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2024年1月28日02時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK293] 派閥偽装解散だが、未曾有の混乱 「政治とカネ」国会 岸田首相はを乗り切れるのか(日刊ゲンダイ)

※2024年1月27日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2024年1月27日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし


場当たり政治で党内混乱(C)日刊ゲンダイ

「政治家として覚悟を持って『ケジメ』として判断した」──。自民党の小渕優子選対委員長が25日突然、所属する茂木派からの退会を表明。同調した青木一彦参院副幹事長に続き、26日は茂木派の関口昌一参院議員会長、石井準一参院国対委員長、福岡資麿参院政審会長と参院幹部3人がそろって派閥離脱を表明した。

 ドリル優子は茂木派の前身である小渕派を率いた恵三元首相の次女。青木は官房長官として小渕政権を支え、「参院のドン」と呼ばれた幹雄元参院議員会長の長男だ。政界引退後も幹雄氏は昨年6月の死去まで茂木派に隠然たる影響力を持ち、茂木幹事長との不仲説も取り沙汰されてきた。

「前任の竹下亘会長の死去後、青木さんの承諾を得ないまま、茂木さんが派閥会長に就いたことを最後まで許していませんでした。2人の犬猿の仲はつとに有名で、青木さんは『目の黒いうちは、茂木に派閥を渡さない』と語っていたほどですからね」(茂木派関係者)

 茂木を蛇蝎のごとく嫌う一方、参院のドンは盟友の忘れ形見である小渕を娘のように可愛がり、「優子を総理に」が口癖。茂木派をサッサと小渕派にしたがっていたようだ。ドンの息のかかった派内の参院議員ほど茂木と距離を置き、23日夜の同派の幹部会に参院側は出席を見合わせていた。

 派閥のプリンセスの決断にドンの遺志を踏まえ、参院側は実子の青木をはじめ、歩調を合わせて次々と派閥を離脱。ドサクサ紛れに「ケジメ」を旗印に掲げ、派閥を存続させる意向の茂木に揺さぶりをかけているのだ。

目を覆いたくなるケジメ合戦と妖怪跋扈の迷走

 茂木は「上には弱く、下には強く」という典型的なパワハラ気質。人を見下しがちで、キレやすい。もともと親分に人望がない茂木派は分裂・自壊の道を歩みそうだが、当の茂木本人は独断暴走中。裏金事件で立件を逃れた安倍派幹部に「ケジメのつけ方を考えて自ら提案して欲しい」と伝え、猛反発を招いている。

 安倍派幹部にケジメを促した茂木の動きを、岸田首相は何も知らされていなかったようで、「相談なく勝手に岸田派解散を決めたことに不満を持つ茂木さんの意趣返し」(自民党ベテラン)との見方もある。実際、岸田にすれば茂木の暴走は、はた迷惑だ。

 確かに、他派閥はもちろん、安倍派の若手・中堅も「派閥が」「秘書が」「会長が」と見苦しい責任逃れに終始する「5人衆」にケジメを要求。新型コロナ禍の緊急事態宣言発令中、銀座のクラブ通いがバレた松本純元国家公安委員長ら“銀座3兄弟”と同様、「離党勧告」を突きつけるべきとの意見も根強い。

 とはいえ、処分の「線引き」は厄介だ。党所属議員の約4分の1を占める安倍派では大半の議員が裏金に染まり、その数は実に約80人。これだけ大量の議員を排除すれば党運営は回らない。裏金額の多寡や役職の軽重で処分の対象を分ければ根拠を問われる。

 何より安倍派幹部を処分すれば即、岸田本人にも火の粉が及ぶ。会計責任者が立件されたのは安倍派だけじゃない。岸田派も二階派も同罪だ。安倍派幹部も茂木に「岸田派や二階派の幹部も離党させるのか。岸田首相にも『離党しろ』と言うのか」とすごんだらしい。

 岸田も処分には慎重にならざるを得ず、頭脳だけは明晰な茂木だって、「ケジメ合戦」で岸田が窮地に陥るのは百も承知だろう。それだけ岸田との仲が冷え切っている証拠で、党総裁と幹事長という最高幹部同士がギクシャク関係とは、目を覆いたくなる迷走ぶりだ。

 おとといは今なお安倍派の親分を気取る森元首相が、子分に党執行部が離党や議員辞職を求めたとする報道に激怒。車イスで議員会館の麻生副総裁らの事務所を訪れ、直談判に動いたという。古い政治を象徴する「妖怪」が好き勝手に跋扈する自民党にガバナンスもクソもない。もはや政党の体をなしていないのだ。

裏金の解明をはぐらかす幹部追及のバカ騒ぎ

 岸田の場当たり「派閥解散」宣言以降、自民党内は未曽有の大混乱。憎悪渦巻く内輪もめを演じているが、しょせん、コップの中の嵐だ。

 安倍派内の若手・中堅が幹部の責任を追及するのも、わが身かわいさから。参院議員は来夏、衆院議員も任期を迎える1年半以内に選挙を控える。「安倍派」というだけで風当たりが強いだけに「誰も責任を取らなければ次の選挙で痛い目にあう」がホンネ。「ケジメ、ケジメ」の大合唱で高まる党内の不協和音は選挙向けのポーズで、保身に基づく議員心理が働いているに過ぎないのである。

 26日召集の通常国会前に主要6派閥のうち4派閥が次々解散。党所属376議員の約7割が「無派閥」となるらしいが、だからどうした。派閥がどうなろうと、議論の本質はそこではない。裏金づくりはいつ始まり、誰がどう指示して何に使ってきたのか――。その背景と実態をつまびらかにすることこそ、真の「ケジメ」のつけ方なのは言うまでもない。

 派閥を巡るいざこざや、幹部の責任を求めるバカ騒ぎは、単なるはぐらかし。目くらましの派閥解散ですら、抜け穴だらけだ。政治刷新本部の「中間とりまとめ」は〈解体的な出直し〉をうたいながら、派閥の全廃は求めず「政策集団」に看板を掛け替えての存続を容認。当初想定された「派閥事務所の閉鎖」や「党役員・閣僚の派閥からの離脱」も抜け落ちた。いずれも派閥存続を求める麻生に対する岸田の配慮で、結局「派閥均衡」から抜け出せないのだ。

