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2024年11月16日01時15分 〜
記事 [政治・選挙・NHK296] バカがバカ集団に票を投じるからバカな国になる 適菜収「それでもバカとは戦え」(日刊ゲンダイ)

バカがバカ集団に票を投じるからバカな国になる 適菜収「それでもバカとは戦え」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/363505
2024/11/15 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


女性、特に被害者の女性に異様に攻撃的(C)日刊ゲンダイ

 日本保守党代表の百田尚樹がユーチューブの番組で少子化対策を議論した際、「小説家のSFと考えてください」と前置きした上で「女性は18歳から大学に行かさない」「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚できない法律にする」「30超えたら子宮摘出とか」と発言。これがSNSなどで批判されると、百田は「切り取り」だと反発。

〈つまり、「出産年齢の限界」を女性たちに意識させるには、これくらいの突飛もないSF的なものにしないと難しい、という意味で言っている〉と説明した。女性にはこうでも言わなければ理解できないというわけだ。女性、特に被害者の女性に異様に攻撃的になるのが百田である。

 2018年4月、元朝日新聞の女性記者が新人時代の体験として〈取材相手に突然胸をわしづかみにされ、社に戻って男性の先輩に相談したところ、「これくらい我慢しろ」といわれてしまった〉と告白すると、百田は<なるほど! これから朝日新聞の女性記者に取材されたら、オッパイを鷲掴みしよう。文句言われたら、「それくらい我慢するのが社の方針というのを知らないのか!」と言ってやる〉とSNSに投稿。

 セクハラ問題を追及する野党女性議員らの写真については〈中央に、誰からもセクハラされそうにないオバチャンが立っている〉。

 そもそも百田は社会性の欠片もない人物である。〈僕の若い頃、ビジネスホテルには100円入れるとエロビデオが見れる機械があった。その100円を入れる穴に針金を突っ込んで上手く操作すると、タダで見れた。だから出張に行くときは針金は必需品だった〉とSNSで述べているが、社会のルールを守ることができない人間は、政治に関わるべきではない。

 百田は〈1割の善良なバカを騙せば、国会議員になれますから〉とも投稿している。百田の政治に対するスタンスを如実に示す言葉だが、騙されるほうも相当悪い。バカがバカな集団に投票するからバカな国になるのだ。

 百田はSNSで言う。

〈ふと思う… わしみたいな天才作家が、政治みたいなクソくだらんものをやっていていいのか、と。その時間、執筆に費やしていたら、後世に残る傑作をどれだけ書けることか〉

 では、その「クソくだらんもの」にたかっている百田は蠅か蛆虫だな。


適菜収 作家

近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中。6月28日には第2弾「続 それでもバカとは戦え」が発売予定。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/127.html

記事 [政治・選挙・NHK296] トランプの独裁はまだ序の口 狂乱の世界で日本政界の五里霧中(日刊ゲンダイ)

※2024年11月15日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し


※紙面抜粋


※2024年11月15日 日刊ゲンダイ2面


トランプ次期米大統領との面会を打診(C)ロイター

 2期目のトランプのやりたい放題が徐々に見えてきたが、この調子だと、巨額関税もまったく躊躇、遠慮しないだろう。日本は慌てて英国とタッグを組もうとしているが、分断の世界に一寸先すら見えない石破政権の脆弱。こうなったら、居直って、トランプに正論を吐き続けて欲しいものだ。

  ◇  ◇  ◇

 米国のトランプ次期大統領が、第2次政権の重要人事を続々と発表しているが、徐々にやりたい放題が見えてきた。

 注目されているのは、「政府効率化省」を新設して企業家のイーロン・マスク氏をトップに据えることだ。

 一般的な省庁と違い、政府外部の助言機関となることが想定される。トランプは設立の目的について「年間6.5兆ドル(約1000兆円)に上る政府支出に存在する、膨大な無駄や不正を駆逐する」と話した。

 大統領選で1億ドル(約155億円)超を献金するなど、トランプを全面的に支援したマスク氏も大規模な予算や人員削減の必要性を主張。徹底した「小さな政府」を目指すとみられるが、世界一の富豪で企業家のマスク氏の政権への関与は、利益相反の懸念が拭いきれない。

