全国でトラブル止まらないマイナ保険証の前途多難…コールセンター不通、システム接続できず、カードリーダー使えず…
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2024/12/06 日刊ゲンダイ
使い勝手が悪い(C)共同通信社
今週2日から健康保険証の新規発行が停止され、マイナ保険証への移行が本格化したが、トラブルが後を断たない。前途多難だ。
青森県六戸町は5日、マイナ保険証への移行作業で町民の国民健康保険の負担割合について計671件を誤って登録していたと発表。2割負担が3割負担になっていたケースが659件に上り、10割負担が3割負担になっていたケースが12件だった。
登録ミスは医療機関の指摘を受けて発覚。すでに修正されたが、本来とは異なる負担割合で受診した町民がどれだけいるのかは分かっていないという。
徳島県阿南市でもマイナ保険証絡みのトラブルが発生した。市は4日、マイナ保険証を利用する際に有効期限切れと誤って表示される事案が3日から多発していると発表。最大7493人がエラー表示の“被害”にあったとみられている。5日、ようやく不具合は解消した。
こうもトラブル続きでは「医療DX」もへったくれもないが、他にも不具合が相次いでいる。
マイナ保険証のオンライン資格確認(オン資)に関する申請や情報をまとめている「医療機関等向け総合ポータルサイト」を見ると、次のような〈重要なお知らせ〉が乱発されている。
〈現在、コールセンターへのお問合せが集中しております。時間をおいて改めてお問合せいただくか、メール等によるお問合せにご協力をお願いします〉
〈オンライン資格確認等システムに接続しづらい事象について〉
〈マイナ保険証の利用登録に通常より少し時間が掛かる場合があります〉〈一部の顔認証付きカードリーダー起動時に「準備中」が表示され正常動作できない事象について〉
もはやトラブルの役満だ。
保険証廃止の撤回を訴える全国保険医団体連合会事務局次長の本並省吾氏が言う。
「どうやらマイナ保険証の利用が一時的に増えたことで、オンライン資格確認のサーバーの容量を超えてしまったようです。厚労省が想定する以上のアクセスが集中したのでしょう。コールセンターがパンクするのもうなずけます。カードリーダーは起動に10分以上かかるものもあるといい、それだけで医療現場はストレス。国はマイナ保険証の利用促進をゴリ押しするだけで、肝心のシステム整備が追いついていないのです」
まだまだトラブルはやみそうにない。
◇ ◇ ◇
「マイナ保険証への対応義務化は違法」だとして、全国1415人の医師らが国を提訴した。関連記事【もっと読む】で、原告団事務局長の「いつき会ハートクリニック」佐藤一樹院長が訴訟の経緯を説明する。
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