「自民党は派閥の連合体で、派閥解消のたび復活を繰り返してきた歴史がある。リクルート事件を受け、1989年に策定した党の『政治改革大綱』には、派閥解消の決意や党幹部・閣僚に就いた際の派閥離脱を明記。それよりも中間とりまとめは大きく後退し、『ほとぼりが冷めるまで待てばいい』との開き直りがにじみ出ています。この35年間での党の劣化を物語り、カネとポストを求める以上、実態は変わりません。今度もまた派閥の『偽装解散』で終わるのは歴然です」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)

公明党を巻き込み93年の再現を目指せ

 そもそも、刷新本部は肝心要の裏金の実態解明には取り組まず、自民党内は誰ひとりコトの本質に迫ろうとしない。きのう召集の通常国会は、首相の施政方針演説に先立ち、29日には裏金事件をテーマに衆参予算委員会で集中審議を行う異例のスタート。ケジメなき集団が派閥の偽装解散で、「政治とカネ」が焦点となる裏金国会を乗り切れると思うなら、いい度胸だ。野党はどう攻めるべきか。

 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。

「野党はこのチャンスを逃したら一巻の終わりです。まず一致団結し、裏金捜査で事情聴取を受けた派閥幹部の証人喚問を実現させるのはマスト。また、与党・公明党も政治資金規正法を改正し、会計責任者が有罪となった場合、議員も公民権停止にする連座制の強化を求めています。山口代表も及び腰の自民と『同じ穴のムジナに見られたくない』と意欲マンマン。先日の八王子市長選で、地元選出の萩生田前政調会長が裏金事件の逆風を受けながら、支援する候補が勝てたのも公明票のおかげです。『政治改革』に公明党を巻き込んでいけば、自民党内でも選挙に弱い議員ほど浮足立ってくる。93年に宮沢内閣に対する不信任案の採決で自民から造反者が続出して可決。衆院解散から自民の下野に追い込んだプロセスの再現を目指し、野党は全力で知恵を絞るべきです」

 この際、自民下野で本当にケジメをつけさせることこそ、国民が望む「真の政治刷新」のあり方である。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/204.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 細川護熙氏と河野洋平氏が自民党をバッサリ「企業献金はやめる約束」 1994年政治改革の与野党トップにインタビュー(東京新聞)
2024年1月28日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/305619

 リクルート事件に端を発した政治不信の高まりを受けた「平成の政治改革」から30年。当時、主役を演じたのは、非自民連立政権の細川護熙(もりひろ)首相(86)と野党自民党の河野洋平総裁(87)=肩書はいずれも当時=だ。1994年1月28日のトップ会談で、派閥政治の一掃を目指した衆院の小選挙区制導入や企業・団体献金の制限に道筋を付けた。自民党派閥を舞台に「政治とカネ」の問題が繰り返されている現状をどう見ているのか、2人に聞いた。(坂田奈央、宮尾幹成)

  ◇

◆細川氏「約束をほごにされては困る」
 「全く意味がない、無責任な議論だ」。河野氏は、企業・団体献金の全面禁止に踏み込んでいない自民党内の議論を一蹴した。
 細川、河野両氏の協力で実現した政治改革関連法は、政党に公費助成する政党交付金制度を設ける代わりに、政治家個人への企業・団体献金を禁止。激変緩和のため政党への献金見直しは5年後に先延ばしするとの付則が付き、与野党協議で5年後に禁止することを確認した。だが、99年の法改正では政治家の資金管理団体への献金を禁じただけで、政党や政党支部への献金は引き続き容認した。
 河野氏は、企業・団体献金禁止の議論は「(94年の時点で)終わっているはずだ」と指摘。「自民党は(2023年で)約160億円もの公費助成を受けておきながら、やめると約束した企業・団体献金の『もらい方』の議論をしている」と批判した。
 細川氏も「企業・団体献金は5年たったらやめるという約束を直ちにやることが第一だ。ほごにされては困る」と苦言を呈した。

◆河野氏「名称が『政策集団』だからといって認めるのはおかしい」
 自民党は今、カネと人事の機能を切り離しつつ「政策集団」としての存続を認める方向で議論を進める。
 派閥のあり方に関して、自民党参院議員時代に派閥に所属した経験もある細川氏は「派閥はどんな世界でもすぐできる。裏金づくりなど悪いことをするから問題なのであって、そうでなければ問題にならない」と語った。
 一方、かつて河野グループ(現・麻生派)を率いた河野氏は「派閥は任意団体みたいなもので、本来の党の仕組みにはない。政策は政調会で議論するのであって、名称が『政策集団』だからといって認めるのはおかしい」と論評した。
 政治改革関連法 衆院の小選挙区比例代表並立制、企業・団体献金の制限、政党交付金の導入を柱とする一連の法律。改正公職選挙法、改正政治資金規正法、政党助成法など4法からなる。細川護熙内閣が提出した当初案は1993年11月に衆院通過したが、参院では94年1月21日、与党と野党自民党の双方から多くの造反者が出る混乱の中で否決。衆院の再議決でも与野党の大量造反が想定されたため、衆参両院議長のあっせんで細川首相と河野洋平自民党総裁が28日夜からトップ会談。臨時国会最終日の29日未明、自民案に沿った修正案で合意にこぎ着け、同日中に成立に至った。



【細川護熙元首相インタビュー詳報】

https://www.tokyo-np.co.jp/article/305619/2

◆政治改革という一つの旗を立てれば

 —「平成の政治改革」で中心にいた立場から、今の政治改革の議論をどう見る。

 「当時の政治改革はものすごく熱気があった。与党も野党もマスコミもそうだし、(各界の有識者が集まった)民間政治臨調もすごく熱心だった。政治改革が進むかもしれないという期待感が国民にあったと思う。経済界や労働組合にも強力にサポートしていただいた。そうした状況と比べると、今は熱気はない。野党にちょっと元気がないんじゃないか」

 —現役の野党議員に助言する機会はあるか。

 「名前は伏せるが、ある野党幹部と最近会う機会があった。話したのは、いろいろ旗を揚げすぎると結局実りませんよということ。今はやはり政治改革一本で『この指止まれ』という一つの旗を立てないとだめだ。そういうやり方なら、いくらか期待できると思う」

 —当時の細川さんは、まさに政治改革という一つの旗印で非自民8党派をまとめていた。

 「それはもう、六つも七つも党をまとめて進もうという時は一つに絞らないと。欲張ったらだめだ。あの時は(自民党の)加藤(紘一)さん、山崎(拓)さん、小泉(純一郎)さんのいわゆる『YKK』もこちらに来たいという話があった。一歩遅れたために実現しなかったが、自民党議員にも来たいと思われたのは、旗を揚げるタイミングが良かったからだと思う。そういうやり方なら、今だって自民党からも間違いなく人が来る」