 さらにヤバいのは、安全保障分野を担当する国防長官人事だ。トランプが指名したのは、米FOXニュースで情報番組の司会者を務めるピート・ヘグセス氏。かつて陸軍に所属し、イラクやアフガニスタンに派遣され、勲章も授与された経歴があるが、軍や安全保障分野の上級職にいた経験はない。

 トランプとは番組出演を通じて親交を深めた間柄。多様性を重視する今の米軍の姿を「能力主義」に戻すべき、との主張で両者は共通している。要するに、お気に入りのテレビ司会者を一国の安全保障の要に据えようというわけである。

 人事に共通しているのは、トランプへの「忠誠」。米国の軍人や公務員は米国憲法に「忠誠」を誓っているが、トランプは自らにそれを求めているフシがあり、異常さが際立つ。周囲をイエスマンで固めて、ロシアや中国のような権威主義国家体制をつくろうとしているようにしか見えない。

「やりたい放題をやる」と宣言したも同然

 米主要メディアは13日、大統領選と同時に実施された連邦下院選で共和党が多数派を維持したと報じた。赤がシンボルカラーの共和党は既に大統領選と上院選を制しており、3つを独占する「トリプルレッド」を達成。議会による政権のチェック機能が形骸化する恐れがある。トランプの独善が簡単に通ってしまいかねない状況になったということだ。独裁体制の構築は、まだまだ序の口だろう。

 この調子だと、トランプは大統領選中から訴える巨額関税も全く躊躇、遠慮することなく、実施してくるはずだ。

 トランプは大統領就任後、全ての輸入品に一律10〜20%の関税をかける方針を明言。中国からの輸入品に対しては60%の関税を課すと言っている。

 もちろん、日本も例外ではない。トランプは、メキシコからの輸入車に200%以上の関税をかける可能性を示唆。日系メーカーはメキシコの車両工場を米国への輸出基地として整備してきた経緯がある。トヨタや日産といった主要メーカーは生産する車両の7〜9割を米国に輸出しているため、関税引き上げの影響は計り知れないのだ。

 要するにトランプとしては、輸入品に関税を課せば消費者は米国製品を選ぶ、それによって米国の労働者が守られる、という発想だ。「私は関税の信奉者だ。私にとって、辞書の中で最も美しい言葉は『関税』だ」と言っていたから、迷わず引き上げに踏み切っても不思議ではない。

 国際ジャーナリストの春名幹男氏が言う。

「前政権では人事に際し、ノウハウのないトランプは共和党議員に多くの判断を仰いでいました。そのため、マティス国防長官やケリー大統領首席補佐官といった経験や良識を持ち合わせた人物が要職に就任。彼らはトランプにとって耳障りでも、キチンと意見を具申していました。それが気に食わなかったのでしょう、今回は、徹底的にお気に入りを要職に就けようとしている。異論を唱える人物を排除し『やりたい放題をやるぞ』と宣言したようなものです。当然ながら、関税引き上げも実行すると思います。日本を含め、国際社会は大混乱でしょう」

石破首相もトランプ大統領へのすり寄りを画策


岸田前首相もバイデン米大統領の“言いなり”だった(C)ロイター

 狂乱の世界で、日本政界は五里霧中。果たして、なすすべはあるのか。

 13日、日本政府は英国と外務・経済閣僚による経済版「2プラス2」を新設する方針で調整していることが分かった。高関税を掲げるトランプ次期政権との貿易交渉を巡って、連携する狙いがある。関税引き上げを避ける方策について話し合うだけでなく、実際に関税が引き上げられた場合の対抗措置も検討する。慌てて英国とタッグを組もうというわけだが、分断の世界に、内政がグラグラで一寸先も見えない脆弱な石破政権にやれることがあるのだろうか。

 あろうことか、石破はトランプに尻尾を振った安倍元首相と同じ道をたどろうとしている。2016年にトランプが初当選した際、首相だった安倍はニューヨークのトランプタワーをいち早く訪れ、当選後に初めて会談した外国首脳になった。

