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2024年1月22日00時05分 〜
記事 [政治・選挙・NHK293] 避難者や災害支援者から聞く能登地震被災地の今 れいわ・山本太郎参議院議員の現地報告A(長周新聞)
避難者や災害支援者から聞く能登地震被災地の今 れいわ・山本太郎参議院議員の現地報告A
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/28813
2024年1月16日 長周新聞


 れいわ新選組の山本太郎参議院議員は、前回に引き続き11日から能登半島地震で大きな被害が出た石川県輪島市や周辺地域に視察に入り、震災から10日以上たった被災地や避難所の現状、被災者や災害支援ボランティアたちの声をSNSで報告している。今回は12、13日に山本氏が現地から発信した内容を全文紹介する。(写真は山本氏の投稿から。中見出しは編集部)

■輪島市の福祉避難所へ(1月12日投稿)

能登半島に再度お邪魔した。
今回は福祉施設と
通常の避難所を中心にお話を伺った。
本日は福祉施設についての
やりとりを記すこととする。

福祉施設に
必要な物資が届いていない連絡が入り、
口腔ケアのための歯磨きテイッシュ、
病院衣など急遽にもかかわらず、
舩後靖彦事務所の尽力で調達が可能になった。

電車で行くには大きな荷物になったため、
東京からは車移動。

1月10日、
災害特別委員会の報告、
という儀式を終えたあと、自分の体力と相談。
一気に能登半島までの移動はやめようと判断。

まずは4時間車を走らせ新潟上越市でひと休み。

翌朝、他に必要な物資を調達。
能登半島左側(志賀原発方面ルート)を通り、
輪島の門前町を目指す。

道路の混雑は全くなかった。
途中、あまりに美しい景色に目を奪われそうになり、車を止め3分見入った。

半島の西と東で違った魅力のあるのが能登なんだな。
落ち着いたらプライベートで
ゆっくり能登半島を旅したい。
そんなことも思いながら門前町に到着。

最初に訪れたのは知的障害者の方々への就労支援、
グループホームを運営する支援施設。
普段利用者は50人。
現在、21歳から84歳までの40人が身を寄せる。

被害の大きかった輪島や珠州に注目が集まるが、
ここ輪島の門前町も支援が届きづらい状態。

Q
1番困ったことは?

A
水は数日前から自衛隊の給水で確保できてる。
電気が通っていないのが困る。
夜は真っ暗な居室で利用者は過ごしている。
感知式のライトを
トイレ付近にのみ設置するのがやっと。

後は真っ暗の中で生活している。
利用者の娯楽としても
不安な気持ちを紛らすためにも
TVが必要だが電気がないと。

Q
発電機の提供の申し出など行政からあったか?

A
全くない。
ボランティアの方が発電機を大型と小型の物を持ち込んでくれたが、大型のものは燃料がそれなりに必要になるので動かしていない。
小型の物で何とか賄っている。

Q
暖房は?

A
今日、ボランティアがストーブを
1つ持ってきてくれた。
助かっている。今もみんなで暖を取ってる。


そう言って1つのストーブを皆で囲んでいるところに案内してくれた。

Q
職員の体制は?

A
通常は厨房に4名、夜勤は男女各1名。
日中14−5名。

現在は地震もあるので、
夜勤は倍の4名だが、
日中は3、4名。

職員自身も被災しているので
出てこれない人が結構いる。
手が回ってない。

Q
食料は大丈夫か?

A
何とかなってる。ここは施設なので、
行政からの物資が基本入らない。
近くの避難所から貰ったりする。その避難所は、この施設と区が違うのでそのような融通はして貰えないらしいが、区長が掛け合ってくれて可能になった。

施設として必要な物資は
輪島市中心部まで取りに行ってる。
普段輪島市までは30分程度の道のりだが現在は
穴水経由で2時間ほど掛かっている。

Q
今、必要なものは?

A
利用者の口腔ケアで
入れ歯洗浄の泡タイプのものなどあれば助かる。
あと、使い捨ての食器類・容器が欲しい。


他にも職員の方から、
「この周辺は漁師の街なんです」、と話しかけられた。
「ここより少し上に登れば、イカ釣りで有名な漁港もあります。海底が隆起したことで、港も使えなくなって。使える船があっても港から出せない状態で。新しく船を作るにしても、5年待ちとかで。もう諦めた漁師の友達もいます」。

施設を出て海沿いを走ると、
漁港が運動場や空き地のようになっている。
岸の波打ち際ではなく、本来、
沖手前に置かれていたはずのテトラポッド群が
水に浸かっておらず、完全に根元が乾いた形で見えている。
漁師の方々も生業を取り戻せるような大々的な支援を政府に求めなければ。


高齢者施設は飽和状態 水道も電気も途絶

次に訪れたのは高齢者施設。

Q
ここは本来、どのような施設ですか?

A
通い、訪問、泊まりで、
在宅を支える小規模多機能という施設。
通常は昼間40名弱、夜9名ほどの利用者。
発災後は、
車中泊5日でじょくそう(床ずれ)が酷い高齢者、
独居でうずくまってた人など、
見かねた人や行政からの相談で
お困りの方々も受け入れることにした。

Q
現在、
何人の高齢者が寝泊まりされてますか?

A
51名。
行政から頼まれてそのような受け入れもしているが、「ルール違反になる数を受け入れしていいのか」と、
今日、別の行政の人から怒られたところ。
彼らも混乱しているんでしょう。
悪いことやってる訳ではないので私はやめませんが。


Q
これまで、どんなモノに困ってましたか。

A
水・電気。
トイレの水は知り合いの土建屋さんが届けてくれたポンプで川から水を引いて使った。下水は使えている。
電気はボランティアが届けてくれた発電機で。
おととい夕方から復旧したのでIHで調理できてる。

Q
それまではどうやって調理を?

A
去年BBQ大会をやった残りの炭と
倉庫から薪になりそうなものを
職員に割ってもらって燃料に。
利用者に絶対温かいものを食べさせる、
と気持ちでやった。

Q
こういったインフラ関係で、
行政から何かしら打診は?

A
一切なかった。
彼らも大変だったんでしょう。
食材など他の物資は、
同じグループからの融通と
グループホーム協会などからの支援で助かった。

Q
政府が一つだけ何でもやる、と言ったら
何をリクエストしますか?

