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2024年2月27日02時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK293] 何から何まで国民愚弄 「税金一揆」の怒りの火に油を注ぐ政倫審(日刊ゲンダイ)

※2024年2月26日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2024年2月26日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし


国民をなめている(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ

 自民党派閥の裏金問題をめぐって政治倫理審査会(政倫審)が開催されることになった。2009年以来、約15年ぶりの開催に浮き立っているのか、大メディアは「前半国会最大のヤマ場」などとあおるのだが、こんな緩みきった茶番がヤマ場では、どうしようもない。

 政倫審は26日の幹事会で28、29両日の開催を正式に決定。安倍派の松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、西村康稔前経産相、塩谷立元文科相、そして二階派の武田良太元総務相の計5人が出席する予定だが、自民側は審査を非公開で行う方針だ。

 まったく盗人猛々しいというか、政倫審の開催をもったいぶって引き延ばした挙げ句、出席はわずか5人で、しかも非公開だと? 野党側が求めていたのは、自民党の裏金議員85人のうち衆院側51人の出席だ。もちろん、フルオープンが前提である。ところが、過去5年間で政治資金収支報告書への不記載額が3526万円と裏金トッププレーヤーの二階俊博元幹事長は出てこない。いわゆる「安倍派5人衆」の中で最高額2728万円を叩き出した萩生田光一前政調会長も出てこない。それでいて、野党に最大限譲歩したような顔をして、非公開を要求する。どれだけ厚かましいのだ。

 そもそも、政倫審の構成は与党議員が半数以上を占め、疑惑議員を厳しく詰問する可能性は低い。それ以前に、メンバーには安倍派の裏金議員も名を連ねているのだから噴飯モノだ。過去5年間で2954万円という安倍派の中でもトップクラスの裏金額を誇る三ツ林裕巳衆院議員も委員を務めている。

政倫審開催を日程の取引材料に

 最大の問題点は、政倫審は「知らなかった」とスットボケようが、嘘をつこうが、何の罰則もないことだ。政倫審には安倍派の事務総長経験者が出席するが、どこまで口裏合わせをしているのか、これまで通り「会長案件だった」「何も知らない」と言い張るだろう。それでいて、政倫審出席は「国会で説明責任を果たした」という免罪符に使われかねない。

「嘘や言い訳、ゴマカシで逃げる姿を国民に見せたくないから非公開なのでしょう。しかし、せっかく説明の場を設けるのに非公開では筋が通らない。岸田首相自身が『しっかり説明する必要がある』と言ってきたのだから、疑惑議員が公開の場で国民に説明するよう、リーダーシップを発揮すべきなのです。非公開の政倫審では裏金問題の真相解明はできないし、逃げ切りのために小出しにして時間稼ぎをし、国会の日程闘争に利用しているようにしか見えない。与党側はギリギリのタイミングで政倫審の開催に応じ、来年度予算案の3月中の成立を確実にする取引材料にする思惑でしょう」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 憲法の衆院優越規定で、予算案は参院送付から30日で自然成立する。3月2日までに衆院を通過すれば、3月中の成立は確実になる。政倫審開催は、そのためのアリバイづくりということだ。

 その証拠に、予算案の衆院通過のための下地は着々と進んでいる。26日、衆院予算委員会は能登半島地震や「政治とカネ」をテーマにした集中審議が行われるが、これで予算案の審議時間は約69時間に積み上がる。採決の目安とされるのが70時間だから、あとは中央公聴会さえ開けば、いつでも採決できる状況だ。今週中の仕上げに向けて、最終段階に入っているわけだ。

ウヤムヤで蓋すれば自分の首を締めることになる

 政倫審開催のウラでは、衆院予算委の分科会が27、28日に行われることも決まっている。

 各省庁ごとの政策課題などを審議する分科会は普通、中央公聴会の後に開かれるものだ。中央公聴会より先に開催されるのは異例中の異例で、1958年度予算の審議以来だという。

 要するに、与野党が予算案の出口で「握って」いるということなのだが、政倫審開催を受けて、2月29日に中央公聴会、3月1日に予算委で締めくくり質疑と採決を行い、夕方の衆院本会議で予算案が成立というスケジュールが永田町では既定路線として語られている。