 石破は14日、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に出席するため、南米ペルーの首都リマに向けて羽田空港を出発。中国の習近平国家主席、バイデン米大統領と会談する。南米からの帰途で米国に立ち寄り、トランプとの会談を打診している。安倍がやった「トランプ詣で」を再現するつもりだ。

 しかし、トランプにベッタリとくっつくことが日本の国益にかなうのか。

 石破の総裁当選直後、トランプ前政権時代に米国防次官補代理を務めたエルブリッジ・コルビー氏は「(日本の防衛費をGDP比)3%程度に引き上げる必要がある」とSNSに投稿。日本政府は、2027年度に防衛費を含めた安全保障関連費を、従来のGDP比1%から2%規模にする方針を決めたが、まだまだ、米国が増額を求めてくる可能性があるということ。尻尾を振っているだけでは、武器を“爆買い”させられるだけだ。

嫌われ者ならいっそ「正論」でぶつかるべき

 14日の読売新聞によると、トランプを知る日本の閣僚経験者は「正論にこだわりがちな首相とはケミストリー(相性)が合わないだろう」と語ったという。実際、7日のトランプとの電話会談では石破が5分間だったが、マクロン仏大統領は25分、韓国の尹大統領は12分だった。どうも、トランプには好かれていないようである。

 こうなったら、石破はいっそ居直って、トランプに忖度ナシで正論を吐き続けてはどうか。

 欧米をはじめとした西側諸国と中ロによって国際社会の分断が深刻化する中、東南アジア諸国はどちらにもくみしないシタタカ外交を展開している。日本もトランプ米国ベッタリをやめ、堂々と自己主張する国になるべきだ。

 安倍政権下で首相秘書官を務め、「安倍の懐刀」と呼ばれた今井尚哉キヤノングローバル戦略研究所・研究主幹ですら、14日の毎日新聞でこう語っていた。

〈(トランプとの)交渉に当たっては、互いが「ウィンウィン」なら協力するが、「ゼロサム」になるなら日本も自国の国益を譲らない、という勝負に持ち込んでいくことが必要〉

〈日本の外交は、各国の価値観や意見の対立も踏まえ、各国と同心円の関係を意識して向き合っていくべきだ〉

 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。

「日本は既に防衛費倍増と米国製武器の“爆買い”で十分に譲歩をしています。石破首相はこびへつらう必要はありません。それでも、トランプがむちゃなディールを仕掛けてきたら、こちらもディールし返すべきでしょう。『中国と組まざるを得ない』といった意思を示して揺さぶりをかけ、妥協点を見いだす。安倍元首相のようにすり寄り過ぎればむしり取られてしまう。バイデン大統領と良好な関係を築いたとされる岸田前首相も、結局は武器の“爆買い”を強いられた。石破首相は強気に出てもいいはずです」

 独裁を進めるトランプに、石破は得意の「正論」でぶつかっていくべきだ。発言すべきは発言し続けて欲しいものである。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/128.html

記事 [政治・選挙・NHK296] 兵庫県知事選で前知事への支持拡大をアシスト…立花孝志候補「当選目指さない」は公選法でアリなのか?(日刊ゲンダイ)

兵庫県知事選で前知事への支持拡大をアシスト…立花孝志候補「当選目指さない」は公選法でアリなのか?
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/363542
2024/11/16 日刊ゲンダイ


兵庫県知事選候補者の立花孝志氏(C)日刊ゲンダイ

 兵庫県知事選は17日、投開票を迎える。斎藤県政の継続か否か。県民の判断が揺れる中、県内29市長でつくる市長会の有志22人が、前尼崎市長の稲村和美候補(52)の支持を表明。出直しを狙う斎藤元彦前知事(47)の猛追に危機感が広がっていることをうかがわせる。

 斎藤候補に追い風を吹かせているのは、無所属で立つ「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏(57)だ。「社会正義を通すため」の立候補で、当選は目指さないと公言。斎藤失職の要因となったパワハラ問題をめぐり、「デマだ」と擁護するなど、斎藤支持拡大をアシストしている。

