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2024年10月02日00時20分 〜
記事 [政治・選挙・NHK295] ボロが出るから早期解散…仰天人事の石破新内閣 波乱の幕開けと舞台裏<後編>まるで防衛相内閣、経済無策人事の不安(日刊ゲンダイ)

※2024年9月30日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※2024年9月30日 日刊ゲンダイ2面


※2024年9月30日 日刊ゲンダイ3面

ボロが出るから早期解散…仰天人事の石破新内閣 波乱の幕開けと舞台裏【後編】
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/361233
2024/09/30 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

まるで防衛相内閣、経済無策人事の不安


中谷元防衛相(左)と小野寺五典政調会長(C)日刊ゲンダイ

 岩屋毅外相、中谷元防衛相、そして党4役に小野寺五典政調会長。いずれも防衛相経験者で、国防族のインナーだ。安全保障政策通を自任する石破の初人事は、こだわり分野に似たようなスペックの同志で固めた。ちなみに、留任する林もショートリリーフではあるものの、防衛相を務めた時期がある。

 間もなく発足する石破政権は、平たく言えば防衛相内閣だ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう指摘する。

「安保政策に全乗りし、前評判通りの経済オンチを露呈した印象です。石破氏は総裁選で〈5つの『守る』〉というスローガンを掲げ、『ルール』『日本』『国民』『地方』『若者・女性の機会』を守ると訴えた。世論調査では物価高や景気対策を求める声が大きいのに、項目立てをせず、『国民を守る』の中で物価に負けない賃上げの実現を目指すとした程度。経済政策のプライオリティーが低いのです」

 財政金融政策の要である財務相には、総裁選で争った加藤勝信元官房長官を充てる見通し。元大蔵官僚だ。岸田首相の負の遺産である防衛増税は待ったなし。財務省に主導権を握られ、ゴリゴリ押し込まれる事態が容易に想定される。

「立憲民主党の野田佳彦代表が首相時代もそうでしたが、独自ビジョンを持たないことから財務省におんぶに抱っこ。結果、消費増税の道筋をつけてしまった。石破氏の言動は、44日間で辞任に追い込まれた英国のトラス元首相も想起させます。財政出動と金融引き締めを同時に実施しようとしたため、株式、債券、通貨のトリプル安を引き起こした」(五野井郁夫氏=前出)

 財政規律を重んじる石破は当初、金融所得課税の強化や法人税の引き上げなどを主張していたが、総裁選出後に円高に振れると、株安懸念から発言を後退させた。生出演した29日のNHK「日曜討論」でも、日銀の追加利上げについて「政府としては、今の経済状況で金融の緩和傾向はなお維持していかなければならないと思う」と火消しに躍起。だが、あぶはち取らずは歴史が証明している。

岩屋外相で日米地位協定の見直しができるのか


LGBT差別解消や選択的夫婦別姓にも積極的(C)日刊ゲンダイ

 軍事オタクの石破は国防にひとかたならぬ意欲を燃やしている。早くも国内外で物議を醸しているのが、日米安保条約の改定と日米地位協定の見直し。さらにアジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設、核共有だ。

 安保条約に基づく地位協定は、在日米軍の特権的地位や権利を取り決めたもの。米軍による事故が全国で頻発しようが、米軍基地の7割が集中する沖縄県で凄惨な事件が繰り返されようが、締結から64年間、ただの一度も改定されたことがない。戦後79年を経ても、日本が米国の植民地と揶揄されるゆえんだ。それに手を付け、改善できれば、石破は歴史に名を刻む名宰相になるだろう。だが、とんでもない方向へ走ろうとしている予兆がある。

 石破は総裁選出に先立ち、米シンクタンクのハドソン研究所に「日本の外交政策の将来」と題した論文を寄稿。安保条約の「非対称性」に触れ、米英同盟並みの対等な関係への引き上げのほか、地位協定改定による米軍基地管理への関与、米国に自衛隊の訓練基地設置などを訴えている。