A
水道。洗濯ができずに利用者の着衣が
排泄などでも汚れる。
でもそう言った服などは処分できない。
孫や家族からもらった大事なものかもしれないので、ご家族に確認を取るまでは保管している。

避難者も職員も「限界」 福祉避難所の現状

車中泊で夜を過ごし、
朝、輪島市役所へ。

Q
お忙しいところ申し訳ありません。
避難所の数(指定・自主・福祉)を
教えていただけますか?

A
全て数えられている訳ではありませんが、総数が150ほど。指定が22、あと「自主避難所」という言い方ではなく、地域の皆さんが寄り合ってるというのが120−130、です。

Q
福祉避難所は?

A
7です。

1番近い福祉避難所を教えていただく。
地図上ではすぐだが、
道路の状態や家屋の倒壊などで、
何度も周辺をぐるぐる回ることに。
やっと辿り着いたところでお話を伺った。

Q
輪島には福祉避難所は7つあるんですよね?

A
それは登録の数で、
実際開設、受け入れできてるのはうちと、
同じグループのもう1箇所だと思います。
確認が必要なら市役所に。

Q
普段はどのような施設ですか?

A
元々、障害児、者の通い施設。
被災後は地域の高齢者も含めて
受け入れを行っている。

Q
障害と高齢者ではノウハウ的なことが異なることもあるのでは?

A
私たちのグループでは高齢者介護の資格やノウハウも持っているので、対応できている。


Q
そうでしたか!
ごめんなさい、
もう一度通常時のお話に戻って良いですか?

A
障害者のグループホームですね。
他にも親が先に亡くなって1人では家で生活ができない、と言った方でも地域で生活できるように足りない部分は支援員がお手伝いするサービスを提供している。

こう言った方々が災害で困ることが、
普通の避難所には行けない、ってこと。
通常と違うことに障害特性でパニックになる人も。なぜ電気が来ない、なぜテレビがつかない、なぜ水道から水が出ない、
と真っ暗闇の中にポツンと1人になる、
追い込まれた感覚になる。

地震や起こっていることの危険性の理解ができない場合も。

昨日は利用者が家に帰る、と聞かない。
道も歩けるし、電気もついたから家に帰ると。でも住まいがあるのは、
土砂災害警戒区域。

「行ったらダメ」というと本人は否定されたと思いムキになるから、一旦は外に一緒に出る。「雨が降って来たから帰ろう、天気予報でもそう言ってたよ」などやり取りをする。
危険、と認識できない人もいる。
こんな感じでは普通の避難所には行けない。
じゃあどうするか。
車中泊です。
そんな家族が何人もいた。

避難所に行っても普段と違うから声をあげる、ものを触る、飛び跳ねる。
「ちゃんと見とかんか!」と怒られました、とお母さんが泣いて来た。
私たちは不安から声をあげる子がいても「一回、声を上げたら落ち着くからねー」と対応できる。

私たちは地域の人たちと事前に
災害についての話し合いを重ねている最中だった。

障害の小さい子ども抱えて安全に
避難するためにはどうしたらいいかって。
60代男性の方は、
高齢の親を抱えて避難するのは体力的にも無理だ。
どうやって逃げる?
自分も親も柱にくくりつけて死ぬとか
考えなきゃ仕方ないんじゃないか?ってお話されてて。

仕方ない、じゃなくてやっぱ逃げれる方法考えましょう、と。
そんな中、大地震が来た。

今、提案されてる避難では、
顔見知りの人たちともバラバラになってしまう可能性もあるから、
支援員さんも利用者もその家族もまとめて、
まずは1、2ヶ月まとめてどこかに避難できないかと。

まずは命守らないと。水道も通ってない、
トイレもこんな状況で衛生面を保つのは無理。
すでにインフルやコロナ含めた感染症が拡がっていると
話が入って来てます。
一般の避難所もそうだけど、
ストレスも溜まって栄養状態も悪いし免疫力も低下してる。
急がなきゃ。

みんなで避難すれば環境の変化に弱い利用者さんも
何とか顔なじみの中で生活していけるんじゃないかと思ってる。
市や県経由だと話がまとまらないから直接連絡したと
民間の同業の方々からいくつかお話もいただいてますし、
引き続き、県にも相談しています。

Q
リミットは?
限界はいつ頃と考えていますか?

A
もう限界。発災から職員は休まずに対応してるし、
倒れた人もいます。
今週中、遅くても来週初めには決めてもらわないと。

Q
避難する先の条件、
どのようにリクエスト出してますか?

A
各自の個室とそれと別に
みんなで集まれるスペースが必要と。
お願いします、急いでください。

客船使った避難支援を 阪神大震災で先例も

普段通りに過ごせないことのストレスは誰にでもあるだろう。
被災をした人々にとっては普段など全て吹き飛んだ状態である。
抱える苦しみは想像を絶する。
この苦しみに寄り添い予算を持って細やかに、
大胆に実行できる主体は政府しかない。
(建て付け上は自治体であっても実質は政府のしっかりとした先導と伴走が必要)
これほど強い意志を持って広域避難を求めている人たちの
移動も急いでいただきたい。

今日の終わりにやり取りしたNPOの話では、
支援に入っている医療従事者曰く、このままでは来週中にも、
避難所によってはパンデミック状態もあり得ると危機感を募らせている。
ゾーニングが難しく、
小さな避難所では発熱の場合、自宅に帰すという話も出たと聞く。
被災しているから、帰る家がないから避難しているのに。
混乱した状態であることが伺える。

阪神大震災では定員600―900名クラスの船を
比較的被災が軽微な岩壁に着岸して避難支援に活用した事例もある。
客船をプライバシーの守れる一時的な避難所としても活用できるし、
フェリーであれば車両と人を移送できる。
れいわとしても政府に強く要求していく。

               ◇        ◇

■災害支援者が語る実情(1月13日投稿)

1月11日から能登半島を再度訪問。
福祉避難所についてのリポートは
https://x.com/yamamototaro0/status/1745851472938762646

本日は今回の災害に関わる支援者などから
輪島で聞いた声をお伝えする。

Q
能登半島は初めて?

A
5月にここで震度6強の大きい地震があった。
その支援に入ってた。

その時のつながりで連絡もらって
何とかして行きますって、きた感じです。

Q
寝泊まりは?

A
レンタカーの軽自動車で車中泊。

Q
こちらでの活動は?