 —政権交代も可能な時期になってきていると。

 「そうだと思う。自民党がこういう状態だからチャンスだと思いますよ」

 —当時、細川政権にいた渡海紀三朗氏や茂木敏充氏が今、政調会長や幹事長として自民党の中枢にいる。

 「自民党が性根を据えるよう、中から突き上げてくださいと言いたいですね」

◆衆院の小選挙区制「合格点はいった」

 —30年前、自民党の河野洋平総裁とのトップ会談で合意に至った政治改革関連法は、小選挙区比例代表並立制と企業・団体献金の規制、政党交付金の導入が柱だった。評価と、積み残した課題を。

 「私はほぼ、合格点はいったと思っている。ただ、選挙制度について言えば、野党(自民党)の反対で定数が小選挙区300、比例200と、比例が少なくなった。これは早く、(連立与党が当初検討していた原案のように)小選挙区と比例を同数にしてもらいたい。それから参院の選挙制度改革にも取り組んでほしい。今の参院の選挙は、衆院のやり方とほとんど変わらない。全く変えないとだめだと思う」

 —小選挙区と比例の重複立候補で復活当選できる仕組みには批判も多い。

 「普通に考えるとおかしな話なんですよね。でも、党にとって大事な人を救済する、(小選挙区での)死に票をなくすという点では意味がある。小選挙区の欠点を補う仕組みになっている。私は必ずしも悪い制度とは思わない」

◆30年前与野党合意できなければ「おそらく自民党はつぶれていた」

 —政治資金の改革については。

 「まずまずだったと思っている。ただ、政党交付金を導入したのだから企業・団体献金は5年たったらやめるという(与野党協議での)約束をまず直ちにやることが第一じゃないか。あそこで骨格は書いてあるわけだから、ちゃんとそれをやってくださいよと。それをほごにされては困る。政治改革というのは、このくらいでいいだろうと放置せず、常にやり続けなければならない」

 —参院で法案が否決された後に行われた河野氏とのトップ会談は、政権の命運をかけた交渉だった。

 「もし(合意に至らず)衆院の再議決で否決されたら、抜き打ち解散をやっていたかもしれない。それも真剣に考えた。これは小沢(一郎)さんと2人しか知らない。今思えば、あそこで衆院を解散していたら面白いことになっていただろうなと。私としては、そちらの方が魅力的な選択肢だった。解散をやっていたら、おそらく自民党はつぶれていた。あの時は世論調査で『政治改革をやるべし』との意見が7〜8割ありましたから」
 「しかし実際には、どちらにするか非常に悩んだ。(竹下以降の)五つの内閣が関わって、(海部、宮沢の)二つの政権がつぶれて6年かかった政治改革の法案が、もうあと一歩で成立するわけだから。自民党案を丸のみしてしまえば、河野さんも反論のしようがない。ただ、私が考えていた内容とはかなり違う結果にはなってしまう」
 「最終的に、河野謙三さん(元衆院議長)からいつか言われた『7・3の構え』という言葉で、(自民党案の)丸のみを決断した。大事な問題を国会で議論するとき、7は野党の言い分を聞かなければいけないと。今回は、野党の自民党に大幅に譲ろうと思った」

 —衆院再議決で否決されて政治改革が止まった場合、衆院解散の可能性もあったと。そこはやはり心残りか。

 「そうですね。政権交代もろくにできないような今の状況を見てると、あのとき解散をしていたらどういう結果になっていたかな、と思う」

◆「政党というのは、期限を区切ってやることが大事」

 —自民党議員だった頃は田中派に所属していた。当時、派閥というものをどう思っていたか。

 「嫌でしょうがなかった。当時は田中派が全盛期で、その中で竹下(登)さんが独立するという話があって、竹下さんのところに行く人と二階堂(進)さんのところに行く人に分かれる。どちらとも親しくしていたが、ちょっとメシ食いに来いとか話がある。そういうのはかなわない。もちろん、諸先輩に教えてもらったこともたくさんありましたが」
 「ただ、派閥というのはどんな世界でもすぐにできる。だから『派閥が悪い』という言い方は、ちょっとどうなのかなと思う。裏金をつくったり悪いことをするから問題なのであって、そうでなければ問題にならない」

 —今の与野党、特に若手議員への注文は。

 「基本的な話ですが、与党でも野党でも、何をするんだっていうことを分かりやすくやってもらわないと困る。私は日本新党の時から、四つのやるべきことを明確にしてきた。一つは日本におけるベルリンの壁、つまり(当時)38年間続いた自民党一党支配を壊すこと。二つ目は歴史認識を明確にすること。三つ目はコメの開放。それから最後の一つは政治改革をやると。政治改革が最後だった。その四つをやり遂げたら日本新党も解党すると立党の時に宣言し、3年たってその通り解党した」
 「政党というのは100年、200年も続かなくてもいい。期限を区切ってやることが大事なんだと解党時にも話した。そうしたら小沢さんが『おれも一度そういうセリフを言ってみたいもんだ』と言ってましたけど。長い期間やることじゃなく、何をやるかということだ。岸田さんを見ていると、何をやりたいのか分からない。その辺のことを、若い人たちにもしっかり頭に置いてもらいたいなと思いますね」

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 細川護熙(ほそかわ・もりひろ) 1938年、東京生まれ。上智大卒。朝日新聞記者を経て、71〜83年に自民党参院議員2期。72年、田中角栄首相が旗揚げした田中派に加わる。熊本県知事2期を務めた後、92年に日本新党を設立し、同年の参院選で国政復帰。93年7月の衆院選でくら替え当選し、非自民連立政権の首相に就任した。在任中の94年1月に政治改革関連法が成立。同年4月に退陣後は、新進党などを経て、98年に民主党結党を見届けて政界引退。現在はふすま絵、陶芸などの作家として活動する。
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【河野洋平元自民党総裁インタビュー詳報】

https://www.tokyo-np.co.jp/article/305619/3

◆「党のため、派閥のための政治になっている」

 —政治資金パーティー裏金事件で、自民党の派閥のあり方が問われている。
 「ここのところ自民党が派閥にこだわり過ぎて、『派閥政治』になっていたのを心配していた。例えば、岸田(文雄)さんが首相になっても岸田派会長を引き続き務めていたのは全く異例なことだ。閣僚や党役員の在任中は派閥を離脱するという(1989年に党が決定した政治改革大綱の)ルールがあるはずなのに、最近はないがしろにされていた。国民のための政治であるべきものが、党のため、さらには派閥のための政治になっていた」

