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2024年11月03日06時45分 〜
記事 [政治・選挙・NHK295] 国民民主党「“年収の壁”178万円に引き上げ」早くも腰砕け…識者が説く財源不足の一気解決策(日刊ゲンダイ)

国民民主党「“年収の壁”178万円に引き上げ」早くも腰砕け…識者が説く財源不足の一気解決策
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/362899
2024/11/03 日刊ゲンダイ


足元を見られて当然(C)日刊ゲンダイ

 早くも腰が引けてきた。1日、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が公明党の西田実仁幹事長と会談。前日の自民党に続き、案件ごとに政策協議する方針で一致し、自公国の「部分連合」に向けた協議の枠組みが固まった。協議の焦点は、国民民主が強くこだわる「年収103万円の壁」の解消である。

 給与額面から一定額を差し引く控除額の合計が、103万円を超えると所得税が課税され、手取り収入は減ってしまう。この「壁」を意識してパート従業員らが労働時間を抑制するため、人手不足に拍車をかけていると指摘される。

 衆院選公約で国民民主は控除額を増やし、課税水準を178万円に引き上げると主張。玉木雄一郎代表は10月31日の会見で「(自公が)全くやらなければ当然、協力できない。その時は過半数に届いていないわけだから、予算も法律も通らない」と強気だった。

 しかし、威勢がいいのはここまで。同じ会見で玉木代表は控除の増加幅について「交渉次第だ」とトーンダウン。この日は報道陣に「100%これ(=178万円)をのまないと、1ミリでも変えたらダメだという気はない」と修正に含みを持たせた。すっかり尻すぼみである。

 控除引き上げで恩恵を受けるのはパート従業員だけではない。年収300万円で11.3万円、同500万円で13.2万円、同800万円で22.8万円の減税効果を生み、幅広い働き手が潤うことになる。そもそも103万円の控除額は1995年から30年近く据え置かれたまま。引き上げ幅の75万円はこの間の最低賃金の上げ幅(1.73倍)に合わせて算出した額だ。根拠として全く問題ない。

 それでも政府は「国と地方で7兆〜8兆円程度の減収が見込まれ、高所得者ほど恩恵が大きくなる」(林官房長官)と予防線を張り、メディアも税収減を問題視。「低所得者に的を絞るべき」「95年以来の物価上昇率(10%)に応じて控除を引き上げれば財政負担は1.1兆円にとどまる」などと異論続出である。

「要は取れるところからキッチリ取る」

 この空気を察してか、国民民主内でも「10万円でも20万円でも壁が引き上げられたら十分」と物分かりのいい意見が上がる。朝日新聞は「8000億円なら税収の上振れで対応できる」と経済官庁幹部の匿名コメントを報じていたが、国民民主が腰砕けになればなるほど政府の思うツボだ。

「控除は『生活維持のため最低限の収入を守る』という趣旨で始まった制度。消費税増税で国民の生活費にまでドンドン手を突っ込んでいる以上、75万円程度の引き上げは当たり前です」と言うのは立正大法制研究所特別研究員の浦野広明氏(税法)だ。こう続けた。

「財源不足が問題なら、大企業や富裕層から応分の税収を徴収すればいい。所得・住民両税の税率を富裕層への累進性が強かった1976年当時に戻し、法人税も今以上に累進性を強化すれば、約58兆円の税収を捻出できます。要は取れるところからキッチリ取る。ウソだというなら、いつでも根拠をお示ししますよ」

 玉木代表も与党との協議に前のめりだから、足元を見られるのだ。ナメられたくなければ「ふり」でも野党の姿勢を続けるべきである。

  ◇  ◇  ◇

 衆院選で躍進した国民民主党。玉木代表への期待が高まっているが、聞こえがいいことばかり言う政治家を疑ってかかるべきだ。【もっと読む】『国民民主党ブチ上げ「大型減税策」には大きな罠…石破自民“丸のみ”なら英トラス政権の二の舞に』で取り上げている。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/847.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ(日刊ゲンダイ)
「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/362853
2024/11/01 日刊ゲンダイ