「国際政治学の視点からすれば噴飯ものです。いずれも実現性がなく、憲法9条との整合性が取れない。海外の軍隊受け入れに積極的な国はまずありませんし、米国の主権侵害にもつながる。党内ウケと改憲機運の醸成が狙いとしか思えません」(五野井郁夫氏=前出)

 石破外交の一端を担う岩屋外相は、陣営の推薦人代表を担った盟友。石破同様に国防族インナーではあるものの、穏健派だ。平和な貿易立国を目指す「小日本主義」を提唱して対米従属からの自立を目指した石橋湛山に共鳴し、超党派議連の共同代表を務める。本紙インタビュー(2023年10月6日付)でこう話していた。

「湛山は繰り返し、日本は軍事的な拡張主義を放棄して自由貿易立国として生きていくべきだと主張していました。その思想が正しかったことは戦後日本の歴史が証明しています」

 どうもかみ合わない。石破暴走のブレーキ役を期待されているのか。

高市固辞で挙党態勢は波乱だが、そもそも打診が大間違い


“高市封じ”は失敗(C)共同通信社

 波紋を広げているのは、高市経済安保相を巡る人事だ。石破が打診した党総務会長就任を固辞。本人は閣僚も受けるつもりがないという。挙党態勢にケチがついた格好だ。

「高市さんは『幹事長一択』の意向で、それ以外は受けないとかたくなです。12年の総裁選では、安倍元首相と石破さんによる決選投票となり、安倍さんが逆転勝利。その際、安倍さんは石破さんを幹事長に起用した経緯がある。だから、高市さんも幹事長に、というわけです」(自民党関係者)

 石破側にはこんな思惑があったようだ。

「高市さんは保守層から熱烈な支持を得ていることもあり、内閣がつまずいた時に一気に『石破降ろし』の流れをつくり得る存在です。だから、石破さんは役職につけて取り込んでおくべきと考えたのでしょう。それも、私見を捨てて党のまとめ役に徹しなければならない総務会長に就ければ、自由な発言も封じ込められる。“高市封じ”です」(官邸事情通)

 しかし、高市といえば、総裁選中に首相就任後も靖国神社への参拝を続けると明言したうえ、中国脅威論をことさら強調。危機をあおってみせた。

 そんな人物に要職を与えてどうする。

「タカ派発言を繰り返す高市氏を要職に起用すれば、日本は『戦争できる国』にさらに近づきかねませんし、周辺国にも誤ったメッセージを送ることになる。特に、最近は日本周辺でキナ臭い動きが頻発しています。今月下旬にはロシア軍機が、先月下旬は中国軍機が日本の領空を侵犯。日本の海上自衛隊も7月に中国領海を一時航行していたことが分かっています。こうした状況の中、彼女を起用すると周辺諸国を刺激するだけ。打診自体が間違いでしょう」(金子勝氏=前出)

 今後、高市は非主流派として動くだろう。石破にとってやっかいな存在となりそうだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/618.html

記事 [政治・選挙・NHK295] バタバタ人事で幕引き解散 新首相への期待 急速に萎む(日刊ゲンダイ)

※2024年10月1日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し


※紙面抜粋


※2024年10月1日 日刊ゲンダイ2面


ご祝儀相場があるうちに(C)日刊ゲンダイ

 言っていることは立派だが口だけなのか、石破さん。解散をめぐる豹変で広がる国民の疑心暗鬼。首班指名の前に組閣を終えて、一刻を争うような解散シフトに「やっぱり自民党か」という国民の嘆息。評価できるのは高市潰しと村上誠一郎の起用くらいだ。

  ◇  ◇  ◇

 新総裁に選ばれた途端に、人が変わったように大慌てである。

 自民党の石破新総裁が9月30日、党4役などの役員人事を行った後に記者会見を開いた。1日召集の臨時国会で「首班指名で総理大臣に選出されれば、ただちに組閣を行い、政権を発足させたいと考えている」と話し、「諸条件が整えば、10月27日に解散・総選挙を行いたいと考えている」と表明した。

