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東海地震との関連が注目され、2000年後半から静岡県・浜名湖周辺で続いている「ゆっくり滑り(スロースリップ)」が1988年にも発生、現在発生中のゆっくり滑りはこれに比べ規模が大きいことが分かった。東海地震はゆっくり滑りが繰り返し起きたあとで、陸のプレート(岩板)全体が一気に跳ね上がって発生すると考えられている。
防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の山本英二主任研究官らが6日から京都市で始まる日本地震学会で発表する。同研究官は今回の現象を「東海地震に直結するものではない」としながらも、観測・監視態勢を強化することが重要としている。
ゆっくり滑りは地震を伴わずに地下のプレート境界がゆっくりずるずると滑る地殻変動。今回は浜名湖の北西にある静岡県・三ケ日町の傾斜計がこの動きをとらえた。国土地理院の全地球測位システム(GPS)も同様の現象を観測した。
東海地域の地下では日本列島を載せたプレートの下に海から押し寄せるフィリピン海プレートが潜り込んでおり、陸のプレートの上にある浜名湖周辺は通常、フィリピン海プレートに押されて北西方向に少しずつ移動している。
しかしプレート同士が接する面の摩擦が弱まると押される力が減って元に戻ろうと南東方向へ動き、これが浜名湖周辺のゆっくり滑りとなる。この現象が繰り返され、最後に残った部分が一気に元に戻ろうと跳ね上がって東海地震が起きるとみられている。
防災科学技術研究所は浜名湖周辺で観測を開始した1981年以来のデータを再調査、その結果、88年から約2年間にわたって同様の現象が発生していたことが判明した。山本主任研究官らによると、88年のゆっくり滑りは2年で終息したが、今回は3年以上続いており、変化量も今回がやや大きい。
また、ゆっくり滑りはプレート同士の押し合いでたまったひずみを解消するため、発生中は微小地震が減少する「静穏化」が続いていることも分かった。静穏化も前回より今回の方が顕著だという。
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