 —岸田首相が自ら率いた岸田派の解散を打ち出したのを皮切りに、同派や安倍派、二階派、森山派が次々と解散に踏み切った。

 「解消しても必ず、すぐできますよ。派閥の解消というのは過去に何度もあって、その都度、3日たたないうちに違う形ですぐ集まる。本当に解消された試しがない。看板のかけ替えみたいなことになりかねない」
 「本来、派閥というのは一代限りで、あいつに天下を取らせてこの政策をやるんだと思って同志が集まり、それが辞めたらいっぺん全部散って、また誰かとんがっているのを見つけて、そこに集まるという方がいい。派閥の会長が2代目、3代目になると、だんだん丸くなって、政策はどこかに行ってしまい、ただの世話役になる。世話役がいると便利だから、そこへ集まっているだけの話。天下を取らせて何かしようというものではなくなっていく」

 —党が25日に決定した政治改革の中間取りまとめでは、派閥の全面解消には踏み込まず、カネ集めとポスト獲得の機能を切り離した「政策集団」としての存続は容認した。

 「もともと派閥というものは任意団体みたいなもの、本来の政党の仕組みの中にはない。総裁が最初から相手にしなければいいだけの話だ。派閥単位で人事を論ずることがそもそも間違っている。また、例えば政策は政務調査会(政調会)で議論するのであって、名称が『政策集団』だから認めるというのはおかしい」
 「派閥は、お金を集めたり、人事で自派閥の人間を推薦したりして、所属議員にとって相当有効な動きをしてきたのは事実だ。岸田さん1人の知識で、400人近い人材の誰が適材適所か分かりっこない。かつて『人事委員会』のようなものを作ったことがあったが、機能しなかった。派閥のリーダーへの信頼で『この人が選ぶ人なら大丈夫だろう』ということでやっていたが、最近は『ええっ』という人でも有無を言わさず選んで、(総裁は)知らん顔して使うというふうになっていた。それではだめだ」

◆「企業・団体献金をやめないなら、政党交付金はやめたらいい」

 —派閥の裏金事件で政治不信が強まっている。30年前に党総裁として臨んだ政治改革も「政治とカネ」の問題が契機だった。
 「細川さんと合意したあの政治改革は、選挙制度では小選挙区制を導入し、政治資金問題では公費による政党交付金を導入する代わりに、企業・団体献金はやめるという大きな改革だった。今やっている話は、本来そこで終わっているはずだ。ところが、企業・団体献金の全面禁止は激変緩和という名の下に5年先にずらされ、結局そのまま30年がたった」
 「自民党は年に約160億円もの公費助成を受けておきながら、やめると約束した企業・団体献金の『もらい方』の議論をしている。政党交付金の導入を決めた立場からいえば、全く意味がない、無責任な議論だ。企業・団体献金をやめないなら、政党が国民の税金から交付金をもらうなんてことはやめたらいい」

 —当時、政治家が集めてもいい年間の上限額を設ける提案をした。

 「集め方を規制するといっても、集め方は絶対に『潜って』しまう。それなら上限額を決めて、もうこれ以上は絶対集めませんと決めた方がいいと言った。だけど、後藤田(正晴)先生は『政治家とか政党というものは、なるべく法律で縛らない方がいい』と強くおっしゃった。今みたいなだらしのない政党ではなく、その常識・良識に委ねられるちゃんとした政治家がいるという前提に立っていた。かつて政権を握った軍が法律で政党を押さえつけたという認識から、法律を盾にぎりぎり縛ると民主政治が死んでしまうと。今の議論とはちょっと違うレベルの話があった」

◆衆院の小選挙区制は「失敗だった」…なぜなら

 —宮沢喜一首相は政治資金の腐敗を撲滅する腐敗防止法を提唱していた。だが、政治改革の議論は選挙制度の議論に収斂(しゅうれん)し、小選挙区制の導入で決着した。

 「なぜそう変わったか、いまだに僕にはよく分からない。国会が政治改革という大きなうねりの中に置かれて、僕らはどういう政治を目指せばいいのか、どんな改革をすればいいかを考えていた。しかしある時、あっという間に政治改革とは小選挙区制の導入だというふうに変わった。それに対する是非しか議論がなくなってしまった。非と言えば守旧派だし、是と言えば改革派だともてはやされる。だからかろうじて、選挙制度をやるならカネのほうもやろうと言って、もう一方の車輪(政党助成金導入と企業・団体献金禁止)を一生懸命回した」

 —小選挙区制を導入したことは良かったか。

 「大変責任を感じているが、失敗だったと思う。小選挙区制にもいろんなやり方があるから全部がだめとは言わないが、今、目の前で行われている選挙は、候補者を党の執行部が一本に絞ってしまい、とても多様性に対応しているとは思えない。小選挙区制がうまくいっている国は、候補者選定のための予備選挙がフェアな形で行われるとか、長い歴史や経験を積んで、あるべき姿を求めてできている。できるだけ早く修正してほしい」

◆自民案の丸のみの「政治改革」だったからこそ「罪が重い」

 —細川首相とのトップ会談は、国会会期があと1日というぎりぎりのタイミングで行われ、かろうじて与野党合意にこぎ着けた。あの会談を振り返って思うことは。

 「自民党は当時、絶対に譲るなという声と、全部譲ってもまとめるのが大事だという声がほぼ同数で、僕はものすごい罵詈讒謗(ばりざんぼう)を浴びていた。細川さんは、政治改革ができなかったら辞めると言っていて、明日だめなら辞めざるを得ない。だが、細川内閣を支えていた8党派で最大の社会党が(小選挙区制が中心の選挙制度に)絶対反対だった。僕も絶体絶命だが、細川さんも絶体絶命だった」
 「直前の総務会で総裁一任を得て会談に臨むことができたが、僕も別に腹案があって出て行ったわけじゃない。あとは出たとこ勝負で、向こうの出方によって押すか引くかでいこうと。それで話し始めると、細川さんは全て『結構です』『結構です』と受け入れていく。最後はほとんど自民党案の丸のみだった」
 「まとまらなければ自民党が割れて、あの日で自民党は終わっていたかもしれないわけだから、当時はとにかくまとまって良かったなと思ったが、今となれば良かったのだろうかとも思う。結果的にこちらの案を全部のませて、この体たらくだ。罪が重いですよ」