 4日に所信表明演説を行い、7、8日に衆参両院で代表質問を実施。9日に首相と野党各党のトップによる党首討論を行って、同日中に衆院を解散する方向だそうだ。

 国民にとっては、時間が限られる党首討論や、質問と答弁が一方通行の代表質問では新政権の今後を判断する材料が足りないはず。本来、一問一答の予算委員会で徹底的に論戦した上で、国民の信を問うべきだ。ところが、この日程では予算委員会を開催する時間はない。立憲民主党幹部によると「全閣僚が出席する予算委は衆参両院でそれぞれ2日間ずつ開くのが通例。このスケジュールではとても開催できない」という。

 石破は、総裁選の最中には「国民の判断材料を提供するのは新総理の責任」「代表質問では一方通行。本当のやりとりは予算委員会だ」と言っていた。「世界情勢がどうなるか分からないのに『すぐ解散する』という言い方はしない」とも語っていたのに、論戦を避けてサッサと解散に踏み切ろうというわけだ。

続々とトーンダウン

 コロッと態度を豹変させた理由は明白である。

「幹事長ポストの打診を受けた森山裕衆院議員が、石破さんに“総裁選のご祝儀相場があるうちに”と解散・総選挙を急ぐよう進言したそうです。総裁選で支援に回った岸田首相や菅前首相も同意見で、公明党も早期解散を求めていた。石破さんは彼らの声に押された格好です」(官邸事情通)

 前出の立憲幹部は「予算委で論戦すれば、総裁選で国民にかけた“催眠術”がとけてしまう。その前に選挙を済ませてしまいたいだけだ」と吐き捨てる。

 首相指名されてもいないのに、組閣を終えて一刻を争うような解散シフトである。「やっぱりこれが自民党か」と国民も嘆息しているに違いない。要するに、裏金事件に統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との蜜月問題など、都合の悪い話を幕引きさせるための解散というわけだ。

 解散時期ひとつとっても、この豹変ぶりなのだから、総裁選で他に掲げていた公約も推して知るべし。全てなし崩しにされてしまうのではないか。

 政治評論家の本澤二郎氏が言う。

「総裁選では裏金議員を公認しない可能性に踏み込んでいたのに、すぐさまトーンダウンしてしまいました。また、金融所得課税の強化や法人税引き上げなどを主張していましたが、総裁選後に円高が進むと、株安への不安から発言が後退。日銀の金融緩和路線を維持する姿勢を見せた。岸田首相も就任直後から周囲に忖度して、掲げた分配政策や所得倍増計画を次々と取り下げ続けていました。党内基盤は岸田首相よりも石破氏の方が弱いですから、周囲の意向に従って、今後、掲げた政策をどんどん下げてしまうでしょう」

 これまで石破は「党内野党」と揶揄されながらも「民主主義が正しく実現する自民党でありたい」「閣議決定はオールマイティーではないので、なんでもできるという話ではない」などと正論を吐き続けてきた。言っていることは立派だが口だけなのか。新首相への期待は急速に萎んでいる。

問題閣僚続出の可能性


安倍元首相を「国賊」と断じた村上誠一郎議員(C)共同通信社

 このままだと、石破の解散戦略は頓挫しかねない。何しろ、新たな党役員・閣僚として揃えた顔ぶれは、石破に近い人物や総裁選の決選投票で石破支援に回った議員ばかりだからだ。論功行賞人事でロクに“身体検査”もできず、問題人物が紛れている可能性大だ。

 初入閣した大臣の中で言えば、武藤容治経産相の政党支部が過去、キャバクラに政治資金を支出。福岡資麿厚労相は自身が代表を務める政党支部に寄付し、所得税の一部が控除される税優遇を受けた疑惑がかけられた。

 三原じゅん子・こども政策担当相は戦時中の日本の侵略を正当化するスローガン「八紘一宇」を国会で急に持ち出して物議を醸した人物である。坂井学国家公安委員長は菅政権下で、コロナ禍なのに官邸で昼食パーティーを開いて大炎上。党内からは「調整力不足の坂井さんに閣僚が務まるのか心配……」といった声が上がる始末だ。