 こうした動きに、有志の会のある市長はこう疑問を呈した。

「知事選にあたっては300万円の供託金が必要。候補者1人あたりの選挙カーや配布ビラの数なども、公選法で定められている。他候補の当選を後押しするための立候補がOKなら、カネと人を用意できる陣営が有利になる。選挙が歪められてしまうのではないか」

 公選法に抵触するのか、しないのか。県選挙管理委員会の回答はこうだった。

「公選法は、立候補者が当選を目指さないという事態を想定していません」

 もっとも、立花候補は「斎藤氏に投票して」といった具体名を挙げて呼びかけているわけではない。「自分には票を入れないで」と言うにとどめているあたり、巧妙だ。パワハラ問題をめぐっては、「元県民局長 自殺の真相」などと書かれた選挙ポスターを掲示。パワハラ問題そのものに疑義を呈しているわけだが、問題はないのか。

「虚偽の内容や、特定の商品などの宣伝が含まれている場合を除き、公報やポスターの表現に制限はありません」(兵庫県選管)

 とんでもない選挙戦の結果はいかに──。

  ◇  ◇  ◇

 立花孝志氏は3年前、東京都内で街頭演説した際、「政治家としてテレビ局に出て、お金もらうの初めて」と言いながら、出演料が「6万9852円」だったと明かしたが、その真偽は…関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/129.html

記事 [政治・選挙・NHK296] 吉村府知事も“石丸信者”頼み? 新党表明を早速ヨイショ、YouTubeも開始…「政治エンタメ化」に潜む危うさ(日刊ゲンダイ)
吉村府知事も“石丸信者”頼み? 新党表明を早速ヨイショ、YouTubeも開始…「政治エンタメ化」に潜む危うさ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/363533
2024/11/16 日刊ゲンダイ


石丸氏人気に助けられた政治家たちの今後は?(C)日刊ゲンダイ

 前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が12日、自身のYouTubeで来年夏の都議選に向けて地域政党をつくることを表明。翌日には、大阪維新の会代表の吉村洋文大阪府知事(49)が「ぜひやってもらいたい」と応援コメントをし、12日からは自身もYouTubeチャンネルを開始した。また、国民民主党の玉木雄一郎代表(55)も13日に出演した東京MX番組で、「旋風を巻き起こす可能性はある」と語っている。

 2人の共通点は、石丸氏人気頼みなところだろう。

「ともに元テレビ東京のプロデューサー高橋弘樹氏の始めたYouTubeチャンネル『ReHacQ(リハック)』で、石丸氏と対談後に熱烈なファン"石丸信者"から絶大な支持を得ています。政策面の類似や石丸氏をうまく持ち上げていましたから。吉村府知事は82万回、玉木代表との対談は149万回でほかの政治家との対談回と比較しても好評でした。実際、衆院選では石丸氏が東京駅前で演説を行っていた国民民主党の選挙カーにサプライズ登壇して話題に。吉村氏のYouTubeチャンネル初回動画のコメント欄は《石丸氏が叩かれていた時、正面から反論し評価して下さったこと忘れておりません》《是非石丸さんと連携して日本を動かしてください》など石丸信者からの書き込みが目立つ。彼らのエールに支えられている印象です」(スポーツ紙記者)

 吉村府知事は、9月8日公開の「ReHacQ」で石丸氏に同調し、馬場伸幸代表と日本維新の会を批判する姿勢を見せた。

 また10月13日には石丸氏がライブチャットで都知事選を巡って、国民民主党の鳩山紀一郎氏や榛葉賀津也幹事長の発言に不快な思いをしたと発信すると、即日、玉木代表が自身のXで石丸氏に謝罪と釈明をしている。その後、石丸氏に「玉木さんを好きになりました」と言われた玉木代表は、今回の不倫騒動もフォローしてもらえる仲になっている。

「ただ、玉木さんが不倫相手と密会していた日は『ReHacQ』で石丸氏と対談予定だったことが明らかになっていて《躍進は誰のおかげだ》《許せない》という声も相次いでいます。石丸信者は熱意がほかの政治家ファンとは異なる。石丸氏を肯定したり、支持する政治家には好意的でとことん応援に回る一方、石丸氏の気分を害する言動をしたら……。一度、石丸信者の恩恵を受けた政治家は"石丸氏の意見が絶対"にならざるを得ない空気感があります」(前出)