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 河野洋平(こうの・ようへい) 1937年、神奈川県生まれ。早稲田大卒。丸紅飯田(現・丸紅)勤務を経て、67年に自民党公認で衆院議員に初当選。連続14期務める。当初は父の一郎元農相が率いた河野派の流れをくむ中曽根派に参加。76年に自民党を離党し、新自由クラブを立ち上げた。86年に自民復党後は、宮沢派(後の岸田派=今月23日に解散)所属を経て河野グループ(現・麻生派)を結成。官房長官、自民党総裁(93年7月〜95年9月)、外相、衆院議長を歴任し、2009年に政界引退した。
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http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/205.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 「長年の慣行」安倍派5人衆の高木氏、謝罪するも違法性の認識は否定(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASS1W6R85S1WPISC008.html?iref=pc_politics_top



「自民党の裏金問題」、市民の追及が自民党をここまで追い詰めている。

すでに屋台骨が腐っていたこともあるのだろうが、近いうちに音を立てて崩壊していくのではないか。

今、国民が目にしているのは、自民党の「終りの始まり」、「崩壊の序章」。

「ワル」の悪あがき、「問題のすり替え」に惑わされることなく、追及の手は休めてはならない。

自民党の「守護神」の存在も忘れてはならない。・・・どうも健在のようだ。


以下記事の抜粋。

キックバックは「長年の慣行」――。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、同党安倍派事務総長の高木毅・前国会対策委員長(衆院福井2区)が、派閥から1千万円超を受け取っていたことを明らかにした。「政治不信を招いた」と頭を下げる一方、違法性の認識は否定した。

 27日午後、福井県敦賀市で記者会見した。・・・

・・・ 高木氏によると、安倍派から自身が代表を務める資金管理団体「21世紀政策研究会」に、2018〜22年の5年間で1019万円の還流があったが、政治資金収支報告書に記載していなかったという。

 還流金は事務所内で現金で保管し、全額を同僚議員や報道関係者、有識者との意見交換会の飲食費、会場費、交通費にあてたと説明。「大変、重要な政治活動に使われており、不当、違法な使い方はしていない」と強調した。ただ、支出を証明する領収書は、事務方が処分してすでにないという。

 高木氏は22年8月から安倍派事務総長を務めてきた。・・・還流は「長年の慣行」であり、「いつから始まったかも分からない。(自分は)全く関わっていない」と述べた。

 政治責任の取り方については、「(すでに)国対委員長をやめる判断をした。離党や辞職をせず、政権与党の一員として信頼回復に努める」とし、・・・

 この問題では、パーティー券の販売ノルマの超過分に対して派閥から議員への還流があったと指摘されている。高木氏を含め派閥幹部5人が大臣や党の要職を昨年末に辞職。今年に入り安倍派の所属議員が立件され、・・・「解散」を決めた。

 ・・・(佐藤常敬)


記事の抜粋はここまで。


キックバックは「長年の慣行」――。

冒頭からの「問題のすり替え」、そして「常習性」の自白。

「キックバック」そのことを違法と追及しているわけではなく、パーティー券の販売が違法な「寄付」の偽装・擬態であり、「裏金作り」そのことが違法だと指摘されているわけで・・・。


「長年の慣行」ということは、自民党の組織ぐるみの「共謀」があって初めて成しうる犯行であることを前提にすれば、

「派閥幹部については、会計責任者との「共謀」を示す証拠が見つからなかった。」

として、検察が不起訴にした安倍派幹部らの不起訴理由が「嫌疑なし」というのは、まずあり得ない。

それでも「嫌疑なし」とすることは、検察はすでに「検察審査会」を意識して行動していることがうかがえる。

検察審査会に捜査権限はない。
従って自らの力で新しい証拠を見付けることは叶わない。

検察はすでにそのことを見透かしているのだろう。

まさに、「悪魔の証明」とでも言いたげだ。

それにしても、検察の「嫌疑」なるものは、意識的に、政治資金規正法で禁じられている「不記載」に矮小化されてはいまいか。

「証拠は見つからなかった」とする検察の捜査に、証拠の重大な見落としと、複数の犯罪の見落としがあるとして、「起訴相当」を決議し、本件「疑獄」を正しく「司法」の場に引きずり出し、国民に公開された「公判」で、裁判官の審判を仰ぐことが、日本の政治の浄化と、国民の政治不信を少しでも解消することに繋がる。

パーティー券収入を「中抜き」した議員がいることもすでに判明している。
「中抜き」はそのまま「横領罪」ではないか。

また、裏金が、一時所得金にあたる事は明らかであるとすれば、申告していなければ「脱税」となる。

これらの一つ一つの犯罪を個別に捉えるのではなく、常習的に、かつ組織的に行われてきた「裏金作り」という一連の犯罪と捉えれば、その組織の構成員の「共謀」無くしては実行不可能な犯罪と言えよう。

「共謀」とは、複数人や組織が協力し合い悪事などを行う事である。( ウィキペディア)

すなわち「共謀無くしては、なし得ない犯罪」の存在そのことが、「共謀の物的証拠」ではないか。

「裏金作り」の動機は「私腹を肥やすこと」以外にはあり得ない。

政治活動に使かうためなら「裏金」は不要だ。


「検察」が、目の前で展開されてきた犯罪を、意識的に、政治資金規正法で禁じられている「不記載」に矮小化することは許されない。

「検察」も目を覚ますべきだ。


市民の追及が「事件の真相」に迫り、政界に垂れこめた「黒い霧」を晴らさんことを切に願う。







http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/206.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 自民・茂木幹事長が「ポスト岸田」から消えた…小渕優子氏の派閥退会が“号砲”で離脱者続出(日刊ゲンダイ)

自民・茂木幹事長が「ポスト岸田」から消えた…小渕優子氏の派閥退会が“号砲”で離脱者続出
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335348
2024/01/27 日刊ゲンダイ


もう赤の他人(C)日刊ゲンダイ

 裏金事件の対応をめぐり、内ゲバ状態に陥っている自民党で派閥解散の動きが広がっている。総裁派閥かつ第4派閥の岸田派(宏池会)、最大派閥の安倍派(清和会)、第5派閥の二階派(志帥会)、最小派閥の森山派(近未来政治研究会)に続いてきのう(26日)、谷垣グループ(有隣会)も解散を決定。残った塊は第2派閥の麻生派(志公会)と第3派閥の茂木派(平成研)だけとなったが、プリンセスの退会が号砲となり、幹事長派閥から離脱者が続出。茂木幹事長が隙あらば狙う「ポスト岸田」の目はついえた。