 今後、疑惑続出で批判を招けば、解散しても石破自民はボロ負けだろう。

解散の乱用は安倍元首相と同じ手口

 今回の人事で評価できるのは「安倍後継」を自称し、タカ派な言動が目立つ高市の起用見送りと、やりたい放題の安倍政権に物申し続けてきた村上誠一郎元行革担当相を総務相に起用したことくらいだ。

 村上といえば、2年前の「安倍国葬」に反対し、欠席する意向を表明。その際「財政、金融、外交をボロボロにし、官僚機構まで壊して、旧統一教会に選挙まで手伝わせた。私から言わせれば国賊だ」と語ったとして、1年間の党役職停止処分を受けたのだった。

 モリカケ問題を巡っては「首相自身が丁寧に説明することが大事」と指摘し、安倍自民が強引に進めた安保法についても「反対」の立場を鮮明にしていた。

 高市を外し、村上を起用する人事は安倍路線からの脱却と受け取れる。しかし、今回の早期解散は、そんな期待さえ吹き飛ばしてしまうほどの暴挙だ。総裁選の勢いのままバタバタと人事を行い、あらゆる問題を幕引きするために解散を利用する姑息さに、国民も気付いているはずだ。

 そもそも、石破は権力基盤を強化するための解散権の乱用に否定的だったはずだ。昨年3月のブログで〈衆院の解散・総選挙は、内閣不信任案が可決されたり、予算案や重要法案が否決されるなど、内閣と衆議院の意思が異なった場合に主権者である国民の判断を仰ぐために行われるのが憲法の趣旨であり、時の内閣の基盤を安定させるために行うといった発想はとるべきものではありません〉と言っていた。なのに、今まさに石破は新内閣を安定させるために早期解散に踏み込んでいるのだから、明らかに矛盾している。

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)がこう言う。

「石破氏の過去のブログでの発言はもっともで、政権浮揚のために解散を利用することは憲法違反です。こうした解散の政治利用をやってきたのが、安倍元首相でした。2017年にモリカケ問題で政権に批判が集中する中、突然、北朝鮮の脅威をあおり立て『国難突破』を大義に解散に踏み切ったのです。結果的に政権への批判を吹き飛ばすことに成功したわけですが、石破氏はまさに同じことをやろうとしている。あれだけ批判した安倍元首相と同様のやり口に手を染めることに、後ろめたさはないのか。周囲に早期解散をけしかけられているのでしょうが、操り人形になり、憲法違反を犯しているのだから、メチャクチャです」

 やはり、この政権は短命で終わるかもしれない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/619.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 問われる“石破語法”の実効性…総裁選で言及「保険証廃止見直し」「マイナ併用」忘るべからず(日刊ゲンダイ)

問われる“石破語法”の実効性…総裁選で言及「保険証廃止見直し」「マイナ併用」忘るべからず
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/361283
2024/10/01 日刊ゲンダイ


言い出しっぺ(C)JMPA

 天皇が内閣の助言と承認により「衆議院を解散する」と定めた憲法7条を根拠とする、いわゆる「7条解散」をめぐり、早くも批判の的になっている石破新首相。内閣不信任案の可決がされた場合によらずに内閣の判断で行う「7条解散」に否定的な立場を貫いてきたが、首相就任前の9月30日の会見で「10月27日投開票」に向けて解散方針を表明した。

 早期解散を求める党幹部の声に応じた結果だが、国民の不安の声に耳を傾けられるのかどうか。マイナ保険証への一本化に伴う健康保険証の廃止の「見直し論」を忘れてはいけない。

 石破新首相は総裁選への出馬を表明していた先月8日、保険証廃止について「紙(の保険証)がなくなることで不利益を感じる人がなくなることが第一だ」と指摘。「(現行保険証とマイナ保険証の)併用も選択肢として当然だ」と訴えた。

 本をただせば「見直し論」は総裁選のライバルだった林官房長官が言い出しっぺだ。石破発言の前日、林氏は「(マイナ保険証には)いろんな不安の声が出てきている」として、保険証の廃止期限の見直しも含めて「検討したい」と主張。石破新首相が同調したことも手伝い、マイナ保険証と保険証廃止がにわかに総裁選の争点に浮上した。

