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2024年1月08日03時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK292] 国民愚弄と言うか、しょせん、やる気がないのだろう 改革≠麻生、菅に頼る「驚くべき茶番劇」(日刊ゲンダイ)

※2024年1月6日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2024年1月6日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし


あり得ない人選(C)日刊ゲンダイ

「ダメだ、こりゃ」

 ドリフのコントを思い出してしまう。それほどアングリなのが、岸田首相自らが本部長になって来週発足させるという自民党の「政治刷新本部」とやらの顔ぶれである。

「刷新本部ってありますけど、顔が古くないですか」

「裏金づくりが常態化したのが20年って言われてる。この20年の間に総理大臣をやった人が2人顧問になってるんですけど」

 情報番組のコメンテーターがそう言って呆れたのも納得だ。派閥政治にどっぷり漬かった麻生副総裁と安倍政権時代を含め長らく権力の座にいた菅前首相を「刷新本部」の最高顧問に充てるというのだから、国民愚弄にも程がある。

 政治資金パーティー収入の収支報告書不記載での刑事告発は主流5派閥にわたる。中でも安倍派は、パー券販売ノルマ超過分のキックバックや中抜きでつくられた裏金が、実に6億円規模になるとみられる。東京地検特捜部の強制捜査で永田町の議員会館に家宅捜索が入った。官房長官ら、つい最近まで岸田政権の閣僚だった連中が、任意とはいえ次々と特捜部の聴取を受けるという異常事態。膿のたまった自民党政治への国民の不信は頂点に達し、愛想を尽かしているというのに、マサカの人選なのである。

 元テレビ朝日の政治部記者で政治ジャーナリストの細川隆三氏はこう言う。

「2人の総理経験者を顧問に据え、顔を立てた形ですが、この一大事に、そうした気を使う必要があるのか。麻生さんは主流派として岸田政権を支える屋台骨のひとり。菅さんは非主流派のリーダーであり、政権が弱体化している今、協力を仰ぎたい。そうした思惑があっての人選でしょう。岸田首相にどこまで危機感があるのか疑問です」

 4日の年頭記者会見で“刷新本部長”に就く岸田が口にした改革案は、党としてパーティーを監査するだの、現金ではなく銀行振り込みにするだのショボイ話ばかりで、本気度が見えなかった。そのうえこの人事では、「ああ、しょせん、やる気がないのだろう」とハッキリ分かる。

 刷新本部は党執行部に外部有識者を加え、今月中に中間的な取りまとめを行う予定。必要なら関連法案を国会に提出するとしているが、テキトーにお茶を濁すのが関の山だ。既に自民党の重鎮が「派閥解消に向かうような議論をするんじゃないよ」とクギを刺しているというから、驚くべき茶番。ホントにこの党には付ける薬がない。

党の衆知を集めたさらなる抜け穴づくり

 政権を支える主流3派から裏金事件の本丸の安倍派が脱落、岸田は麻生派と茂木派に頼るしかない。だが、「ポスト岸田」に虎視眈々の茂木幹事長とは微妙な関係で、ますます“麻生依存”が強まっている。特捜部の捜査が本格化し、裏金問題が火を噴いた昨年12月には3日連続で麻生と会談。一掃した安倍派閣僚の後任人事も麻生が牛耳ったとされる。

 だが、麻生ほど「党刷新」にふさわしくない者はいないのではないか。麻生は2008〜09年の首相在任中も派閥会長を辞めず、その後もずっと派閥会長であり続けている。12年からの第2次安倍政権を“骨格”として支える中で、派閥の所属議員はどんどん増え、いまや堂々の党内第2派閥。自民党きっての派閥政治の権化のような人物だ。

 政治資金を使って銀座の高級クラブなどへ数十万円単位の支出を繰り返し、散々批判されてもやめない厚顔と金銭感覚の持ち主でもある。

 岸田が4日の会見で、「本来は若手育成や政策論議の場だった派閥が、カネやポストを求める場になったという国民の疑念がある。深刻に受け止める」と語ったが、まさに派閥を「カネやポストを求める場」にしてきたひとりが麻生なのではないのか。