 3月1日は金曜日で、普段は週末に地元に帰る国会議員は「1日夕方は禁足だから帰れないな」「2日にズレ込むかもしれないしね」なんて話しているのだ。2日までの参院送付を前提に政倫審も国会日程も動いているということだ。

 政倫審で国民が納得するような説明がされるかも分からないのに、開催するだけで矛を収めて、年度内の予算案成立に協力するのは弱腰すぎるという批判もあるが、野党としても能登半島地震の対応を人質にされている以上、徹底抗戦はしづらい事情がある。

 与党には潤沢なカネがある。裏金を使っているかは知らないが、「スキャンダル追及より能登対応」という世論を醸成するのはお手のものだからだ。

 国会運営上、数の力で劣る野党が取れる手段は限られていて、予算案の審議拒否などは民主主義を守るうえで少ない手段のひとつなのだが、いつの間にか、予算案成立に抵抗する野党が悪者にされてしまうことが続いてきた。今回は、能登半島地震の対応が含まれているからなおさらだ。

補正予算を組まなかった不誠実

 だが今回、仮に予算案の成立が遅れて震災対応にも支障があった場合、それは完全に政府・与党の責任だ。能登震災の対応を最優先に考えるなら、補正予算案を組んで、通常国会冒頭で成立させておくべきなのである。それを予備費で対応するとか言っている岸田政権が不誠実なのだ。最初から予備費を含んだ来年度予算案を人質にして裏金問題を乗り切る算段だったとすれば、あまりに浅ましいし、被災地のことも、国民も愚弄しているというほかない。

「予算が通ったからといって、裏金問題が終わるわけではありません。政倫審の開催を区切りにウヤムヤにされれば、国民は絶対に納得しない。野党は引き続き、参考人招致や証人喚問を徹底して求めていく必要があります。来年度予算が年度内に成立しなければ、それは真相究明にも説明責任にも後ろ向きな与党側の責任なのです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 予算案が衆院を通過してしまえば、自民党は予算委の参考人招致にも証人喚問にも応じなくなるだろう。政倫審で幕引きし、世論が忘れるのを待っているのだ。こんな政倫審が茶番でなくて何なのか。

「政治とカネの問題に時間を取られ、予算案の審議が不十分なまま衆院を通過してしまうのは問題です。自民党は、のらりくらりと逃げ続けて予算案が通ってしまえば、そのうち国民は忘れると甘く考えているのかもしれませんが、今回ばかりはそう簡単な話ではない。本来なら、自民党の側から政治資金の透明化や特別委員会の設置を申し出るべき話です。政治とカネの問題は特別委でやれば、予算審議に影響を与えることもありません。疑惑についてさらさら説明する気もないのに、政倫審をアリバイ的に開いてお茶を濁すようなことをすれば、岸田政権は自らの首を絞めることになるのではないでしょうか。確定申告の期間は3月15日まで続く。形ばかりの政倫審開催でウヤムヤに蓋をしようとすれば、国民の怒りの火に油を注ぐだけでしょう。裏金、脱税の問題は、多くの国民にとっては予算案の衆院通過とは別の話です」(山田厚俊氏=前出)

 政倫審がマトモな審査をできないのなら、次の選挙で有権者が裏金議員を審査する。自民党に鉄槌を下す。この確定申告の時期、全国各地に広がっている「税金一揆」は燎原の火のように広がって、4月の補選はもちろん、次期衆院選で自民党議員の大量落選が現実になりそうだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/474.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 岸田自民は4.28「3補選」に及び腰…誰も名乗り上げず、選挙区からは“敵前逃亡”を望む声(日刊ゲンダイ)


岸田自民は4.28「3補選」に及び腰…誰も名乗り上げず、選挙区からは“敵前逃亡”を望む声
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/336696
2024/02/27 日刊ゲンダイ


野党との“痛み分け”は無理筋(岸田首相と自民党の茂木幹事長=右)/(C)日刊ゲンダイ

 裏金事件で支持率が過去最低を更新するなど、岸田政権に大逆風が吹き荒れている。反転攻勢の試金石となるのが、4月28日実施の衆院3補欠選挙だが、勝ち目が薄く、自民党関係者はみな及び腰。「全敗」もあり得る中、党本部は何とか「1勝1敗1分け」で野党と“痛み分け”の体裁を保つべく必死だ。