 解散ニュースにかき消されている感があるが、総裁選の期間だけ聞こえの良いことを吹聴するなんて許されるはずがない。まして、新首相と女房役の官房長官が「見直し論」に口をそろえているのだから、なおさらだ。

威勢のよさはどこへやら

「『石破語法』とでも言いましょうか、原則論は言うが、中身はなく、時に世論に迎合するが、批判は意に介さない。裏金議員の公認や金融所得課税をめぐっても、最初は威勢が良かったものの、どんどん後退。今まで『党内野党』として、とがった発言をしてきたけれども、首相の立場ではそうはいきません。これまでの『石破語法』の具体的な実効性が問われるわけです。見ものですね」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 自民党が下野していた2011年8月の本会議で石破新首相は、民主党政権の公約をコキ下ろし、「難しくてできないのではなく、そもそも、できもしないことを約束したことが問題なのである」と一刀両断していた。

 保険証廃止の見直しに言及したからには、きちんと実行するのが筋だ。まさか「できもしない約束」をしたのではあるまい。

  ◇  ◇  ◇

関連記事【もっと読む】『河野デジタル大臣の“孤立化”が急加速…自民総裁選ライバルが「保険証廃止見直し」次々言及』では、自民党総裁選での石破氏、林氏の主張を振り返る。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/620.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 鳩山由紀夫氏、同期の石破茂首相を祝福もアジア版NATO構想は批判「例えば北朝鮮が…」(日刊スポーツ)
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202410020000351.html#goog_rewarded





アジア版NATO構想

「それは戦争を放棄した憲法9条に違反する」


鳩山由紀夫氏の危険を感じ取る臭覚はさすがと言うしかない。

石破首相の「アジア版NATO構想」に対して、憲法違反と指摘した政治家は鳩山氏が最初なのだろうか。

今はまだ野党第一党の立憲民主党は、真っ先に批判の狼煙を上げなければならない立場にいる。

その立憲民主党は、いまだ無言だ。

「アジア版NATO構想」も「安保法制」も集団的自衛権の行使を前提としている点で、共に「それは戦争を放棄した憲法9条に違反する」。

立憲民主党は「安保法制」を容認、放置するとした結果、「アジア版NATO構想」を批判する根拠を根底から失ってしまったということだろう。

その事は、オリジナル民主党から継続してきた、今はまだ立憲民主党支持者だった有権者が、立憲民主党を支持する根拠を根底から失ってしまったことになる。



以下に記事の全文を転載する。


鳩山由紀夫元首相(77)が2日までに、自身のX(旧ツイッター)を更新。第102代首相に選出された自民党の石破茂総裁(67)に祝意を示しながら、政策については批判した。

鳩山氏は「当選同期の石破氏が総理になったことを喜びとしたい」と86年の衆院議員選挙で当選したことを回想。ただすぐに「しかし彼のアジア版NATO構想はいただけない」と指摘した。

続けて「例えば北朝鮮が韓国を攻撃したとする。その場合、日韓がアジア版NATOに入っていたら、自動的に(日本が危機に陥らなくとも)日本は北朝鮮と戦争をすることになる」とし、「それは戦争を放棄した憲法9条に違反する」と結論づけた。


記事の転載はここまで。


「安保法制」発動の第一要件は、「日本の存立危機事態」の発生ということらしい。

「日本の存立危機事態」の地理的要件は、日本の領土、領空、領海の外と決められている。

ちなみに、日本の領土、領空、領海内で武力攻撃を受けた場合は、「武力攻撃事態」と定義されている。

日本の領土、領空、領海の外で発生した同盟国に対する武力攻撃が、「日本の存立危機事態」に該当するかどうかは、時の内閣が「主観的に」判断する。

所謂「日本の存立危機事態」を、政府が具体例をあげて説明した例を知らない。

岸田政権でも、言葉を左右にして、答えていない。

誰も、答えられないというのが本音なのだろう。

なぜなら、日本の領土、領空、領海の外で発生した同盟国に対する武力攻撃が「日本の存立危機事態」に該当することなど、「客観的」にはあり得ないからだ。

従って、「主観的」に判断せざるを得ない。

それが、「安保法制」の実態だろう。

例えば、中国が台湾に武力侵攻したとする。そして、台湾が極めて不利な戦況になったとしよう。
その場合でも、米国が参戦しなければ「日本の存立危機事態」は客観的にも、主観的にも、発生しない。