〈自民幹部は「麻生さんに相談して、これまで良いことがあったのだろうか」とクビをひねる〉と昨年12月の朝日新聞が書いていた。それでも麻生頼みとは岸田もあまりにおめでたい。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「麻生さんこそが派閥の親分ですよ。党刷新と言っても、泥棒が泥棒を捕まえるための縄を綯っているようなものです。刷新本部に若手を入れるという話もありますが、子分が強い縄を綯うわけがない。30年前の政治改革で掲げた党幹部や閣僚の派閥離脱は形骸化し、政治資金集めは法の抜け穴だらけで、今回、大きな問題になった。岸田首相が今やろうとしているのは、党の衆知を集めたさらなる抜け穴づくり。どうしたら国民を欺くことができるか、ということです。自民党が自己刷新の能力を失っていることがはっきりしました」

 菅にしても、無派閥とはいえ、安倍元首相のブン投げ辞任後に首相になれたのは、総主流派体制を敷いた5派閥に担がれた結果だった。麻生との上下関係はクッキリだし、派閥離脱を表明した自見万博担当相に「恩知らず」とカンカンだった二階元幹事長を袖にして「派閥政治刷新」なんてできるわけないのである。

またしても“やってる感”と目くらまし

 もっとも、最高顧問の麻生と菅は刷新本部の“重し”みたいなもので、実際に取りまとめ役となるのは事務総長に起用される見通しの木原誠二幹事長代理とみられる。官房副長官時は「陰の総理」とまで呼ばれた岸田の最側近だ。妻の元夫の不審死事件に絡むスキャンダルなどで副長官を辞任したが、岸田の木原重用は変わらず、首相動静にも頻繁に登場する。

「岸田首相は身内しか信用しない」(岸田派関係者)と揶揄されているが、昨年の正月に「異次元の少子化対策」という“やってる感”を岸田に提案したのは木原だとされる。またしても木原頼みで目くらましを図ろうということなのだろう。

「官房副長官を外れた木原氏を、この一大事に要職に就けるという人事も信じられません。ここまで政治不信が広がっているのですから、もっと改革意欲のある若手が出てきてもいいのに、誰も声を上げない。そういう空気もない。これで自民党は大丈夫なのか、と思いますよ」(細川隆三氏=前出)

 結局、自民党にとって政治資金パーティーは裏金もつくれる“カネのなる木”であり、派閥は「ポストとカネと選挙」のための“互助会”。「数は力」と「寄らば大樹」の自民党議員らが、そうした便利なシステムを簡単に手放すはずはないのだ。

 それにしても、同じ茶番劇でももう少しやり方があるだろう。「麻生・菅・木原」では本気の改革じゃないことが国民に丸分かりなのに、センスがないのか、無能なのか。

「岸田さんが具体的な党改革を打ち出せないのは、そんなことをしたら党内から総スカンを食らうことが分かっているからでしょう。正しいことがまかり通らないような腐った政党には、一刻も早くお引き取り願いたい」(五十嵐仁氏=前出)

 防災服を“やってる感”で着用し、テレビ出演時はスーツに着替えて、被災地そっちのけで総裁再選をアピールしているようなフザけた宰相である(関連ページ)。内閣支持率はさらに下落するだろう。