 ◇  ◇  ◇

 現時点で補選は、谷川弥一前衆院議員が裏金事件で辞職して空席となった長崎3区、細田博之前衆院議長の死去に伴う島根1区、東京・江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で公判中の柿沢未途被告の議員辞職で空いた東京15区の衆院3選挙区で予定されている。

「もともと、党本部は保守王国の島根1区で勝利し、勝ち目が薄い東京15区で敗北。次期衆院選から『10増10減』の区割り変更に伴い“消滅”する長崎3区では、候補を擁立せず『不戦敗』とする案を見据えていました。不戦敗なら明確な勝敗がつかず“引き分け”扱いにできるため、3補選を『1勝1敗1分け』に持ち込む思惑でした」(官邸事情通)

 ところが、そのもくろみは崩壊してしまったようだ。

 25日の長崎新聞電子版によると、12日までの党の情勢調査で「島根も厳しい」という結果が出たという。そのため、党本部は〈離島などに根強い党支持層を持つ長崎3区なら勝負できるとみて、“白星なし”を回避するため候補擁立に舵を切った〉というのだ。

 つまり、従来は「不戦敗」を想定していた長崎3区で候補を立てて勝ちを拾い、既に候補擁立を決めた島根1区は諦めムード。まだ擁立を決めていない東京15区を「不戦敗」とする戦略に切り替えたということ。何としてでも「1勝1敗1分け」は死守したい意思の表れだ。

島根1区は選対本部長が不在


党本部は島根1区の「1敗」を覚悟し始めた?(自民党が擁立を決めた錦織功政氏)/(C)共同通信社

「長崎県連は『不戦敗』を想定していましたから、急な戦略変更で大慌て。茂木幹事長が候補擁立に向けて県連にハッパをかけたそうですが、果たしてスンナリと決まるのか。4000万円超の裏金が明らかになった谷川さんの後釜として名乗りを上げる人はいないのでは、とみられています。対立候補の立憲・山田勝彦衆院議員は地元で知名度がありますから、誰を立てても厳しい選挙戦を強いられます」(前出の官邸事情通)

 党本部が「1敗」を覚悟し始めた島根1区も、お寒い状況だ。

「候補者として浮上したのは、元財務官僚で地元出身の錦織功政さんと、愛媛出身で地縁のない元職だけでした。めぼしい候補が不在の中、何とか錦織さん擁立を決めましたが、彼は地元での知名度がない。そのため、負けて責任を取らされることを恐れてか、選対本部長を買って出る人がいないのです。錦織さんは地元回りに苦労しています」(地元関係者)

 東京・江東区全域が選挙区の東京15区では、地元自民党は“お通夜”状態だ。浮上する不戦敗論に対し、「そうしてもらった方がありがたい。誰も出馬意欲を示していませんから」(江東区政関係者)と敵前逃亡を望む声が上がるほどだ。

 誰も彼もが“補選に関わりたくない”。岸田首相の明暗を分ける3補選は、やっぱり「全敗」濃厚だ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/475.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 衆院東京15区補選で自民が“ウルトラC”を画策…「小池都知事が乗れる候補を探せ」の魂胆(日刊ゲンダイ)

衆院東京15区補選で自民が“ウルトラC”を画策…「小池都知事が乗れる候補を探せ」の魂胆
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/336735
2024/02/27 日刊ゲンダイ


先の江東区長選は成功だし…(小池百合子都知事と当選した大久保ともか氏=右)/(C)日刊ゲンダイ

 やはり呪われた選挙区なのか。IR(カジノ)汚職と公選法違反で立て続けに自民党現職議員が辞職し、区長まで立件された衆院東京15区(江東区)のことだ。

 国民民主党が4月28日の補欠選挙に向け擁立した新人の公認を取り消し、26日浜野選対委員長らが会見。「過去に法令違反の可能性のある行為があった」ことが取り消し理由だ。詳細はプライバシーを理由に説明せず、訳が分からないが、「身体検査不足は、立憲民主党より先に候補を擁立したいと玉木代表が焦った結果だろう」(野党関係者)というお粗末な状況だ。

 東京15区を腐敗させた諸悪の根源の自民党も候補者が決まらない。

「企業経営者など何人かのアプローチはあるが、公募して自民が独自に擁立しても勝機ゼロ。そこで党内で、あるウルトラCが画策されている」(自民党関係者)