一方、そこに米軍が参戦したとしよう。そして、米軍が不利な戦況になったとしたら・・・。

米軍への支援要請を受けた日本政府は、「すわ」と、「日本の存立危機事態」の発生を宣言し、かねてより準備してきた「安保法制」に則り、米軍の指示に従って、台湾近海に海上自衛隊、航空自衛隊を派遣し、米軍の命令に従って、密に島しょ部に配備済みのミサイルを中国本土にむけて、ままよと撃ち込む。

「それは戦争を放棄した憲法9条に違反する」

「日本の存立危機事態」は、米軍が存在していない場所では起きないという不思議。

最大の問題は、今はまだ野党第一党の立憲民主党が「批判すべき責任」を自ら放棄してしまったことだ。

それは、「専守防衛」という「国是」をも放棄したことに等しい。






http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/621.html
記事 [政治・選挙・NHK295] 石破新政権誕生にショックを受ける高市早苗応援団の「懲りない面々」 古谷経衡 猫と保守と憂国(日刊ゲンダイ)

石破新政権誕生にショックを受ける高市早苗応援団の「懲りない面々」 古谷経衡 猫と保守と憂国
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/361353
2024/10/02 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


古谷経衡氏(提供写真)

「その子を知らざれば、その友を視よ」とは荀子の言葉である。自民党総裁選で石破茂氏と争った高市早苗氏はどのような政治家か。高市氏を推薦した議員や、高市応援団の面々を視れば、おのずとその答えは出るわけである。

 石破新政権が誕生して、高市支持者らは強いショック状態である。当然、総裁選の第1回投票で高市氏は首位だっただけに、決選投票での逆転負けは、なおさら高揚感を失墜させるのに十分であった。私は総裁選を自民党が独自で配信している生放送で見ていたが、そのコメント欄のほとんどは高市総裁待望で埋め尽くされる以上に、その内容は異様とも呼べる状況であった。

「神様仏様高市様」「八百万の神々よ高市さんを総裁にしてくださいまし」「天照大神のご加護が高市先生に降り注がれている」──。むろんこれら無数の書き込みに高市氏の責任はないとはいえ、やおら宗教的にも見える。して石破氏が決選投票で勝つと、「総裁は石破だが、首班指名では高市さんの可能性も残されている」「10月1日の首班指名で逆転が起こる可能性もある」などという、トンデモ論すら散見されたのである。すわ、トランプ大統領の再選が不可能となるや、米連邦議会議事堂を襲撃したQアノンらの陰謀論者の姿がよぎった。当然、彼らが暴力に訴えることはないだろうが、「負けという現実を認めない」という部分では両者の共通点は少なくない。

 いわゆる岩盤保守から、石破氏は蛇蝎のごとく嫌われている。外交安保政策だけを見れば、高市氏よりも「米領グアムに自衛隊の基地をつくる」「日米地位協定の改定を目指す」などと公言する石破氏の方がよほど愛国的でタカ派になるが、そのような事情を高市応援団の面々は一切考慮しない。2012年の総裁選で、安倍晋三VS石破茂の戦いが行われて以降、石破氏は「安倍晋三の敵、反日分子」と勝手に決めつけられ、呪詛の標的であり続けた。

 石破氏がどのような政治信条を有し、その著書の中には何が書かれているか。彼らの多くは読書習慣が薄く、石破氏が高市氏よりもタカ派的な側面を持つことを無視する。石破という仮想敵を設定し、サンドバッグにさえすれば留飲が下がる。この適当な設定により、石破=左翼=反日=朝日新聞=親中国(彼らは媚中と呼ぶ)という粗雑な方程式が出来上がって現在に至る。あまりにもお話にならないが、高市応援団の多くは(全部とは言わない)、このような信じがたい低レベルで政治を観察し、社会のことを考えている。

