吉村大阪府知事と「羽鳥慎一モーニングショー」で因縁の対決 玉川徹氏は終始冷静で大人だった ラサール石井 東憤西笑
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2024/07/18 日刊ゲンダイ
玉川徹氏(C)日刊ゲンダイ
羽鳥慎一モーニングショーに吉村大阪府知事が出演。コメンテーターの玉川徹氏と因縁の対決を行った。
今年3月の大阪維新の会の会合で、「今批判してる、名前は言えませんけど、モーニングショーの玉川徹。入れさせんとこ思て」と出禁発言。その後謝罪&撤回した。
これを、さまつなことだからとスルーせずに番組冒頭で真っ向から取り上げたのは面白かった。吉村氏はあらためて謝罪。玉川氏は「謹んで謝罪はお受け致します」と応じた。
ではなぜ出禁と言ったのか。吉村氏は「批判している玉川さんにも来てもらいたいというのが本心」だから言ったと。いやこれは少し無理があるだろう。
玉川氏が「『大阪ジョーク』なのか」と聞くと「ジョークではない」との答え。
いやいやそれはない。「名前は言えないけど。玉川徹(笑)」というのは、トークで笑わせる時の定石。今や素人でも使う。
「身内の会合でつい笑わせようと口が滑った」ってことでしょう。素直にそう言って謝ればいいじゃないか。このあたりがどうも正直じゃない。
番組にゲストを迎える場合、当然事前にやりとりがある。「これはぜひ言いたい」「これは聞かないでくれ」とせめぎ合いの後に、合意点を見つけて出演OKとなる。
今回は万博の宣伝を極力抑えた構成になっていた。目玉は大屋根リングと心筋シート。あれほど言っていた空飛ぶクルマは見事に消えていた。
メタンガス爆発には一切触れなかった。これは聞かないでくれという約束だったのか。
番組前の打ち合わせを想像するに、山口真由氏はバランスを取る役目なので、万博の意義を称えそれとなく応援、いつものスタンス(IRのことを突然聞いたのはカンペが出たのであろう)。
石原良純氏は、万博批判の多い構成に不満らしく、「俺にあんまり振らないで」とでも言ったのか、終始つまらなそう。最後には「もっと楽しい部分も半々で聞きたかった」とまとめた。万博は楽しいもんなんだから楽しめばいいじゃない、といういかにもボンボンらしい意見で、一見当を得ているようだが、誰かが討論していると、それを喧嘩みたいに捉えて「まあまあ」とかいう人いるよね。ズルいよね。
玉川氏が「赤字が出た場合誰が責任を取るのか」と聞いたら、吉村氏は同じ話をグルグル5回以上繰り返し、結局明確には答えなかった。ていうか今の段階で責任の所在を決めていないことに驚いた。あり得ない。つまり誰も責任を取らないってことだ。「他の番組はアクセル。私の役目はブレーキだと思っている」という玉川氏は終始冷静で大人だった。
「お祭りなんだから固いこと言わないでパーッと行こうぜ」と雰囲気に逃げ、その裏で儲けるヤツらや小さな犠牲者には目をつむる。そういう人が増えている。蓮舫批判も構造はみな同じ。
ラサール石井 タレント
1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。
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