 通常国会が召集された26日、小渕優子選対委員長は茂木派に退会届を提出。平成の政治改革で自民党がまとめた「政治改革大綱」を持ち出し、「党幹部は在任中、派閥を離脱することが掲げられている」ことを理由に挙げた。

「小渕さんが抜けたことで、党4役で派閥に所属しているのは茂木幹事長ただひとり。渡海政調会長はもともと無派閥ですし、森山総務会長は自派を解散した。茂木派を離脱するのか、幹事長を辞任するのか。茂木幹事長は進退を迫られた格好です。相変わらず人望がなく、参院側と折り合いが悪い茂木幹事長が派閥を離れたら、総裁選に向けた足場を失う。カネとポストを差配できる立場を手放したら見向きもされない。究極の二択です」(平成研関係者)

 志半ばで病に倒れた小渕元首相の次女の動きに他のメンバーも追随。「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄元官房長官の長男の青木一彦参院議員も退会を決め、「派閥の前の会長の竹下亘元総務会長が亡くなり、茂木派に変わった時からずっと心の中では思っていた」とブチまけた。関口昌一参院議員会長、石井準一参院国対委員長、福岡資麿参院政審会長も抜けた。

「昨年、鬼籍入りした青木元長官は平成研に思い入れが深かった。衆院議長になった額賀元会長に派閥を乗っ取られたという思いが強く、傲岸不遜な茂木会長と並んで忌み嫌い、『額賀と茂木だけは絶対に許さん』と言い続けていた。青木さんの影響を受けた参院側は、一刻も早い茂木派から小渕派への衣替えを望んでいましたから、茂木会長を刺しにいったといっていい」(自民党中堅議員)

 焦った茂木氏は、派の若手を党本部に急きょ招集。政治刷新本部の中間報告に沿って政策集団として生まれ変わろうと呼びかけ、引き留めを図ったという。最大派閥の安倍派幹部に対し、ケジメのつけ方は自分で考えろとチンピラのごとく迫った茂木氏だが、オトシマエをどうつけるのか。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/207.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 鳩山内閣の知られざる真実(植草一秀の『知られざる真実』)
鳩山内閣の知られざる真実
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/01/post-f161ac.html
2024年1月27日 植草一秀の『知られざる真実』

本日1月27日午後2時より東京湯島にある全国家電会館にて独立言論フォーラム(ISF)主催の公開シンポジウムが開催される。

テーマは
「鳩山政権の誕生と崩壊 〜政権交代で何を目指したのか〜」

当日参加も可能だと思われるので可能な方には参加を呼びかけさせていただく。

公開シンポジウム開催概要は以下のとおり。

主催 独立言論フォーラム(ISF)
会場 全国家電会館(東京都文京区湯島3-6-1全国家電会館)
期日 2024年1月27日(土)14時
(13時半開場・17時半終了)
参加費 1,000円(会員・サポーターは半額)
登壇予定者
鳩山友紀夫(元内閣総理大臣)
川内博史(前衆議院議員)
原口一博(衆議院議員)
植草一秀
ビデオメッセージ
鳥越俊太郎(ジャーナリスト)
司会
木村朗(ISF代表理事)
開会あいさつ
岡田元治(ISF代表理事)
閉会あいさつ
藤田高景(ISF理事)
ご案内文
戦後日本は一貫して米国の隷属下、米軍の占領下におかれてきた。
そうした中で2009年9月に対米自立・脱官僚政治を志向した鳩山政権が誕生し、事務次官会議の廃止、特別会計の見直し、年次改革要望書の取り止め、普天間基地辺野古移設の見直し、東アジア共同体構想の提起など実現出来なかった政策も含めて大きな功績を残した。
そこで今回の公開シンポでは、この鳩山政権がどのようにして誕生し、何を目指したのか、なぜ崩壊したのか、をじっくりと考えてみたいと思います。
それでは当日、一人でも多くの皆さま方のご参加をお待ちしています。

https://isfweb.org/symposium/

メディアは特定の人物群を激しく攻撃する。

ヒステリックな対応。

その標的にされてきた中核は鳩山友紀夫氏と小沢一郎氏である。

同じ文脈で私も激しい攻撃を受け続けてきた。

鳩山内閣が存在したのは2009年9月から2010年6月までの9ヵ月。

鳩山内閣が終焉して14年の時間が経過しようとしている。

長い時間が経過した。

存命している歴代首相のなかで鳩山友紀夫氏だけが、いまなおメディアの攻撃の対象にされ続けている。

極めて陰湿で執拗な攻撃だ。

ものごとの真相、深層は逆に考えると分かりやすい。

なぜこれほど執拗に鳩山元総理が攻撃されるのか。

これほど陰湿に攻撃しなければならないほど、依然として鳩山元総理は特定勢力にとって「脅威」なのである

攻撃されていること自体が「脅威」の象徴と考えて間違いないと思う

私は2010年に『日本の独立』(飛鳥新社)を上梓した。

出版記念講演会には鳩山元総理も駆けつけてくださった。

この本で私が捉える日本の「国のかたち」を描いた。

それが「米官業政電の利権複合体」である。

「悪徳ペンタゴン(五角形)」とも表現した。

正確に表現すると、米国が支配するピラミッド構造である

米国が日本の官僚機構、大資本、利権政治勢力を支配して日本を統治する構造だ。

この日本支配を存続させるために最大の役割を担うのが電波産業=メディアである。

このメディアを用いて激しい人物破壊工作が展開され続けている。

鳩山友紀夫氏も小沢一郎氏も、そして私も激しい人物破壊工作の標的にされてきた。

その理由は明快だ。

米国が支配する日本政治構造を破壊する危険人物であるということ。

2009年8月30日の総選挙を通じて鳩山友紀夫内閣が誕生した。

日本政治史における金字塔である。

文字通り、日本政治構造、日本の「国のかたち」を根底から刷新する明確な方針が示された。

しかし、政権交代は手段であって目的ではない。

スタートであってゴールではない。

2010年7月参院選で勝利を重ねて、初めて日本政治刷新の現実化が進行するはずだった。

しかし、敵もさるもの。

この前に総攻撃が展開されて鳩山内閣は2010年6月に破壊された。

その背景、そして今後の課題についてシンポジウムでお話させていただきたく思う。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/208.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 泉・立憲民主「政治とカネ」追及に漂う暗雲…グループ解散否定、本音は「政策活動費」温存(日刊ゲンダイ)