A
熊本の地震の時も避難所運営に関わったりしたので、
そういったお手伝いを。

今回これから応援でくる行政の職員さんは当然
避難所の運営の経験ない人たちが多いからシェアしていくことになると思う。

Q
こちらで見た避難所の運営はどういうものでしたか。

A
今は急性期なんで混乱してる。
ご飯もないけど、これから避難所生活は長期化する。
元の生活に戻していく目標なので長期で進めることになる。

今いわゆる関連死につながる可能性がすごい高い。
見られました?
体育館とかの避難所。
これだけ寒いしホコリっぽい。
土足厳禁になったのは数日前という避難所もある。

地べたで寝るとものすごい寒いので、底上げしないと。
ダンボールベットだと、床から40cmくらい底上げできて寒さも違うし、
床に直接寝てた時よりも、埃を吸い込まなくて済む。

おじいちゃん、おばあちゃんとか膝の調子の良くない人は、
地面に座った状態から立ち上がるの辛いじゃないですか。
やっぱりベッドぐらいの高さだと楽になるし、
座りやすいからトイレにも行きやすくなる。

その先は間仕切りも含めてやっていくことで
その避難所の衛生環境を保つ、ってことなんですけど、
そういったところを一つずつ関わる職員さんたちに、
このフェーズはこうやっていこう、このフェーズでは、
と伝えていく役割をやっていきます。

Q
総務省が440人ほど地方自治体からの応援を
能登半島に派遣しているという話ですけど、
増強されている感じはありますか?

A
応援が一番増えたのは今週、
というか昨日、おとといから派遣チームが一気に増えてきた感覚。

Q
彼らの対応能力は?

A
対応能力っていうか、ルーキーは多めだったりする訳ですけど、
今のところまだそういうことは分からない状態ですかね。
もちろんルーキーでない方もいます。

人数を多く出せるのは、力のある都道府県とか、政令市。
人数がいるところじゃないと多く出せないでしょうね。
被災経験があって、ノウハウある人が
大人数送り込まれている訳ではないと思います。

Q
大変なことは?

A
一番しんどいのは当然ですが、
被災自治体の職員さん達が被災してること。

避難者として避難してる人が避難所運営せざるを得なくなっちゃってる。
イロハも分からない、避難所の運営っていうものも頭の中に全く無い人たちが避難者として避難して行政職員なんだから助けてあげて、という中で、
自分がやらなきゃ、という状態。
ご飯どうやってもらいに行ったらいいんだろうって電話して、とか。
物資倉庫から避難所にシステマチックに届かない混乱してる状態で
とりに行かなきゃいけない、っていうような時期がちょっと前まであった。
今は少しずつ自衛隊が回っていくって流れとかできたり、
応援の職員の人たちが来たりでサポートは始まってますけど。

それでもまだ道の状況が悪くて一日一食とか場合によって届かないっていう日もあったり。今日行った避難所では、昨日の朝ご飯が、薄いサラダ味のせんべい数枚だった避難所もある。

大きめの避難所はそれなりにフォローされやすいけど、
そうでないとこはまだ厳しいとこもある。

市からの配食は、大体一食。一日一食。
あとは民間だったり、住民の持ち寄りだったり。

発災後はお正月の料理とか、家にあったものをみんなに持ってきてもらって、
それをちょっと温めて食べるみたいなのを正月の三が日ぐらいまでやっていたと聞きますね。

Q
1月6日に珠州で民間の炊き出しやってる人から聞いたのは、
自衛隊に炊き出ししてくれないのか、と聞いたら食材がないから無理と言われたと。

A
できる資材とノウハウがあるのにもったいないですね。
何とかしてください。


急がれる衛生面の対策 避難所襲う感染症

Q
避難所の運営を考えたとき。
是正が必要な問題は?

A
発災初日、2日目とか初期の段階が大混乱はわかりますが、
今でもご飯がちゃんと出てないのはやっぱりキツいなと思います。

避難所は普通に3食、出すのが基本なので。

せめて、おにぎりとかパンとかでも、
もうちょっというとお弁当みたいなところも出して欲しい。
あったかい食事っていうのが最終的にはゴールかなと思いますけど。

これからどんどん段階的に改善していかなきゃいけないのは、食事とトイレ。
お風呂は入れてない人も多いので、お風呂も改善しなきゃいけないし、
もうちょっと寝床をちゃんと確保してきれいにするとか、
プライベートの空間も作っていく、とかですかね。

今、行政として頑張ってるな、と思うのが、二次避難。
ホテル避難はいい取り組みと思う。
あれは国でしかやれないような取り組みだから。

本当に避難所過密だったし、だいぶ間引かれて、
人が減ってきているんですけど、
それは別の地域の身内のところに行ったり、家に戻ったりとか。
もちろん地元を出られた人もいるようですが。
その二次避難的なことは始まってますが、
今の所、1日数十単位でしか動いてないみたいで、
バスがなかなか手配できなかったりもあると聞いてます。

今日行く予定だった人たちがバスが来れなくて行けなくなった、って話があった。
そうなるとなかなか厳しいですよね。

Q
食事、トイレ、お風呂。
この三つが安定し出すのって、
様々な災害現場や避難所を見てきた立場から見て、
どれぐらい掛かりそうですか?

A
その3つが安定するのって、やっぱりライフラインが戻ってこないと安定しない。
今電気がついてるところはエアコンも使えたりするけど、
水道が使えなければ、トイレは簡易トイレになる。
外に置いてる簡易トイレまで移動が難しい高齢者とかは袋に用を足すこともあるが、
嫌じゃないですか、そんなの。失敗して汚したりして皆に迷惑かけるとか考えると
トイレに行きたくなくなる。

今感染症も出てきていてノロとかコロナもあるしインフルも出てる。
あれだけ密集した環境で今生活せざるを得ないので衛生面での対策ってすごい急がれていて、高齢者の方々も咳してる人が結構いる避難所とかもあったりして。
支援する側も緊張感ある。今ピリピリしてます。

入ってる医療チームもそういうのをなくさないといけないって
頑張ってますけど、なかなか。

Q
これまでの災害に比べて避難所の数は多いですか?