 SNSでは《石丸に刺激されての吉村のようつべやろな》《吉村さんをプッシュしている石丸応援チャンネルもあるみたい》《玉木さん石丸さんに触発されて街頭演説の回数増やしてるっぽいよね》《石丸伸二が演説したから票を逃したって呟いてる人…リハックで石丸さんとの対談後から急激に国民支持者が増えてきたっていう実感ないのかな?》などと両者の好感度は石丸氏のおかげと言う声は少なくない。

 石丸氏は『政治のエンタメ化』を掲げていたが、執心ぶりはファンの域を超えてそうだ。石丸氏にかかわる人たちの今後の活動に影響がなければいいが。

  ◇  ◇  ◇

 不倫騒動はどう決着する?●関連記事【もっと読む】飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査
…に詳しい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/130.html

記事 [政治・選挙・NHK296] 「石破×トランプ会談」実現暗礁で透けるシゲル・パッシング…対米外交の前途にも暗雲(日刊ゲンダイ)


「石破×トランプ会談」実現暗礁で透けるシゲル・パッシング…対米外交の前途にも暗雲
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/363541
2024/11/16 日刊ゲンダイ


リマでのAPEC首脳会議に出席する石破首相(C)ロイター

 せっかくの晴れ舞台に暗雲が垂れ込めている。石破首相は15日(日本時間)、APEC首脳会議に出席するため、ペルーに到着。16日にはバイデン米大統領や中国の習近平国家主席との初会談に臨む。ブラジルで開かれるG20首脳会議に出席した後、21日に帰国する予定だ。

 今回の外遊は石破外交の試金石。石破首相は帰りがけに米国へ立ち寄り、返り咲くトランプ前大統領と直接会談しようとしているものの、日程調整は困難を極めている。トランプは次期政権の人事を優先。就任前の各国首脳との面会を断っていると報じられたが、14日にアルゼンチンのミレイ大統領と再選後初めて会談した。トランプとの電話協議で「なるべく早く会談をしようということで一致した」と胸を張った石破首相は、先を越された格好だ。

 そもそも約束を取り付けたはずの電話協議は、たった5分で終了。自民党の小野寺政調会長は、会合を中座したというトランプに「首相が配慮し、早めに戻ってもらった」と説明したが、最新の週刊新潮(11月21日号)は「トランプは“忙しいので”と言って一方的に電話を切ってしまった」と内幕を暴露した関係者のコメントを紹介している。

米通商政策のトップには強硬派が


トランプ氏とアルゼンチンのミレイ大統領(AFPIの祝賀会)/(C)ロイター

 いずれにせよ、早期の直接会談の実現は暗礁に乗り上げ、「ドナルド」「シゲル」と呼び合う親密な関係の構築どころか、「シゲル・パッシング」の感すら漂う。こうも相手にされないのでは、対日政策も見通しが暗い。トランプ政権の人事がネックだ。

「タリフ(関税)・マン」を自称するトランプは、輸入品に10〜20%の関税を課す方針を掲げている。保護主義全開の通商政策トップに抜擢される見通しなのが、USTR(米通商代表部)の代表を務めたロバート・ライトハイザー氏。日本に対米貿易黒字の是正を求め、日本製鉄によるUSスチール買収に反対の立場だ。石破政権に関税引き上げをチラつかせ、何らかの「ディール」(取引)を持ちかけてくる可能性がある。

「トランプ氏はEVの補助金制度を廃止する見通しです。EV化の遅れが指摘される日本の自動車産業にとって勝機ではありますが、米国第一主義のトランプ政権は高関税を課してくるのではないか。日本の基幹産業は自動車の『一本足』。大事な産業を守らんとすればこそ、石破首相は真っ先にトランプ氏に対面するべきでしたが、悲しいかな、さほど相手にされていない印象です」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 トランプからどんな踏み絵を迫られるだろうか。手ぶらであろうとなかろうと、石破外交の前途は暗い。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/131.html

   

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