 ウルトラCとは、どうやら「東京都の小池知事頼み」ということらしい。

成功体験の再現なるか


今夏の都知事選とのバーターで手を組んだ?(自民党の萩生田光一都連会長=左)/(C)日刊ゲンダイ

 昨年12月の江東区長選で、自公と小池知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が相乗りして推薦した元都庁職員が勝利。1週間の選挙期間中、小池知事が3度も応援に入り、並んで街頭に立った。今年1月の東京・八王子市長選では、自公が擁立した候補が小池知事の応援を受け、接戦を制した。自民党は、これら2つの成功体験を東京15区でも再現しようと狙っているわけだ。

「ズバリ、『小池知事が乗れる候補を探せ』です。首長選と違って、都知事の小池さんに国政選挙で自民の候補を応援するメリットはない。勝ち目がなければ小池さんは関心を示さないでしょう。そこで、小池さんが乗れる候補をということで、小池さんと親しい団体の関係者の名前が浮上しています」(前出の自民党関係者)

 2つの首長選で自公と小池知事が手を組んだ背景として、「今夏の都知事選とのバーターで、自民党の萩生田都連会長と小池が手を結んだ」と言われている。

 さて、東京15区にも小池知事は乗り込んでくるのか。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/476.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 規正法抜本改正言質取らねば無意味(植草一秀の『知られざる真実』)
規正法抜本改正言質取らねば無意味
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-b38f1d.html
2024年2月27日 植草一秀の『知られざる真実』

自民党裏金脱税事件の処理を適正に実行できない国会。

問題の本質は自民党の違法行為及び脱税行為だ。

政治資金の収支を記載して報告する。

所得が存在すれば納税の義務を負う。

しかし、自民党は意識的に、かつ組織的に、違法行為を実行してきた。

政治資金を受け入れながら収支報告書に記載してこなかった。

政治資金規正法は、

政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるように

収支の公開並びに政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることにより

政治活動の公明と公正を確保し、

もつて民主政治の健全な発達に寄与すること

を目的に制定されたもの。

政治資金を受け入れながら、これを収支報告書に記載しない。

したがって、政治資金の支出についても収支報告書に記載しない。

課税所得が存在しても納税しない。

法律を定めた当事者である国会議員が法律を踏みにじっている。

検察は、政治家の犯罪に適正に向き合うべきだ。

1円でも違法行為は違法行為。

政治家の犯罪はより厳正に取り締まるべきである。

4000万円までの不正は無罪放免とする合理的根拠は存在しない。

法律が存在するのに法律を踏みにじる行為が取り締まられないなら、法治国家と言えない。

100近くの政治団体に関して明白な政治資金規正法違反が明らかになりながら、僅か3人の政治家と数人の事務職員が立件されただけ。

日本が法治国家ではないことを広く内外に宣言したに等しい。

国会の政倫審での尋問が予定されているが、国会審議でのやり取りはプロレスに近い。

安倍派5人衆の尋問など除外される理由が存在しない。

違法行為が指摘された派閥の責任者に対する尋問を行うべきことにも議論の余地がない。

野党が岸田首相を追及するが岸田首相の逃げを容認している。

政倫審の尋問に公開性を持たせることはこれまでも実施されてきたところ。

したがって、公開の方式で実施すればよいだけのこと。

野党は与党が応じなければすべての国会審議をストップさせるべきだ。

与党を追及しながら、2024年度予算が年度内に成立するための日程調整に野党が応じているところがプロレスの所以。

問題の本質は政倫審、参考人招致、証人喚問等による、問題議員への追及だけにあるのではない。

政治資金規正法を抜本改正しなければ意味がない。

同法の抜本改正を与党に受け入れさせるには、予算を人質に取るしかない。

予算成立という最大の材料を、このような重大問題の解決のために利用するべきだ。

野党が政治資金規正法抜本改正を実現するために予算成立を交換取引に活用するなら主権者は賛同する。

1.同法21条の2の2項を削除して、政党や政党支部から政治家個人への寄附を禁止する。

自民党幹事長への50億円の資金贈与が問題視されているが、この法改正で問題の根源を断ち切ることができる。

2.政治家に自身が関わる政治団体、資金管理団体のすべてを総括する総括報告義務を課す。

3.政治家自身に連座制を適用する。

この法改正が必要不可欠だ。

政倫審よりも抜本法改正の方が、より重要度が高い。

野党自身が本気で抜本法改正を追求しているように見えない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/477.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 自民“もう1つの裏金スキーム” 茂木幹事長、棚橋元国家公安委員長「1.3億円」使途不明金の悪辣(日刊ゲンダイ)