ルール無用!(C)日刊ゲンダイ

 自民党は、裏金問題に関わったとして衆院選で公認を得られず、無所属で当選した萩生田光一元政調会長(61)や平沢勝栄元復興相(79)ら4氏に対し、衆院会派入りを要請した。

 さらに党執行部は10月31日、萩生田、平沢両氏を「党所属国会議員」の扱いとしないよう党内に指示したというが、自民では党籍を保有し、衆参両院の自民会派に所属する場合は「党所属国会議員」として扱ってきたはず。しかし今回は、非公認議員を公認議員と同じ位置付けにすれば世論批判を招くと判断。異例の対応を取ることにしたわけだ。

自分たちのインチキなルールは守る?

「ルールを守る」――石破茂首相(67=自民党総裁)が総裁選や衆院選で掲げたのが、このスローガンだった。

 裏金事件で同党に見切りをつけていた有権者の中には、「政権与党のトップが今度こそルールを守ると誓っているのであれば…」と期待を抱いた人もいただろう。

 しかし選挙が始まった途端、非公認とした裏金候補が支部長を務める政党支部に執行部が2000万円を振り込んでいた事実が発覚し、早くも「ルール破り」との声が殺到。そして、裏金候補が当選すると、あっという間に会派入りを呼びかけるという、これまた「ルール破り」を犯し、さらに批判を避けるために党所属扱いにしないという姑息な「ルール破り」。

 国語辞典などによると、社会的な秩序を維持し、公平な取り決めを実現するために存在するものが「規則」であり、日常的な行動や振る舞いに関する慣習や習慣を意味する言葉を「ルール」と呼ぶ。

 しかし自民にとっての「ルール」とは、世間でいうところの「ルール」=「社会常識や決まり事に従って行動」ではなく、まさに「日常的な行動や振る舞いであり習慣」。それは、自分たちに都合の良いように解釈し、ゴールポストも好き勝手に変えるのが当たり前になっている。

 政界では度々、「信なくば立たず」「国民の信頼無くして政治の安定はあり得ない」といった言葉が出てくるが、これでは国民の信頼を得られるはずがないのは言うまでもない。

《やることなすことダメダメ自民党、終わってるわ》

《自分たちのインチキなルールは守るよ、ということだったのね》

 石破自民は今後も一体いくつの「ルール破り」を重ねるのか。SNS上では裏金事件に対する以上の批判であふれている。

  ◇  ◇  ◇

 裏金選挙で惨敗し、早くも迷走し始めた石破自民。●関連記事【もっと読む】『自民党はいつ「石破降ろし」に動くのか? キーマンは麻生太郎、国民民主にもパイプあり』【さらに読む】『石破政権が短命だと株価はどうなる? 歴代首相の在任期間との関係を調べてると…』などを取り上げている。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/848.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 票をつかむ言葉は、世論を動かす言葉と似て非なるものかもしれない 松尾潔のメロウな木曜日(日刊ゲンダイ)

票をつかむ言葉は、世論を動かす言葉と似て非なるものかもしれない 松尾潔のメロウな木曜日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/362809
2024/10/31 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


予想通りの結果だった(C)JMPA

 先の日曜(10月27日)の第50回衆議院選挙については、すでに多くの識者の言葉が出尽くした感がある。ましてやぼくみたいな政治素人が解説できるようなことが残されているとも思えないが、誰もが語る権利を有するのが政治でもある。あくまでエンターテインメント従事者、作詞家、作家の目線でふり返りたい。

 自民党が多くの議席を失ったのは大方の予想通りだろう。比例代表で自民は前回2021年から533万票減の1458万票。連立を組む公明党も前回より114万票減の596万票。両党とも比例代表導入以降で過去最少の得票数である。近年の公明は比例800万票を目標に掲げてきた。今回は600万票にも届かず、何より先月末に新代表に就任したばかりの石井啓一氏(埼玉14区)が落選。比例区で重複立候補していなかったとはいえ衝撃的だった。安倍内閣で国土交通相を2代務めもした石井代表が落選した事実は、否応なく自公政権の落日を痛感させるし、代表を蹴落としたのが国民民主党の鈴木義弘氏であることも今回の衆院選を象徴していたのではないか。