A
多いです。
家屋の倒壊が圧倒的に多くて、
津波被害は別として、
東日本の震災でもこんなに倒壊した家を私は見たことがない。

熊本地震でも結構倒壊してましたけど、この規模じゃない。
半島の先っぽで元々インフラも社会的なリソースの配分されてなかった地域が被災して、支援しようにも、何かモノを手に入れようにも、大変だな、と思います。

仮設住宅の建設は急務 二次避難と並行して

Q
いま、不安に思ってることは?

A
1番は復興のイメージが全くつかない。
支援する側もイメージできない。
どうなっちゃうんだろうな、って。

これからどうするのか、
のイメージを政治の側から伝えられていない。

インフラが戻るにも時間がかかる。
僕らにはインフラ戻すノウハウはないので、
それを担うのは公共工事的なものでしょうけど、
ちょっと想像がつかない。

今、避難してる人たちがいる。
そこから手を離したら、命に関わると思ってるから必死でやる。
だから、やるんだけど。どこまでやるのか、っていうのが、全く見えない。

まずは、二次避難を加速させる、今ある制度をどんどん使って避難してもらって、
ホテルで、暖かいところでお風呂も入れるしトイレも水洗ですし、
通常の生活に近いことができるので。
家から離れちゃうけど、まずは、それをやってもらいたいなと思う。

一方で、地元から離れたくない方々の生活環境もやっぱり早く整えていく、
っていうのは求められますね。

Q
政府が1つだけ何でもやる、すぐやる、と言われたら何を求めますか。

A
仮設住宅を爆速で作って欲しい。

一時避難ではなく、
被災された方々を全く別の土地にずっと住んでもらうことは、
この街が終わることなので、この街を終わらせないっていう選択肢を取るんだったら、
2次避難と仮設建設を爆速で。

中には諦めて他に街をつくろう、と言う人もいるかも知れないですけど
それを望まない人たちもいると思う。
国が大きな方針を早く出す方が良い。

もう一つはやっぱりもっと騒がないとだめだと思う。
全然支援っていうのか、なんだろう、ムーブメントが起こってなくて。

今、能登半島を支援しようみたいな、東日本や熊本の時のような、
一体感、被災地を応援しようみたいなのが盛り上がってるように感じない。
メディアも含めてですけど。

Q
なるほど。私は秋田県の豪雨報道と比較してしまってた。
秋田は一瞬で全国放送では扱われなくなったじゃないですか。
それと比べたら、能登半島はまだ扱いがあるな、
と思ってしまってました。

A
ちゃんともっと騒いでいいと思います。
自民党の裏金のニュースみたいな話と混じって
だんだん能登半島が薄れてる印象があって心配してます。


避難所の運営についても事実上、被災自治体に丸投げ。
心あるボランティアが入ってきて運営を手伝う、
ということが当たり前のようにこの国では繰り返し行われてきた。
毎年起こる様々な災害への経験値はかなりのものだが、
その経験を国として蓄積する努力や
それに対する予算措置に本気を出さずにここまで来たのが日本政府である。
これでどうやって首都圏直下や南海トラフに向き合うのだろうか。
さらなる棄民が待っているとしか想像できない。

だからこそ、災害省を立ち上げ、ノウハウを持つNPOなどを雇用し、
全国の自治体をトレーニングしていく必要があるはず。
私たちとしてもこれまで通り、強く政府に求めていく。

国はどこまで本気なのか? 二次避難進まぬ要因

他にも避難所の運営などにも関わるNPOの方にお話を伺った。

Q
今の状況は?

A
10日経ったけど初期みたいな感じ。
電気も通った地区もあるんで、
5日前に来たときより、
ちょっと雰囲気変わってるけど、やっぱり初期の感じ。

Q
輪島に入った時は?

A
今回どうしてもこの状況なんで
ロジスティクス難しいじゃないですか。
物流系、過去イチ上手くいってない。

僕が来たときは皆、食糧足りてる、って言ってたんです。
みんな大丈夫って言うんです。

聴き方の問題もあったんでしょうね。
実は三食は食べてなかった。

最初はみんな多分、家に帰って食料持ってきてた。
それがそろそろ尽きて来て。

なんか最初に聞いた時よりご飯がない、っていう人、増えたな、と。
状況が悪化してるぞ、と。

避難所回ってみてもびっくりしました
今日の2日前から、下足管理をやり出した、という所もありました。

僕が最初に訪れた避難所だと、
最初の日から4日間は施設内も土足で過ごしていたようです。
自分の布団というかマットの上だけは靴を脱ぐ。
それ以外は、外を歩いたり、
トイレ行ったままの靴でそのまま避難所内を行ったり来たりしますから。
埃っぽいし、他にも様々持ち込むことになったんでしょう。

津波警報が出て、みんなとりあえずそれで走ってきて、
着の身着のまま的な人たちが帰れなくなった。
だから通常より人も多くなって過密状態に。

体調を崩す原因の1つに、体育館があまりにも寒い上に、
布団やマットを直接床にひいて寝るから、さらに冷える。
地面の埃の問題も含めてダンボールベッドを、
となるけど使えない。

それをおくと、
今の収容数が収まらなくなるからって事情があったり。
避難所利用者が減らないと置けない、と。

数が大きく減らないのは、出る人もいるけど、
なんとか自宅で耐えてたけど、とか車中泊が無理になって
入ってくる人もいるみたいで。

本当なら、
避難所の人数が半分になってちゃんとケアできる状態、って感じかな。

今、感染症がすごい流行っちゃってるので。
避難所の中で防ぎようがない。
ゾーニングできないです。
支援に入ってる医療従事者から隔離の方針は諦めた、って聞きました。

輪島市長が2次避難にかなり力を入れているようですから。
とにかく急がないと、という気持ち。

Q
二次避難が進みにくい理由はありますか?

A
ハッキリとは分からないけど、気質もあるかも知れません。
離れたくない、という気持ちや、今ここを離れる自分は
裏切り者になるのでは、とか色々あるよう気がします。
意外とハードル高いですね。

Q
門前町の自主避難所にいった時、
40代前半の男性が聞いてください、と声を掛けてきた。
自分の入ってるグループラインで同じ趣旨の相談が複数あるらしく、
2次避難に行こうとする者に裏切り者のレッテルを張って
何とか残らせようという動きがある、と。

こういった引き止めなどのやり取りに、
被災した住民や地元自治体職員のエネルギーが奪われることを避けるためにも、
説得要員を国が送り込むなど一歩踏み込むように政府に強く求めますね。

A
国がどこまで理解してるか。
例えば、
申し訳ないけど県レベルのお金じゃどうこう絶対できないですから。
国がやっぱり本気で予算出すっていうかね、
最後までやりますって言ってくれないと。
自治体として再建できるのか、
ぐらいのレベルの災害を受けたとこもあるじゃないですか。
国がどこまで本気なのかが問われてるんですけどね。

問われる政治の覚悟 支援者も先見えず

今回の災害は被災者はもちろんのこと、
支援者の疲弊がこれまでの比較にならないとよく聞く。
さらに別のNPOの方から疲弊の原因についてお話を伺った。

Q
支援者の疲弊が凄まじいと聞きます。
原因は何でしょうか?