 今回の総裁選では、1回目投票で高市氏が72人の議員票と109票の党員党友票を獲得した。決して無視できぬ存在である。その中の少なくない部分が、常識を捨て、良心を捨て、正常な判断を捨てた「のだとしたら」、これほどまでに自民党の一部が「異様」に浸潤されていることになる。石破新政権の展望は読めないにしても、その背後には、反石破勢力として「懲りない面々」が大量に、しかも敵意をもって控えていることを考えるに、私は恐怖すら感じる。


古谷経衡 作家

1982年生まれ。立命館大学文学部史学科卒。令和政治社会問題研究所所長。「左翼も右翼もウソばかり」「日本を蝕む『極論』の正体」「毒親と絶縁する」「敗軍の名将」「シニア右翼」など著書多数。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/622.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 石破新政権は弱点続出必至も…「野田立憲」では勝てない 金子勝の「天下の逆襲」(日刊ゲンダイ)

石破新政権は弱点続出必至も…「野田立憲」では勝てない 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/361300
2024/10/01 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


自民党新総裁に選ばれた石破茂氏(C)JMPA

 9月27日に行われた自民党総裁選で石破元幹事長が新総裁に選ばれた。今回の総裁選は次期衆院選の“顔”を決めることが最大の目的だった。決選投票が「小泉進次郎vs石破」だったら小泉に、「高市早苗VS石破」なら石破に軍配が上がると予想できた。

 1回目の投票で1位になった高市が決選で敗北したのは、裏金事件と旧統一教会問題に関して「無反省」のシンボルになっている彼女では「選挙に勝てそうにない」と判断されたからだろう。

 では、石破なら裏金問題や旧統一教会問題を解決できるのか。否である。石破は党内基盤が弱く、常に安倍派を含めた議員の動向にビクビクしながら発言の微調整を繰り返している。総裁選でも裏金議員の選挙での「非公認」に言及しながら、結局、党内の反発を恐れてトーンダウン。また、日米地位協定の改定を図ると言ってみたのはいいが、一方で非核三原則の「持ち込ませず」の見直しに言及。岸田と同じく党内基盤の弱さと世襲議員の腹のすわりの弱さが露呈している。今後、弱点は次々と出てくるだろう。

 それにしても、総裁選を報道したメディアの翼賛ぶりは目に余った。小泉の解雇規制緩和については、ほとんど追及せずに「刷新感」を強調し、高市が13人の裏金議員を推薦人にしたことを「知らなかった」と答えても追及もせず、初の女性宰相と持ち上げる。今後は裏金や旧統一教会問題を忘れさせ、5度目の挑戦で苦労人「石破新首相誕生」といった報道で持ち上げる“キャンペーン”を仕掛けるのだろう。

 肝心要の野党だが、早くも行き詰まり。小泉進次郎や高市早苗ならば、確かに立憲民主党の野田新代表は優位にたつ。だが、石破は最も厄介な相手。野田新代表は自民党寄りに右旋回したが、部分的には石破の方が「革新的」だ。しかも野田執行部は裏金追及と政権交代だけで政策は空っぽ。石破の方が政策論では野田を上回っている。

 何より民主党政権の失敗を真面目に総括していない。かつて民主党はマニフェストが政権交代を実現させたが、政権を取ったとたんに、マニフェストを作った影の内閣から一人も入閣させず、野田、菅、小沢ら執行部がマニフェストにないことを言い出した。これでは誰も真面目に政策を作らなくなるのは当然だ。

 結果、立憲は風任せで何をする政党か分からなくなっている。維新や都民ファにすり寄る路線は、結局分裂した希望の党の繰り返しになるだけだろう。突破するには、石破が組閣した時に野田執行部は本格的な影の内閣をつくり、自民に真っ向から対峙する政策を打ち出すことだ。それなしには政権交代は実現できないだろう。


金子勝 淑徳大客員教授

1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/623.html

   

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