 そう、今回最も躍進したのは国民民主党、そしてMVP級の活躍を見せたのが同党の玉木雄一郎代表であることは間違いない。なにしろ前回の259万票からの617万票獲得である。およそ2.4倍。そこまでの跳躍ぶりは党としても想定外だったようで、東海、北関東ブロックの計3議席は名簿登載者が足りず、他党(自民・立民・公明)へ議席を譲るという事態に。うち東海ブロックで「棚ぼた」の幸運に浴したのが現職の復興大臣である自民党の伊藤忠彦氏というオチがまた何とも。この譲渡劇について玉木代表が「国民民主党に票を投じてくださった方がたにお詫び申し上げたい」とコメントする様子をテレビで見たが、言葉と裏腹にその表情に影はなかった。明るさを隠せなかったというべきか。〈議員バッジのない大臣〉寸前だった伊藤氏がコメントを控えたのとはあまりに対照的だった。

 さて、話は2年前の夏にさかのぼる。2022年7月、参院選期間中に軽い気持ちで〈超党派ドリームチーム〉を夢想中とツイッター(現X)に投稿した。それを面白がった「サンデー毎日」編集部が、チームのひとりである自民党の石破茂氏とぼくの初対談を企画し、9月に実現した。チームの選抜条件は「自分の言葉で語る、説得力に満ちた政治家」だったから、対談テーマは当然のように「政治と言葉」に落ち着いた。

 その模様は今年8月に出版された石破氏の最新著『保守政治家 わが政策、わが天命』(倉重篤郎編・講談社)に再録されているので、興味のある方はぜひお目通しいただきたい。だが同書にはチームの全ラインナップまでは引用されなかったので、このタイミングにご紹介したい。

 石破茂、村上誠一郎、中谷元、小野寺五典、野田聖子、河野太郎(自民)、辻元清美、長妻昭、蓮舫、小川淳也、吉田晴美、森裕子(立憲)、福島瑞穂(社民)、玉木雄一郎、大塚耕平(国民民主)、志位和夫、小池晃、宮本岳志、田村智子、山添拓、辰巳孝太郎(共産)、山本太郎(れいわ)、田中康夫(無所属)。

 ──ううむ。自分でもすべて記憶しているわけではなかったこのリストを2年ぶりに読み直しながら、ぼくは唸ってしまった。いまならきっと除外した名前もあれば、追加したい名前もある。

 総理大臣になった人、委員長になった人、内閣入りした人、幹事長になった人。もちろんその逆も。総裁選に落ちた人、委員長を退いた人、都知事選に落ちた人、議員バッジを失った人……たった2年でここまで立場が変わるものか。政治の非情さ、政治家という職業の厳しさに思いを巡らせずにはいられない。

 ここからなぜ玉木氏が飛び出したのか? よく指摘されるのが、55歳にしてスマホ中毒と仄聞する彼のネットやSNSとの親和性だ。国民民主の選挙戦略は「ネットどぶ板」と言われる。代表自らそう説明するのをテレビでも見た。最もネットに詳しいわけでもないだろうが、最もネットの使い方に長けた政治家のひとりとはいえるはずだ。現にぼくの周囲の年少の音楽人たちは、玉木氏を知ったのはネットだと異口同音に言う。機を見るに敏、代表はこのタイミングを逃すまいと、来年の参院選、東京都議選への公募を呼びかける動画を早速公開している。いま政治を志す若者、何者かになりたい若者はぎゅっとハートを掴まれるんだろうなあという熱っぽさで。今回落選した日本維新の会政務調査会長の音喜多駿氏も、参院選に国民民主から出たりして。