泉・立憲民主「政治とカネ」追及に漂う暗雲…グループ解散否定、本音は「政策活動費」温存
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335342
2024/01/27 日刊ゲンダイ


一枚岩にはなれない(C)日刊ゲンダイ

 自民党派閥の裏金事件をめぐる国会審議は来週から本格化する。「政治とカネ」をテーマに衆参両院の予算委員会で集中審議は29日に実施予定。野党第1党の立憲民主党の腕の見せどころだが、どうにも締まらない。内部のドタバタが露呈し、暗雲が漂い始めている。

 泉代表は26日、自身を支える党内グループ「新政権研究会」をめぐる解散報道を否定。「誤報だったのではないか」とけむに巻いた。

 裏金事件を追及する野党第1党の代表として、グループと派閥が同一視されるのを避けるべきとの判断が党内であったと報じ、新政権研究会は解散する方針を固めたなどと伝えていた。

「一部で解散論が上がったのは事実です。『自民の派閥が解散しているのに、立憲がグループを維持しては“ブーメラン”になる』といった意見です。一方、『自民の派閥解散は論点ズラシ。同じ土俵に乗ってはダメ』との声もある。泉代表はまたも党内をまとめきれず、求心力のなさが浮き彫りになってしまった」(野党関係者)

 自民を追い込む千載一遇のチャンスをフイにされたらたまらない。つい最近も、立憲は内輪モメでチャンスを逃してきた。

 前市長の国政転出に伴い実施された昨年末の東京・武蔵野市長選では、立憲が支援した新人が自公推薦の新人に敗北。野党支持層が多い地域で負けた要因は、「前市長の子飼い市議と他の市議の中から、誰を担ぐかで揉めた」(立憲関係者)ためだった。萩生田前政調会長のお膝元で21日に投開票された東京・八王子市長選では、立憲は「都民ファーストの会」に所属していた元都議を支持。こちらも陣営内の足並みが揃わず、自公推薦の新人の追い上げに屈した。

「立憲は政治改革案に、議員本人に会計責任者と同様の責任を負わせる『連座制』導入による厳罰化のほか、使途公開義務がない政策活動費の廃止や、企業・団体献金の全面禁止も盛り込みました。与野党に対し、政治資金規正法改正に向けた議論を呼びかける方針です。ただ、執行部は本音では政策活動費や企業・団体献金を温存したい。結局、わが身かわいさで立憲の追及が尻すぼみになり、政治改革は中途半端になるのでは、とみられています」(政治部記者)

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

「追及が甘くなり、令和の政治改革が不十分なものになれば、国民の批判は立憲にも向く。『結局、立憲も自民党と同じか』と失望を買い、ただでさえ低迷する政党支持率は目も当てられなくなるでしょう。『政治とカネ』にメスを入れ、古い政治と決別する強固な意志が必要です」

「返り血」覚悟で臨まなければ、国民から総スカンを食らうことになる。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/209.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 元国家公安委員長・山谷えり子参院議員、還流の2403万円不記載…「深く反省」(読売新聞オンライン)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240127-OYT1T50090/


この人も安倍派。

政界の渡り鳥らしく、変わり身は速いようだ。

民社党→民主党→保守新党→自由民主党(安倍派)

政治家になって何がしたいんだか・・・。

こんな人物に「国民の良識」を求めることが間違っている。


記事によれば、

「・・・派閥側から「収支報告書に記載する必要はない」という趣旨の説明を受けた。・・・」

そうだ。

「趣旨」と言うことは、説明の言葉は「収支報告書に記載する必要はない」とは別の言葉だったということだ。

恐らく、「収支報告書に記載してはいけない。」だろう。

「政党」以外からの政治家「個人」への「寄付」は禁じられている訳だから。

法律違反を犯しているという自覚が、双方にあったということになる。



以下に記事の全文を転載する。

自民党派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、元国家公安委員長で安倍派の山谷えり子参院議員(73)(比例)は、2018〜22年に派閥からキックバック(還流)を受けた計2403万円を政治資金収支報告書に記載していなかったとホームページで発表した。

 発表によると、事務所の担当者が派閥のパーティー券の販売ノルマを超えた分を現金で還流される際、派閥側から「収支報告書に記載する必要はない」という趣旨の説明を受けたという。

 山谷氏は「本来は記載すべきものであったとのことであり、深く反省している」とし、近く全額を派閥に返還するとしている。


記事の転載はここまで。


「・・・本来は記載すべきものであったとのことであり、・・・」

あくまでも、白を切るつもりのようだ。

本来も何も、件の金は、渡してはいけない金、受け取ってはいけない金だ。

それを知っているから、「記載すべきもの」と言いながら、「・・・近く全額を派閥に返還する・・・」

その派閥は解散しましたとさ。偽装解散だけど・・・。


久しぶりのショートコント。

それぞれの事務所での一コマ・・・・。

派閥事務所の担当:「(紙袋を差し出して)これ山谷先生に渡しておいて。」

事務所の担当者:「これは何ですか?」

派閥事務所の担当:「何でもない・・・いつものやつ。収支報告書に記載してはいけないやつ。くれぐれも気を付けて・・・帰りなさい。」

事務所の担当者:「あ〜、いつもの・・・とんでもない金。・・・分かった〜。」

事務所の担当者:「先生、貰ってきました〜。」

先生:「なんか言ってた〜?」

事務所の担当者:「収支報告書に記載する必要はない、という趣旨のことを言ってました。くれぐれも気を付けるように、とも。白々しいですよね〜。」

事務所の担当者:「それと・・先生、うちのホームページ誰も見てないんですけど・・・いいんですか?」



国家公安委員長は「国民の良識を代表する者」が警察の管理を行う目的でつくられた役職らしいです。

ほんとかなぁ〜。

反省だけなら猿でも出来る。

「国民の良識」では、当然、議員辞職。












http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/210.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 安倍派解散、政治責任は棚上げで政治資金の行方は…億単位の余剰金には「山分け」の噂が(日刊ゲンダイ)


安倍派解散、政治責任は棚上げで政治資金の行方は…億単位の余剰金には「山分け」の噂が
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/335349
2024/01/28 日刊ゲンダイ


問いかけをすべて無視した萩生田前政調会長(左)シラを切り通した松野前官房長官(C)日刊ゲンダイ

 通常国会が召集された26日、自民党派閥の裏金事件で解散を決めた清和会(安倍派)が店じまいに向けて本格始動した。「5人衆」を含む派閥幹部7人は一様に自身の政治責任を棚上げ。党内から安倍派幹部の離党や議員辞職を求める声が上がっているのに、誰ひとりケジメをつけようとしない。派内のカネの行方をめぐり、スッタモンダしているというからア然だ。