A
あくまで私の感覚だけど、
被害大きすぎて見えないって部分。
ゴールというか、どこに落ち着けば、どこを目指して行けば終わるのか、
っていうのが想像がつかない。

どこまで走ればいいんだって。どこまで伴走したらいいんだろうって。
たぶん結構、みんな思ってると思う。

Q
しかも行政側と違って、交代要員がいないですもんね、皆さんは。
ひと息つくこともできない。

A
被災した住民の方がもっと大変だから。

何だろう。
もともと人口とか経済とかも右肩上がりではなかった町が
大きな揺れに襲われた。

インフラも破壊されてイチからになるでしょ。

あの美しい街並み、旧市街っていうんですか、
壊滅的になった街を、元に戻すと言っても雰囲気変わるだろうし、
どうやって戻すんだろうっていうのは、僕らも想像つかない。

もし、元に戻しても、また大きな揺れに襲われる可能性もある。
10年以上前にも大きな地震があったし、去年の5月にもあった。
その時々に支援したりで繋がった能登半島の仲間が今回の震災で亡くなったり。
すごくキツいです。

前回、被災して全財産注ぎ込んで家を修復した人は、
もう一度家を建ててこの街でやり直すだろうか。
そういう人は、どれくらいいるだろうか。
そういった人々のために国が支援するなら、
これまでとは比べ物にならないくらいの
お金をかける必要があるんだけど、
その覚悟は政治にはあるのか。

政治は大きな方針も示さない。
能登半島の復興をどうするのか、
イメージが彼らの中にはないのかも知れない。

NPOの仲間たちはそれぞれ、喪失感や色んな感情の中で、
先が全く見えないまま活動してるんだけど、
どこまで走るのか、どこで落ち着くのか全くゴールが見えないままやっていくと、
やっぱり気持ちは落ち込んでいきます。
俺らは基本、元に戻すぞ、って復興で人が集まって、
被災された人が笑顔になるってことがモチベーションで動いてるから。
ありがとう、って言われたら、やってて良かったって自分も救われるし。

でも、
やっぱり国がちゃんとした大方針を示さずに、
ここまで来てるのはマズイ。
発災から何日も経ってるのに。

能登半島をどうするのか、って話を政治が示しもせず、
現場に励ましにも住民に安心する言葉も伝えに来ない。

この間、住民の方が、
街を見るたびにもう復興じゃないんじゃないかって思う、と。
何言ってるの、って励ます言葉の先が見つからない。
どうなるかは自分も知らないから。

ブルーシートを屋根に張る、作業ってあるじゃないですか。
一部損壊ってお家の人の屋根に貼るんですけど。
カワラ屋さんが来るまでの繋ぎとして。

もちろん今回も住民の方が望めば張るんですけど、
先が見えないと、張っていいのか、って考えちゃうって仲間がいうんです。

今から雪降って、という状況が続くと、
多分カビだらけになるんですよ家の中。
住める状況じゃなくなる。

判定では一部損壊、ってなっても、
その住民さんにとっては、
全壊だったら良かったのに、ってなってしまう可能性もある。
住民間で分断にもつながりかねない話。

だから本気で能登半島を復興させるなら、
このエリアは全体を全壊の扱いにする、
とか何か新しいやり方をやって欲しいなと思う。
ブルーシートの話にしても支援者の考えは1つじゃないから。
みんなそれぞれ寄り添い方が違う。
あとのことは考えずに住民さんが望んでるなら喜んで張るよ、って人もいる。

みんな本当は向かってる先は一緒なはずだけど、
どこを目指していくのかが明確に示してくれないと、
支援者の間でもバチバチ始まっちゃうし、分断されちゃいかねない。

仲間同士で目の前の命を助けるってこと以外、
方向性は決めないでスタートしてるんだよね。

ビジョンが欲しい。
しっかりちゃんと金出しますじゃないけど、
最後までちゃんと暮らしを支えますじゃないけど。
それは多分首長じゃできないと思うんですよ。
お金の問題は県もできないと思うんです、そこは。

仮設2年で終わりですって、言われてもやっぱ無理があって。
復興住宅みたいな形でみんながこうちゃんと
集まって生活できるような場所が欲しいですよね
ちっちゃな家庭菜園のなんかがあるとか。
たぶん過去にも似たような取り組みもあったと思う。

先をイメージできるような、
希望を見せないと暗闇の中でエネルギー生まれないよ。
希望があればまだ前向いていけるけど。


近々、初めて現場に入られる
総理および県知事
には届いていない声もあると考える。
ぜひ目を通してヴィジョンを示していただきたい。

発災後2度、4日間ほどしか現場には入れていないが、
様々な声を聞き、見てきた立場として
私たちのヴィジョンを示せるよう準備を行いたい



http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/160.html
記事 [政治・選挙・NHK293] イワツバメさんの投稿:原発54基抱えてエネルギーも食料も自給できないでどうやって戦争するんだ:カルト板リンク

イワツバメさんの投稿:

原発54基抱えてエネルギーも食料も自給できないでどうやって戦争するんだ

http://www.asyura2.com/23/cult48/msg/891.html


※コメントは元の記事のあるリンク先のスレッドの方に投稿してください。


http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/161.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 派閥に法令違反あれば、解散や活動停止可能に…自民が党の権限強化案(読売新聞オンライン)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240121-OYT1T50145/


自民党内での派閥解消論議が姦しい。

被疑者が裁判長席に座っているかのような「異様な光景」が、国民の目の前で展開されている。

アンタ方が座るべきは「被告席」。



以下、記事の抜粋。

自民党は、党派閥に法令違反が確認された場合、党の権限で活動停止や解散を求める仕組みを導入する方向で調整に入った。派閥による政治資金規正法違反事件を受けた改革案で、党の監督機能を強め、不正防止につなげたい考えだ。・・・党内の意見を踏まえ決定する。

