識した内容となっている。さらに新たな脅威として、国際テロや、大量破壊兵器の拡散などを挙げ、アフガニスタンや中央アジアを「潜在的危険地域」と指摘した。

◇露国防政策 「核重視型」に傾斜

 【モスクワ町田幸彦】ロシア国防省が2日公表した新軍事ドクトリンは、同国の国防政策が「核重視型」に傾斜していく方向性をより鮮明にした。プーチン政権が発足した2000年以降、国防省内では一時、「通常戦力強化派」が浮上したが、新軍事ドクトリンによって先制攻撃権を前面に出した上で核兵器を中心に据える戦略を確認した。ロシアは米国同様、小型核兵器などの戦術核使用の可能性を強調していくだろう。

 軍事ドクトリンの主眼は「脅威の排除」にある。西側軍事アナリストは2000年に制定された現行軍事ドクトリンの下では「ロシアは脅威全体の40〜45%を米国、20%を中国とみた」と分析する。プーチン大統領は01年9月11日の米同時多発テロ以後、対米協調の姿勢を示してきたが、軍内部には米の一極支配に強い反発があり、米国が打ち出した先制攻撃権をロシア側も主張する形になったようだ。

 露軍事筋によると、00年には「通常戦力を重視するべきだ」としたクワシニン参謀総長をプーチン大統領は支持したが、クワシニン派は少数派のままで勢いをなくしている。現在、兵員総力100万人強のロシア軍はさらに85万人レベルに削減されるとの情報もある。 

 ロシア軍が分類している戦争には(1)大規模戦争(2)地域戦争(3)局地戦争――の3つがある。大量破壊兵器による攻撃に対しては核使用を認め、大規模・地域戦争で通常兵器による攻撃であっても核の反撃を想定している。新ドクトリンで反テロに対する反撃に小型核兵器使用が容認されるかは不透明だが、核使用への制限の枠組みがあいまいになっていく恐れがある。

 ロシアにとっては「戦術核の使用はすでに織り込み済み」とみられているが、使用の危険性がさらに高まりかねないところに不安が残る。大国としてこわもてを強調したいロシアとしては、先制攻撃の可能性を正当化した上で核に依存した体制構築に向かわざるを得ないのが本音だ。(毎日新聞)

[10月3日1時15分更新]
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