 でも、とあえて言うが、今回の本当のMVPは、神戸学院大学教授の上脇博之氏、そして日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」の2組ですよねぇ。なのに共産党が議席数を減らすという皮肉。票をつかむ言葉は、世論を動かす言葉と似て非なるものかもしれない。前者とネットの最良の関係をさぐるのが各党に課せられた急務であることを痛感した今回の衆院選だった。


松尾潔 音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/849.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 103万円の壁より消費税減税(植草一秀の『知られざる真実』)
103万円の壁より消費税減税
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/11/post-911b30.html
2024年11月 2日 植草一秀の『知られざる真実』

10月27日に実施された衆院総選挙結果は自公政治に対する主権者の厳しい審判を反映するもの。

無所属で当選した議員12名のうち6名が自民会派に所属することが明らかになり、自民会派は197になり、公明と合わせて与党は221議席になる。

しかし、衆院過半数の233には届かない。

野党は238議席、野党系無所属が6議席で合わせて244議席。

野党が結集すれば政権交代を実現できる。

今回選挙の最大の争点は「政治とカネ」。

自民党の巨大裏金組織犯罪が明らかになったが自民党は真摯な対応を示さなかった。

このことに対して主権者が厳しい判定を下した。

また、2022年7月以降に表面化した自民党と統一協会の癒着に対しても厳しい目が注がれた。

裏金事件も統一協会問題もその核心は自民党旧安倍派。

選挙でもっとも厳しい結果を蒙ったのは自民党旧安倍派。

自民党が大敗したが石破首相に対する退陣を求める世論は弱い。

自民党安倍派の大幅退潮を実現させたことに対する前向きの評価が存在しているからと考えられる。

とはいえ、自公が総選挙で大敗したことは紛れもない現実。

自公の金権政治に対して主権者が明確にNOの意思を示した。

選挙後の政権樹立に際しては、この主権者意思を最大限に尊重する必要がある。

過半数に届かぬ自公にとっては、維新または国民民主を取り込むことが重要テーマになる。

しかし、維新は馬場代表に対する不信感が党内で噴出しており、新体制が固まるまでは今後の方針について冷静な協議を行える状況にない。

この事情もあるなかで最重要のキャスティングボートを握る立場に浮上しているのが国民民主党。

国民民主党の行動によって今後の政局が大きく変化する。

自公の金権腐敗政治にストップをかけて政治を刷新するには野党勢力が結集する必要がある。

野党が結集して「政治とカネ」問題を解決する「政治改革」を実現することが国民の要請だ。

これまで焦点とされた「政策活動費」の廃止か喫緊の課題。

政治資金規正法第21条の2の2項を削除することが必要。

21条の2は政治家個人への寄附を禁止する条文だが、2の2項で政党が行う寄附を例外として除外している。

この条項を削除すると政党から政治家個人への寄附も禁止される。

野党は政策活動費の廃止を明示しているが自民党は廃止を明示していない。

国民民主党が自民党にすり寄ることは政策活動費廃止の実現性が低下することを意味する。

国民民主党も本音では政策活動費廃止に前向きでないとの憶測が生まれる。

また、より大きな問題として企業・団体献金の全面禁止があるが、自民も国民も積極的でない。

他方、国民民主党は「103万円の壁」撤廃を声高に叫んでいる。

具体的には所得税・住民税の基礎控除額の引き上げを提案している。

現行制度では年収が基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)の合計である103万円を超えると所得税が発生する。