・・・現在は各派閥は党から独立した政治団体で、党は派閥運営に関与できない。改革案では、党の権限を強化し、法令違反の重大さに応じ、一定期間の活動停止か解散を求められるようにする。

 派閥を巡っては、政治資金の透明性を高めるため、外部機関による監査の強化も進める方向だ。閣僚などの人事への関与や政治資金パーティーの開催も禁止する方針を固めている。一連の見直しで派閥への不信感を和らげることを目指す。

 自民6派閥のうち、同法違反事件で立件対象となった安倍、岸田、二階の各派はそれぞれ自主判断として解散方針を決めた。首相は麻生、茂木、森山の各派については、各派の意向を尊重する構えだ。・・・


記事の抜粋はここまで。


「・・・党派閥に法令違反が確認された場合、党の権限で活動停止や解散を求める仕組みを導入する方向で調整に入った。・・・」

「法令違反」と軽く言うが、それ立派な「犯罪」。・・・う〜ん、立派じゃないけど・・・。


「犯罪」を見逃したら、刑法103条「犯人隠避罪」という「犯罪」

党が勝手に活動停止や解散を求めるのは、刑法104条「証拠隠滅等罪」

同、刑法第223条「強要罪」。刑法61条「教唆」。刑法62条「幇助」。


日本では、「犯罪」を見付けたら、110番して「警察」を呼ぶ。・・・これが基本。


自民党曰く。

「・・・現在は各派閥は党から独立した政治団体で、党は派閥運営に関与できない。・・・」

と、今回の事件に対しての「自民党」の党としての関与を否定して見せた。

これは聞き逃せない「重大な証言」だ。・・・取り返しがつかないほどの大きな「墓穴を掘った」ことになる。

(謎解きは最後のお楽しみ)

これとて、「自民党」に責任はないと言いたいがための、全くの「詭弁」・・・。

「派閥」が党の運営に強く関与している実態を見れば、自民党は「派閥」から独立しているとはとても言えたものではない。

「閣僚などの人事への関与」を口にしなければならないことが、その証左ではないか。

やってることも、言ってることも「主客転倒」。


「・・・一連の見直しで派閥への不信感を和らげることを目指す。・・・」


それは、「無駄な足掻き」というものだ。

国民は、「自民党」という組織が起こした、自民党議員全員が関与した「組織的犯罪」と捉えている。

立憲民主党の泉代表は、「犯罪を犯した議員の退場」を求めている。

犯罪を犯した自民党議員の居場所は、「刑務所」だと言ってるんだね。

同感です!。



「謎解き」はここから。

政治資金規正法には、寄附の制限が規定されている。

■公職の候補者の政治活動に関する寄附の制限

何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して金銭及び有価証券による寄附をしてはいけません。ただし、政党がする寄附及び政治団体に対する寄附は認められています。

というものだ。

すなわち、

政治家「個人」への「寄附」は「政党からの寄附」以外は禁じられている。

寄附しようとするときは、「政治団体」に寄附するしかない。


この場合の「政党」とは、当然「自民党」など。

「政党助成法」等では、それぞれ必要な範囲で「政党」の条件を規定しており、国会議員が5人以上、総選挙又は通常選挙で有効投票総数の100分の2以上の得票を得たことなどの要件がある。


さて、自民党は、「各派閥は党から独立した政治団体」と断言している。

ここで、裏金を受け取った議員が、「政策活動費」として受け取った政治家個人への寄附だったとして、「収支報告書への不記載」の罪を否定していることを思い出してほしい。

派閥の政治資金パーティーで得た金をキックバックする行為は、「派閥」すなわち「党から独立した政治団体」が行ったもの。

「政治家個人への寄附だ」と言い逃れしたところで、「政党」ではない「派閥」(政治団体)が、「政治家個人に寄附することは禁じられている」わけで、なんの弁明にもなっていない。

双方が、表に出せない「裏金」と認識した上での「共同正犯」と断罪しなければならない。


また、個人への寄附は、課税対象であり、申告していなければ脱税に当たる。

当然だ。

個人が得た金で課税対象にならないのは「横領」か「窃盗」で得た金くらいしかない。

従って、脱税ではないと言うには、派閥のパーティー券の販売で得た金を、派閥に納めずに「中抜き」した「横領金」と言うしかない。

どっちに転んでも、犯罪に違いない。


神妙に、縛に就け。







http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/162.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 世耕氏キックバック「秘書任せ」では終わらない…国会での政治資金めぐる“ド正論”がブーメラン(日刊ゲンダイ)
世耕氏キックバック「秘書任せ」では終わらない…国会での政治資金めぐる“ド正論”がブーメラン
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335092
2024/01/22 日刊ゲンダイ


自身の発言が大ブーメランとなり…(世耕前参院幹事長)/(C)日刊ゲンダイ

「秘書に任せきりにしていた。秘書が私に報告しないまま、政治資金収支報告書の簿外で管理していた還付金について、把握することができなかった」

 自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、19日、党本部で開いた会見で、こう釈明したのは最大派閥「安倍派」(清和政策研究会)の世耕弘成前参院幹事長(61)だった。

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 世耕氏は、派閥から自身へのキックバックが2018年からの5年間で総額1542万円だったと明らかにしたうえで、「検察の徹底捜査の結果、法と証拠に基づいて起訴されなかった。法的な責任には区切りがついた」と語っていた。

「秘書に任せきりにしていた」と弁明した世耕氏だが、過去に自身のX(旧ツイッター)で、立憲民主党の小沢一郎氏(81)の政治資金を巡る「陸山会事件」に触れた際、《担当秘書にひとつひとつ質問しながらじっくりと確認した上で書類を提出していることが、むなしくなってきます》などと投稿していたことが判明。ネット上では、《秘書にひとつひとつ質問していたのでは》《秘書に責任押し付けか》などと“大ブーメラン”状態となった。

政治資金問題について「本質を見極めること」が重要と指摘

 国会議員に内緒のまま秘書が独断でカネを簿外処理するとは考えにくく、その意味も理由も不明だが、世耕氏のブーメラン発言はこれだけではない。ザル法と呼ばれる政治資金規正法についても、2010年3月19日の参院総務委員会でこう言っていたのだ。