自民“もう1つの裏金スキーム” 茂木幹事長、棚橋元国家公安委員長「1.3億円」使途不明金の悪辣
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/336734
2024/02/27 日刊ゲンダイ


使途不明な支出がそれぞれ全体の97%(左から自民党の茂木敏充幹事長、棚橋泰文元国家公安委員長)/(C)日刊ゲンダイ

 パーティー裏金事件を巡って、与野党は衆院政治倫理審査会を28、29両日に開くことで合意しているが、自民党が審査会の「非公開」を要求。表で話せないほどヤバい中身だらけということに違いない。そんな中、安倍派がやっていた「キックバック不記載」とは別の“裏金スキーム”が浮かび上がった。こちらも、自民党内で平然と行われている可能性がある。

  ◇  ◇  ◇

 共同通信(25日配信)によると、茂木敏充幹事長の資金管理団体から寄付を受ける政治団体「茂木敏充後援会総連合会」と、棚橋泰文元国家公安委員長の政党支部や資金管理団体から寄付を受領する「棚橋泰文後援会連合会」で2020〜22年、使途の詳細が不明な支出がそれぞれ全体の97%超、2団体で計1億3500万円以上あったという。

 政治資金規正法は、国会議員が代表を務める資金管理団体や政党支部について、人件費を除く1件1万円超の支出全てを収支報告書に記載するよう義務付けている。

 ところが、カネの受け皿となった2人の後援会は、使途の記載義務が甘い「その他の政治団体」に当たる。その他の政治団体は、1件5万円以上の支出のみが記載義務の対象だ。そのため、2人の後援会は使途の大半が不記載となっており、政治資金全体の流れがチェックできない状態になっているのだ。要するに、茂木氏と棚橋氏は記載義務が厳格な資金管理団体や政党支部から、記載義務が緩い後援会にカネを移し、支出を“隠蔽”したも同然なのである。

 改めて日刊ゲンダイが調べたところ、茂木氏の後援会の3年分の収入は計9650万円。全て資金管理団体からの寄付だ。使途の98%が記載されていない。棚橋氏の後援会は、資金管理団体と政党支部から3年で計約4300万円を受領。97%が使途不明状態だ。

 茂木氏の後援会については、16〜19年にも資金管理団体から約1億3120万円を受け取り、90%超が使途不明になっていることが分かっている。

宮越元沖縄北方相は6000万円


記載義務緩い後援会に金を移動、使途不明金は約6000万円以上(宮腰光寛元沖縄北方相)/(C)日刊ゲンダイ

 さらに、同じスキームに手を染めていたのが、自民党の宮腰光寛・元沖縄北方相(21年に政界引退)だ。やはり、宮腰氏が代表を務めていた資金管理団体と政党支部から、記載義務が緩い「宮腰光寛後援会」にカネを移動。11〜16年で使途不明金が計約6000万円に上ることが判明している。

 こうした脱法的なやり口は、政治資金の収支の状況を国民に明らかにすることを目的とした政治資金規正法の趣旨に明確に反している。使途が不明な以上、裏金を疑われても仕方がない。

 裏金事件の端緒を開いた神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。

「茂木、棚橋両氏の後援会と資金管理団体は、事務所の住所と会計責任者、事務担当者がそれぞれ全て一致しています。そのため、後援会と資金管理団体は実質的に同一と見るのが妥当です。同一の団体ならば、資金管理団体から後援会にわざわざ寄付する必要はないはず。意図的に資金管理団体から後援会に資金を流し、使途を隠す目的があったとしか思えません。後援会にも資金管理団体や政党支部と同等な記載義務を課すべきでしょう」

 茂木氏は茂木派会長で棚橋氏は麻生派所属。宮腰氏は岸田派に所属していた。派閥に関係なく、多くの自民党議員が同様のスキームに手を染めていてもおかしくない。本当に、手を替え品を替えである。

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