国民民主党は所得税と住民税の基礎控除を現行より75万円引き上げて178万円にすることを提案している。

しかし、この措置が国民に与える影響に重大な不公平が生じることを見落とせない。

最大の問題は減税の恩恵が年収103万円を超える給与所得者にしか発生しないこと。

年収103万円以下の給与所得者は減税の恩恵を受けられない。

所得の少ない階層にとって何よりも重い負担が消費税。

所得のない個人にとっては消費税の過酷な負担が重圧になっている。

年収200万円の人が年収のすべてを消費に回すと20万円もの消費税負担が発生する。

消費税率を5%に引き下げれば税負担が10万円も減少する。

年収100万円であれば5万円の税負担軽減が生じる。

野党が結束して政権を樹立し、政策活動費撤廃を直ちに決定すると同時に消費税率を5%に引き下げる。

この政治刷新が望ましい。

ところが、野党第一党の立憲民主党が消費税減税に背を向けている。

要するに国民民主党と立憲民主党の双方に日本政治を刷新する本気度がないということ。

この問題を主権者は冷静に見つめる必要がある。

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http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/850.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 投票率低下に漂う無力感はどこから? 頭に浮かんだのは学校の「ブラック校則」 〈鴻上尚史の月2回コラム〉(東京新聞)
2024年11月3日 12時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/363687

 数々の演劇作品を手がけるほか、小説家やエッセイスト、映画監督、TV番組のMCなど多彩な活動を続けている鴻上尚史さんが月2回のペースでコラムをつづります。込める思いは「不寛容な時代に、なんとか、前向きに生きるヒントを伝えたい」。思うに任せない社会とどう向き合うのか、ひもときます。

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鴻上尚史(こうかみ・しょうじ) 1958年、愛媛県生まれ。作家、演出家。81年に劇団「第三舞台」を結成。作・演出を数多く手掛け、これまでに紀伊國屋演劇賞や岸田國士戯曲賞、読売文学賞を受賞した。表現力や演出、教育、同調圧力など幅広いテーマで著作を続け、近著に「君はどう生きるか」(講談社)「生きのびるヒント」(論創社)などがある。
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  ◇

◆有権者のほぼ半分が投票していない
 衆議院選挙の結果を受けて、これからいろんな変化が起こるのでしょう。
 それでも、投票率が約53%で、前回の約55%を下回ったというのは、深刻な事態だと僕は思っています。
 いろんな意味で注目された選挙でした。それでも、有権者のほぼ半分が投票していないというのは、大変な事態です。
 「自分が投票しても変わらない」「自分とは関係ない」という気持ちで棄権したのだとしたら、そういう「あきらめ」や「無力感」「無関係感」は、どうして生まれたのだろうかと思います。

◆「らしさ」を求められ続け 堂々巡り
 僕の大胆な仮説は、「学校時代に作られた」というものです。
 いまだに、「ブラック校則」と呼ばれるものが学校に残っています。地方に行けば、強化されているケースも普通にあります。
 「ツーブロックの髪形は禁止」「髪のリボンは、黒か茶、白は禁止。幅は2センチ以下」などというルールです。
 その理由を聞くと「中学生らしくない」「高校生らしくない」と言われます。
 「中学生らしくない」とは、どういうことかと聞くと、「華美な服装や髪形だ」と言われたりします。「『華美な服装や髪形』とはどういうことか」と聞くと「中学生らしくない服装や髪形だ」と言われます。堂々巡りのたちの悪い冗談としか思えません。

◆変わるときは教師達が「変えよう」と思った時だけ
 この会話に論理はありません。ですから、議論は成立しません。多くの生徒は、話し合うことはやめるでしょう。そして、自分の頭で思考することも止めるのです。
 だって、「中学生らしくないものは、中学生らしくない」という断定に、対話する余地はないからです。
 その結果、どんなに生徒が要望しても、校則は変わりません。
 変わることがあるのは、教師達が「変えよう」と思った時だけです。
 そうして、生徒達は、「学校に対して、何を言ってもムダ」と思い込むようになります。