「私はここで申し上げたいのは、今まで事件が起こるたびに政治資金規正法を変えて強化をしてきましたけれども、私はここの規制の強化の仕方が間違ってきたんじゃないかというふうに思っています。起こっている事件の本当の原因、何が原因なのかということをきちっと本質を見極めて、その部分を再発をさせないために適切な規制強化をやるということを今までやってこなかった」

「プラン・ドゥー・チェック・アクションのサイクルが回っていなくて全くお門違いのところで規制をただただ厳しくしていたから、私は本質的にこの政治と金の問題というのは後を絶たないのではないかというふうに思っています」

 さらに世耕氏は「餅代」や「氷代」といった名前で配られるカネの在り方についても、持論を展開。

「特定の人に、派閥の事務総長にどんとお渡しをして、そして後は、その人がちゃんと政治活動に、自民党のための活動に使ったんだから問わないという形で政治資金規正法上は整理をされているわけなんです(略)渡し切り経費という形でやるにしても常識の範囲があるわけですから、そういう範囲で上限を認めるのか、あるいは組織活動費として渡したら、その渡した先の細目の報告をやっぱりしっかりと義務付けて、最後の最後まで一体幾らどう使ったのかということをやるというような穴をふさぐ手が必要だと思います」

 世耕氏は5年間でキックバックされた1542万円を一体何に使ったのか。「細目の報告」が必要なのは言うまでもない。

お金が個人のところへ入るのは非常に不透明と言っていたのに…

 同委員会ではこう締めくくっていた。

「組織活動費名目で来たお金が個人のところへ入って、自民党も昔もち代はそうやって処理をしていた。個人のところへ入って、それを個人が政治活動に使ったという前提において、税務署は何も言わないという仕組みになっていたわけですけれども、ここも非常に、今政治と金の透明化が求められている中で、非常に不透明なお金の流れだというふうに思う。ここはもうしっかりやめて、個人が受け取るようなことはしない、全部資金管理団体か政党支部でしっかり受け取るという仕組みに変えるべきだと思います」

「お金が個人のところへ入るのは非常に不透明」「個人が受け取るようなことはしない」──。世耕氏は確かにこう明言していたにもかかわらず、今回の裏金事件はまさに個人に不透明なカネがキックバックされていた。やはり世耕氏はこのまま秘書に責任を押し付けることなく、すべてを明らかにするべきだろう。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/163.html

記事 [政治・選挙・NHK293] どうやら「凶」と出たようだ 岸田首相の派閥解消大博打(上)とりわけ許しがたいのは岸田の弁明と自己保身(日刊ゲンダイ)

※2024年1月22日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2024年1月22日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大

どうやら「凶」と出たようだ 岸田首相の派閥解消大博打(上)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335052
2024/01/22 日刊ゲンダイ


薄っぺらな茶番劇(自民党本部に入る岸田首相=19日)/(C)日刊ゲンダイ

 自民党派閥の裏金問題は、このままウヤムヤになってしまうのか。

 東京地検特捜部が19日、安倍派、二階派、岸田派の関係者を一斉に起訴し、派閥の裏金をめぐる捜査は事実上、終結。しかし、裏金がどう使われてきたのか、誰が始めたのかといった核心はまったく明らかになっていない。中途半端な結末に国民の怒りは増す一方だ。

【写真】この記事の関連写真を見る(20枚)

 安倍派の国会議員2人と秘書、派閥の会計責任者ら9人が19日に立件され、前夜に岸田首相が唐突に宏池会(岸田派)の解散を発表したのに追随して二階派、安倍派も解散を決定。怒涛の展開に週末の永田町は大揺れだったが、週が明けて落ち着いてみれば、すべて薄っぺらな茶番劇でしかないことが分かる。

 今回、検察の立件ハードルは3000万円だった。二階元幹事長の事務所では「中抜き」と呼ばれる裏金が約3500万円あったとされ、秘書が略式起訴された。安倍派では、約5100万円のキックバックを政治資金収支報告書に記載していなかった大野泰正参院議員と秘書を在宅起訴、約4300万円をプールしていた谷川弥一衆院議員と秘書を略式起訴した。すでに逮捕されている池田佳隆衆院議員は約4800万円を裏金にしていて、週内に起訴される見込みだ。

 派閥側では、岸田派も不記載のカネが計3000万円に上ったことから元会計責任者が略式起訴された。安倍派の裏金は過去5年間で約6億7000万円、二階派は約2億6000万円とケタ違いだが、刑事処分を受けたのは会計責任者だけ。関与が疑われて任意聴取を受けた派閥の幹部議員は立件が見送られた。

「一般国民からすれば、3000万円で線引きする意味が分かりません。犯罪行為は金額の多寡で決まるものではないでしょう。裏金も1000万円ならOKで、3000万円以上はダメというのは筋が通らない。それに、政治家の指示がないのに会計責任者が勝手に裏金づくりをするはずがありません。少なくとも、6億円以上もの裏金をつくっていた安倍派の事務総長経験者は起訴して、司法の場で経緯を明らかにする必要があるでしょう。巨悪を逃す検察には失望しかありません」(政治評論家・本澤二郎氏)

 裏金問題でダンマリを決め込んできた3派閥の幹部は19日にようやく会見を開いたが、「知らなかった」「分からない」「把握していない」などと繰り返し、しらばっくれた。これで幕引きと安堵し、心の中では舌を出しているに違いない。

 刑事責任を問われなくても、政治責任まで消えたわけではないことを忘れてもらっては困る。

 会計責任者だけが罪を問われて国会議員は無罪放免では、国民は到底、納得できない。権力に忖度する検察への不信が高まっただけだ。

裏金集団が派閥解散で「禊は済んだ」と言わんばかりの茶番劇


国民は納得しない(C)日刊ゲンダイ

 相変わらず「秘書が」と繰り返し、責任逃れする裏金集団に、多くの国民は呆れ返っているのではないか。

 安倍派の世耕前参院幹事長は、1500万円超のキックバック不記載について「秘書に任せきりにしていた。秘書が私に報告しないまま、収支報告書の簿外で管理していた」と弁明。しかも、自らが立件されなかったことで「法的な責任については一つの区切りがついたのではないか」と頬かむりである。