 ◇  ◇  ◇

 今国会は裏金事件で逮捕者を出した安倍派の委員長11人が交代し、岸田首相の施政方針演説も先送りされる異例の日程。召集日に池田佳隆衆院議員が政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で起訴され、「裏金国会」にふさわしい幕開けとなった一方、東京地検特捜部は「5人衆」を含む幹部7人は嫌疑なしで不起訴処分。裏金事件をめぐる捜査は計10人の立件で事実上、終結し、今後の舞台は検察審査会に移る。

 こうした中、安倍派は26日、常任幹事会を国会内で開催。「5人衆」も参加し、31日にも政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出ることを確認した。当初は幹部の政治責任について議論が交わされるとみられていたが、主要テーマは「残務処理」だったという。

「5人衆」の1人である萩生田前政調会長は幹事会後、記者に囲まれるも、問いかけをすべて無視。エレベーターに乗り込んで、腕を組み、ふてぶてしさを隠さなかった。

 ツラの皮の厚さは他の幹部も同じだ。裏金問題への説明を拒み続けていた松野前官房長官が幹事会後に初めて会見。「国民の皆さまに大きな政治不信を招いたことを心からおわび申し上げる」と謝罪したものの、裏金づくりへの関与についてはシラを切り通した。

 松野氏は2019年9月から21年10月までの2年間、事務総長を務めていた。実務を取り仕切る立場だったが、「(派閥)事務局から経理・会計に関する事項について、決裁を含め何か判断を求められたり、報告を受けたりしたことはない」などとノラリクラリ。離党や議員辞職の意向を問われると、「議員の地位は有権者から預かった極めて大切な役」と居直り、「職責を果たしていきたい」「自民党において活動を続ける」と言い張った。

「能登半島地震の被災地への寄付が落としどころでは」

 安倍派幹部は「国民の信頼回復に努める」と口を揃えるが、まったく信用ならない。「清和会解散に向け、数億円とされる資金をどのように処分するか、議論されており、『山分けしたらいい』との声もある」(安倍派関係者)という。

 22年分の収支報告書によると、安倍派の繰越金は約1.5億円。所属議員96人に均等に分配した場合、1人あたり約150万円を手にすることになる。立正大法制研究所特別研究員の浦野広明氏(税法)は、「派閥は法人税法違反、議員は所得税法違反の疑いが持たれる中で、派閥のカネの処分を議論すること自体、おかしな話」と指摘する。

 残余金の扱いはどうケリをつけるべきなのか。政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。

「まず他に政治団体をつくってプールすることが考えられますが、これでは派閥を解散した意味がない。『山分け』なんてしたら、世間から猛批判を浴びることは間違いない。能登半島地震の被災地への寄付が落としどころではないか」

 厚顔無恥の議員に還流するなんてあり得ない。市民の困りごとを解決する政治家の原点に立ち返ろうという発想はないのか。期待する方がオボコイのか。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/211.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 憲法改正:九条改正は必要、緊急事態条項は不要だ(佐藤戦略総研)
台湾有事や半島有事も懸念され、憲法改正の必要性の声が聞かれるとともに、それに対する反発の声も大きくなりつつある。左翼は元より改正に反対だが、保守の中でも緊急事態条項の要否の判断が妖しく静かに発光し意見が割れる兆しもある。以下に現時点での筆者の考えを述べたい。

第九条の国防に関しては、筆者は米国の属国状態は継続すべきでないし、そもそも継続不可能であるため九条の改正は必要だと考える。

先ず憲法前文にて、国としての基本スタンスとして「我が国は外交においては、真の国際的大義を希求し、その下に長期的国益を追求する事を要諦とする」旨を宣言として明記し、九条の改正はその理念の下に自衛隊の国軍としての位置付け等々を具体的に記述すべきである。

一方筆者は、緊急事態条項の新設については、内閣の意思のみによって国民主権が恣意的に制限される事に懸念を抱いている。英米法では個別法で対処しているのを鑑みて、むしろ緊急事態条項を新設しない旨を改正憲法に明記すべきと考える。具体的に私案らしきものを示せば、下記のようになろうか。

第九章 緊急事態(私案)
(緊急的事態への対処)
第○○○条 我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急的事態に関する対処方法は、各個別の法律によって定める。
2 憲法においては緊急事態の宣言を発する旨の条項は定めない。緊急的事態においては事態に応じ個別の法律による対処方法に則った必要な措置を憲法の定めの範囲で行い、その運用に疑義が生じた際には最高裁判所の判断に従う。
3 緊急的事態において内閣および両議院の機能が全く失われた際には、最高裁判所が憲法の趣旨に沿った代替機能を暫定的に定める。
(参考:「緊急事態」に関する資料 平成25年5月衆議院憲法審査会事務局
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/shukenshi087.pdf/$File/shukenshi087.pdf
(同:日本国憲法改正草案(現行憲法対照)自由民主党 平成二十四年四月二十七日( 決定)
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/130250_1.pdf

緊急事態における権力の集中については、幾度の歴史的事件を経てその必要性と弊害が論じられてきた。古代ローマのディクタトル(独裁官)を始め、数多くの独裁者が出現し、国家と社会を破滅に導いてきた例は多い。

確かに、秩序無き状態で権力集中により一定の秩序が形成される事のメリットは、無視は出来ない。しかし筆者は見たところ、現在の我が国においては上記のように個別法で十分対処出来、想定外のケースは仔細に定めるのではなく、最高裁判所の良識に委ねる方がよいと考える。

具体的には例えば、今後新型コロナのバージョンアップ版や別途の強毒ウイルスが蔓延した場合に内閣の発する緊急事態宣言だけで、営業停止、社会生活の停止、ワクチン接種の強制が一方的に決定されてよいのかと問われれば非常に危険な感がある。

一方そうした場合には、私立医療機関への対応強制、場合によっては接収も必要かも知れないが、それらは個別法の整備で対処出来るはずであり、出来ないのは与野党と日本医師会の力関係に過ぎない。

以上が筆者の考えであるが、与野党各党始め憲法改正に関する論者は、先ずこうした危機対応の具体的シミュレーションを行い整理した上で、いわゆる九条の改正と、緊急事態条項の新設を分けて論じるべきだろう。


佐藤戦略総研
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http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/212.html

   

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