◆対話を奪い、変化の可能性をあきらめる心性を作っている
 「学校」という自分達を取り巻く一番大きな世界は、絶対に変えることもできない、という思考を刷り込まれていくのだと思うのです。
 もし、生徒として「この校則はおかしい」と学校に提案し、活発な議論が教師と生徒の間で起こり、校則が廃止されて環境が変わるという「世界は変えられるんだ」という体験をした生徒は、卒業後の態度も変わると思います。
 当然、選挙に対しても「私の一票で世界は変えられるかもしれない」と思うのではないかと感じるのです。
 でも、こんな形で校則が変わるのは、本当に例外で、ニュースになるぐらいです。
 「ブラック校則」の存在が、生徒達から対話を奪い、変化の可能性をあきらめる心性を作っていると僕は思っています。それが、投票率約53%の大きな理由だと考えるのです。
http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/851.html
記事 [政治・選挙・NHK295] 「カネの切れ目は縁の切れ目」…同僚らに憎悪の感情を向け始めたルール無用の悪党「ザ・自民党」(日刊ゲンダイ)
「カネの切れ目は縁の切れ目」…同僚らに憎悪の感情を向け始めたルール無用の悪党「ザ・自民党」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/362930
2024/11/03 日刊ゲンダイ


フルボッコだが…(C)日刊ゲンダイ

 高額報酬を狙って怪しい「闇バイト」に応募しながら逮捕され、被害者ヅラして元締めに不平不満を言っている若者のよう。

 先の衆院選で厳しい戦いを強いられたことに怒り、激しい執行部批判の声が続出しているという自民党のことだ。

「政治とお金の問題を抱えていない議員も、結局、全部巻き込まれたというふうな候補者の声は非常に届いていますね」「最後に足引っ張って、もう、本当に執行部がって思っていますよ」

 2日に放送された日本テレビ系「ウェークアップ」。元衆院議員の金子恵美氏(46)は裏金事件で世論の支持を失い、大惨敗した自民党の落選議員などから漏れ伝わる恨み節を紹介。選挙終盤、森山裕幹事長(79)名で裏金候補が支部長を務める政党支部に2000万円が振り込まれていた問題にも触れ、「かなり大きいですよ、2000万円の問題は。各候補の不満の声は相当上がっています」などと語っていた。

 金子氏の発言に対し、ネット上では《石破首相は党総裁として責任を取るべき》《2000万円の振り込みが自民敗北の決定打となった。執行部は総退陣だろう》などと同調する意見が見られたが、その一方で、圧倒的に多かったのが怒りをあらわにしているという落選議員らへの批判だ。

《不平不満を言うのであれば、さっさと党を出ればいい。この期に及んでも見苦しい》

《なぜ惨敗したのか。それは執行部の責任ではなく自民党という組織の体質の問題。それがまだ分からないのか?》

《裏金に関係ない議員、とか言っているが、それならなぜ、裏金問題が出た時、真相解明するべきとの声を上げなかったのか。傍観者は同罪なんだよ》

 その通りだろう。立法府の与党国会議員が組織的、常習的に裏金作りに手を染める。国民は1円の納税逃れも許されないにもかかわわらずだ。そして関与した自民党の政治家は今も誰一人として詳しい説明をせず、納税していない。政治資金収支報告書の訂正は「不明」だらけといういい加減さ。こんなふざけたことを許していいはずがないだろう。本来は解党が当たり前で、「執行部が悪い」などと言っている次元の話じゃないのだ。 

「仲間割れ」「内ゲバ」……。いずれにしても、表現はともかく「カネの切れ目は縁の切れ目」という本性だけは真実なのだろう。違法・脱法行為に等しい裏金という“掴み金”がなくなれば、たちまち同僚にも憎悪の感情を向ける。

 これがルール無用の悪党「ザ・自民党」の本当の姿なのだ。有権者はこの様子を忘れず、来年の参院選でも鉄槌を下すべきだ。

  ◇  ◇  ◇

 裏金総選挙で大惨敗した自公政権。●関連記事【もっと読む】《共産党は“裏金スクープ連発”で自民惨敗させるも議席減…強まる《政党名変えたら?》に党の見解は》【さらに読む】《自民裏金議員は半数以上28人が討ち死に…旧安倍派は“大粛清”も「5人衆」は首の皮一枚で4勝1敗》などを取り上げている。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/852.html

記事 [政治・選挙・NHK295] もはや先進国は民主主義のロールモデルではない 西村カリン ニッポン見聞考(日刊ゲンダイ)