 高木事務総長は、派閥の収支報告書を「見たことがない」とまで言ってのけた。

 さらに高木は「亡くなった後も安倍派を名乗らせていただいたことはありがたかった」と語り、派閥解消について「安倍さんに大変申し訳ないと思っている」と涙ながらに“反省”。事務総長を経験した西村もX(旧ツイッター)に〈安倍総理に対し、大変申し訳なく思っております〉と投稿していたが、謝罪する相手を完全にはき違えている。謝罪すべきは国民に対してだろう。

 高木や西村ら事務総長経験者は、裏金化について「会長案件だった」と亡くなった安倍に責任を押し付けていたではないか。それが謝罪とは、どういう思考回路なのか理解不能だ。

 安倍派幹部らは派閥を解消したことで「禊は済んだ」と言わんばかりだが、それで国民が納得するとでも思っているのか。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「『秘書がやった』というのは、自民党の“伝統的”な逃げ口上です。しかし、一般社会ではそんな言い逃れは通用しない。本来、なぜ裏金づくりが行われてきたのか、カネを何に使ったのか、キチンと説明し、責任の所在を明らかにすべきです。『禊は済んだ』と思ったら大間違いです」

 連中の釈明は茶番だ。

とりわけ許しがたいのは岸田の弁明と自己保身


保身のために、岸田首相は「宏池会」の魂を売ってしまった(C)日刊ゲンダイ

 裏金事件で当初、岸田の動きは鈍かった。安倍派の問題だと突き放しているようにも見えた。自分も岸田派会長として告発されているのに、無関係みたいな涼しい顔をしていたものだ。

 党内に政治刷新本部を立ち上げ、自ら本部長に就いたものの、わずか2週間で中間報告を取りまとめるという“やってる感”だけのパフォーマンス。派閥の存続を前提にしたなまぬるい議論が交わされていた。

 なにしろ岸田自身が首相になっても派閥会長を離れなかった“派閥大好き人間”である。池田勇人元首相が1957年に旗揚げした宏池会(岸田派)は、党内で最も古い名門派閥。政治家3代目の岸田は、祖父が宏池会の結成メンバーだったこともあり、「生まれたときから宏池会」とかねて派閥愛を口にしていた。

 そのうえ派閥の論理で首相に上りつめ、今も派閥に支えられている。派閥にしか興味のない岸田が派閥解散に踏み込むとは、誰も思っていなかった。

 ところが、朝日新聞が18日の朝刊1面トップで「岸田派の元会計責任者も立件対象」と報じると、その日の夜に突然、岸田派解散を言い出したのである。

 18日朝の段階では「事務処理上の疎漏」「事務的なミスの積み重ね」と愚にもつかない弁明をしていた岸田だが、「安倍派の閣僚は疑惑段階で追放したのに自分は言い逃れで居座るのか」(安倍派議員)などと党内の反発が強まり、批判をかわすために慌てて岸田派解散をブチ上げたわけだ。場当たり感は否めない。

「自らの保身のためなら、躊躇せず名門派閥を潰す岸田首相は本当に派閥に思い入れがあったのか疑問です。そもそも、護憲リベラルで軽武装・経済重視を旨とする宏池会の理念を理解していたら、米国のための防衛費倍増なんてやれるはずがない。首相になりたいがために安倍元首相の軍門に下って、宏池会の魂を売ってしまった。自分が生き延びるためなら、国民を犠牲にすることも厭わないでしょう」(本澤二郎氏=前出)

 岸田は宏池会というブランドが好きだっただけなのだろう。つくづく薄っぺらい男だ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/164.html

記事 [政治・選挙・NHK293] 日経平均3万6000円予測の的中(植草一秀の『知られざる真実』) :経済板リンク 
日経平均3万6000円予測の的中(植草一秀の『知られざる真実』)

http://www.asyura2.com/23/hasan136/msg/296.html



http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/165.html
記事 [政治・選挙・NHK293] 櫻井よしこ氏《あなたは祖国のために戦えますか》の投稿が故・安倍元首相にも“飛び火”(日刊ゲンダイ)
櫻井よしこ氏《あなたは祖国のために戦えますか》の投稿が故・安倍元首相にも“飛び火”
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335066
2024/01/22 日刊ゲンダイ


櫻井よしこ氏のX(旧ツイッター)

 保守系の論者で知られるジャーナリストの櫻井よしこ氏(78)の名前が22日、X(旧ツイッター)などで一時トレンド入りし、ネット上で話題となった。

 櫻井氏は19日、自身のXに《『あなたは祖国のために戦えますか』。多くの若者がNOと答えるのが日本です。安全保障を教えてこなかったからです。元空将の織田邦男教授は麗澤大学で安全保障を教えています。100分の授業を14回、学生たちは見事に変わりました》などと投稿し、安全保障に関する持論を展開した。

 これに対し、《櫻井氏の言う通り。平和ボケが国を亡ぼす》などと賛意を示す意見が見られた一方、《戦場に行く気があるかを問うより、今の日本を取り巻く情勢を正しく認識する事が大事》《戦争による問題解決を避ける努力が必要》《いざとなったら自分は戦場に行かないくせに何を言っているのか》などと反対の投稿が相次いだ。

「私はお国のためなら死ねる」という質問に安倍氏は「△」

 さらに櫻井氏の《あなたは祖国のために戦えますか》との投稿は、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で名前の挙がった最大派閥「安倍派」(清和政策研究会)の前会長、故・安倍晋三元首相にも“飛び火”。

 生前の安倍氏は櫻井氏と近しい関係で知られているが、あらためて注目されたのは2014年4月に読売テレビ系で放送された「たかじんのそこまで言って委員会」に出演した際の安倍氏の発言だった。

 「私はお国のためなら死ねる」という質問に「〇」「×」で答えるコーナーで、安倍氏は「△」を提示。番組パネラーから「総理になった途端に死ぬ覚悟はできているわけでしょ」と問われても、「死ぬ覚悟はできてると、いま私が言ってもですね、嘘っぽく聞こえてしまうんだなと思うんですが…」などと安倍氏が口ごもる様子を映した動画や画像が拡散された。

《櫻井さん、同じ保守系仲間の安倍さんもNOに近い回答でしたが。知っていましたか》

《櫻井氏は安倍元首相にも同じ質問したのかな》

 裏金事件に続き、亡くなった後も安倍氏は何かと話題になるようだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/166.html

   

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