もはや先進国は民主主義のロールモデルではない 西村カリン ニッポン見聞考
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/362798
2024/10/31 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


与党を左右できる政党は、多くの国民が支持した政党ではない(C)共同通信社

 民主主義とは何か? 英国のチャーチル元首相がこう答えた。

「民主主義は最悪の政治形態といえる。これまで試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが」

 北朝鮮、ロシア、シリア、イラン、中国あるいはアフガニスタンなど、他の政治形態が次第に悪くなるとともに、民主主義も悪化の一途なのではないかと危惧する。

 元来、民主主義は、政治と言論の自由、平和的な行動、選挙、建設的な議論、人権尊重、倫理、公平、公正、人間性などの素晴らしい価値観を持つ思想だと、私は子どもの頃から思っている。しかし、それはもはや幻想だ。

 米国の大統領選。過激化したトランプ前大統領の発言や行動を分析すると、そういった価値観は一体どこに行ってしまったのかと思わざるを得ない。

 母国であるフランスでも、マクロン大統領は周囲の意見を完全に無視し、怒った子どもがおもちゃを壊したかのように国民議会を突然、解散した。下院議員の選挙後、自分にとって最悪の結果を見て見ぬふりして、5%の得票にすぎない政党の政治家を首相として任命した。これは全く民主主義ではない。

 日本ではどうか。これもまた違う。

 27日の総選挙で非常に矛盾した結果が出た。いわば負けた自民党はまだ比較第1党で、勝ったと言われる立憲民主党は、まだ野党だ。衆議院の過半数を占める連立がない。

 まさに、フランスと同じ。しかも与党を左右できる政党(国民民主党、日本維新の会)は、それぞれ数十人の議員しかいない政党だ。つまり多くの国民が支持した政党ではない。

 公約に基づいて選ばれた政治家が、すぐ約束を破ることで民主主義を崩壊させる。ただ、民主主義の沈没は政治家のせいだけではない。むしろ国民に原因があると言えるだろう。5割強にとどまる投票率が民主主義の病巣だ。他の政治形態では、国民は投票権を持っていないから国民が被害者だ。

 民主主義の国で投票権を持っているのに、その半分が権利を行使しないことこそが、民主主義に対する最大の攻撃だ。先進国の国々の国民が民主主義の価値観と特性を守らないと、チャーチル元首相の言葉が間違っていることになってしまう。


西村カリン ジャーナリスト

仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員。1970年、仏で生まれ、2004年末から20年までAFP通信東京支局特派員。近著に「Japon,la face cachée de la perfection(日本、完璧さの隠れた裏側)」、初の小説「L'affaire Midori(みどり事件)」。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/853.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 立憲民主が存在感発揮に苦慮、「野党結集」主導できず…「国民民主に埋没しかねない」と危機感(読売新聞オンライン)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20241102-OYT1T50133/





今の立憲民主党の状態を一言でいえば、「アイデンティティクライシス」。

その意味するところは、「自己の存在意識や社会的な役割が失われた状態」。

原因は明らかだ。

野田代表がたびたび口にした「現実路線」。

「現実路線」とは、「これまでの自公政権の政治を容認する」ということでしかない。

そして、それは「変節」を「現実路線」と言い換えていると、有権者は受け止めたということだろう。

自公政権に辟易している国民は、政権交代で「変化」を求めていたものが、「これまでの自公政権の政治を容認する」ような現実路線では、夢も期待も萎んで当然だったかもしれない。

今回の総選挙では、「敵失」で立憲民主党は一時的に議席を増やしたが、大切な「アイデンティティ」を失った。




以下に記事の全文を転載する。


衆院選で議席を大幅に伸ばした立憲民主党が、存在感の発揮に苦慮している。国民民主党がキャスチングボートを握る存在として注目を集める一方で、立民は各党との基本政策の違いなどから「野党結集」を主導できず、政権交代に向けた機運を高められていない。

 「野党が力を合わせればダイナミックな動きになる。一致点をどんどん見いだしていきたい」

 立民の野田代表は1日の記者会見で、野党間の連携強化に強い意欲を示した。

 野田氏は10月30日に日本維新の会の馬場代表、共産党の田村委員長と個別に会談し、協力を求めた。11月5日には、国民の玉木代表とも会談する予定で、野党への働きかけを強めている。

 与党が衆院で過半数割れとなる中、躍進した立民は自民党の政治資金問題を受けた政治改革などを旗印に野党を結集させ、政権交代への道筋を付けたい考えだ。

 ただ、特別国会の首相指名選挙を含め、各党から協力を得られるかは不透明だ。維新や国民は、エネルギーや憲法問題などを念頭に「基本政策の一致が条件だ」と慎重姿勢を崩しておらず、多数派工作は難航している。

 対照的に存在感を高めているのが国民民主で、立民内では「このままでは国民民主に埋没しかねない」(幹部)と危機感が広がる。

 1日の記者会見で野田氏は「手取りへの影響で、より深刻なのは社会保険料の負担が生じる『130万円の壁』だ」と強調した。年収が103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」の見直しを国民が掲げていることを踏まえた発言で、強い対抗心をにじませた形だ。

 立民は小選挙区で議席を大きく増やしたものの、比例選での得票は、前回2021年衆院選から7万票の上積みにとどまった。野田氏も「(立民の)底力が上がったのではない。はしゃいでいる場合ではない」と認めており、来夏の参院選に向けて党勢拡大や候補者の擁立作業の加速が急務だ。

 共産との距離感も課題となる。共産は首相指名選挙での協力に前向きだが、連携を深めれば、野田氏が掲げる「中道路線」に疑問符がつきかねない。党内には、「また『立憲共産党』とやゆされる」(ベテラン)と懸念する声も出ている。


記事の転載はここまで。



今回の総選挙での立憲民主党の公約では、

直近の国政選挙で訴えた消費税減税は盛り込まず、党綱領で掲げる「原発ゼロ」には触れなかった。

極めつけは、「安保法制」の違憲性を追求してきたにもかかわらず、「現実路線」の一言で、違憲性を容認し、看過するかのような方針を示したことだろう。


立憲民主党は、裏金問題一本に絞ったかのように「政治改革」を訴えたが、国民は政治改革は当然であって、しかし、政治改革それだけでは物価は下がらないし、庶民の暮らしは楽にならないと、喝破している・・・。


立憲民主党は、大きな戦略ミスを犯したと言えるかもしれない。

失った「アイデンティティ」を再び確立するのは至難の業だ。








http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/854.html
記事 [政治・選挙・NHK295] 小泉今日子「早く世界中の戦争がなくなればいいな」 両親から聞かされた戦時中の体験…平和への思い語る(スポニチ)

小泉今日子 Photo by スポニチ

小泉今日子「早く世界中の戦争がなくなればいいな」 両親から聞かされた戦時中の体験…平和への思い語る
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/11/02/kiji/20241102s00041000282000c.html
2024年11月2日 20:30 スポニチ

 女優の小泉今日子(58)がパーソナリティーを務めるTBSラジオ「サステバ」(土曜後7・30)の2日放送で、平和への思いを語った。

 番組冒頭、子供の頃に太平洋戦争を経験した男性による「東京だったから爆撃がひどかった。今、日本はそういうのがないと思うけど、ウクライナでもやってるでしょ。戦争が一番悪いんじゃないですか?」というメッセージが流れると、小泉は「今の方は多分、私の父親と同世代。私の父も母も子供の頃に戦争を体験していて、いつもそういう話を聞かされていました」と両親から戦時中の経験を聞かされて育ったことを告白。

 「食べる物がなくて大変だったとか。電気を付けることができなかったから家の電気が暗いと凄く嫌がるんですね、母が。思い出すんですって」と灯火管制が実施されていた時代に言及した。

 そして「早く世界中の戦争がなくなればいいなって心から思います」とメッセージ。同局の上村彩子アナウンサーも「本当ですね」とうなずいていた。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/855.html

   

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