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/833.html

記事 [政治・選挙・NHK292] 小沢一郎議員、アベノミクス『破たん』をイラストで明快に解説 フォロワー「ほんとこの通り」「めちゃめちゃわかりやすい」好評(中日スポーツ)
2023年11月7日 20時10分

https://www.chunichi.co.jp/article/803222

 立憲民主党の小沢一郎衆議院議員は7日、自身の事務所が管理するX(旧ツイッター)を更新。故安倍元首相が掲げた経済政策・アベノミクスの現在の構造をグラスタワーに見立てて解説し、フォロワーからも分かりやすいと好評を得た。
 「アベノミクスの当初説明と現在を図にすると、以下のようになる」と当初説明と現在のイメージ図を掲げ、「富が末端まで滴り落ちて来るはずが、自民党や大企業、富裕層にたまる一方、防衛増税や物価高等で一般国民から生活の糧がどんどん吸い上げられていく」とした。
 図示されたグラスタワーは最上段が「自民党 大企業・富裕層」で、その下に「中小零細企業」「一般国民・地方」と続く3層構造。「当初説明」ではワインが上から満遍なく注がれ、末端まで行き渡っている。
 これに対し、「現在」はばらまきによって最上段のグラスが巨大化し、末端に注がれることなく、「防衛増税」「物価高」に伴い、下から吸い上げられているような図式に。そのため、最上段のグラスにたまったワインの重さに耐えられず、敷かれているグラスにはいずれもひびが入っている。
 小沢議員は「格差と貧困はかつてなく拡大。まず、アベノミクスの破綻を認めることが全ての始まり」と訴え、フォロワーからも「めちゃめちゃわかりやすい」「ほんとこの通り」「減税しても給付金を配っても、大企業の搾取は無くなりません」と賛同するコメントが寄せられた。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/834.html
記事 [政治・選挙・NHK292] 小沢一郎「今こそ本当に『自民党をぶっ壊す』時である」かつての政敵・小泉純一郎元首相のパワーワード拝借し非難(中日スポーツ)
2023年12月21日 20時22分

https://www.chunichi.co.jp/article/825773

 立憲民主党の小沢一郎衆議院議員が21日、事務所名義のX(旧ツイッター〜を更新。かつての政敵のパワーワードを拝借し、派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑に揺れる自民党を非難するとともに、有権者に総選挙があった際の投票行動を呼びかけた。
 「今こそ本当に『自民党をぶっ壊す』時である」。小泉純一郎元首相が、2001年の自民党総裁選に出馬した際に構造改革の旗印として連呼した言葉を引用して「自民党は絶対に変わらない。自民党=利権だから。多くの意味の無い政策で税金が無駄にされ、国は衰退の一途にある。政策が利権で決まるから。自民党はそれで巨額の金を稼いでいる」と続けた。
 最後は「自民党を壊さないと国が壊れる。そして、自民党をぶっ壊せるのは国民だけ」と国政選挙の意義を語った。この投稿にフォロワーからは「国民はもっと怒るべき 絶対許しちゃいけない」「嘘と言い訳の利権政治をやめさせましょう 政権交代で」といった賛同する声が上がった。
 一方で「今が自民を完膚なきまでに叩き潰す千載一遇のチャンス。しかし今の立憲には投票しません。この歯痒さを解消してください」「野党も気合い入れて政策をつくりなさいよ 国民の声を聞きなさい」など、野党のふがいなさを指摘する声も目立った。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/835.html
記事 [政治・選挙・NHK292] 能登半島地震 被災者の医療費・保険料負担「一刻も早く免除を!」保団連が強く要望(日刊ゲンダイ)

能登半島地震 被災者の医療費・保険料負担「一刻も早く免除を!」保団連が強く要望
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/334361
2024/01/07 06 日刊ゲンダイ


農業用ビニールハウスに避難した近隣住民=2日午後、石川県輪島市(C)共同通信社

「被災者の健康維持支援にも一層力を入れ、疾病の発生や悪化、災害関連死を防いでください」

 能登半島地震をめぐる5日の非常災害対策本部で、岸田首相はこう強調していた。それなら、被災者医療に関して一刻も早く負担軽減策を講じるべきだ。

 地震による石川県内の死者は100人を超えた。安否不明者は222人に上る(いずれも6日昼現在)。約3万3000人が避難生活を強いられている惨状だ。

 避難所ではインフルエンザや新型コロナウイルスの感染者が増えているという。医療へのアクセスが欠かせない中、厚労省は被災者が健康保険証や介護保険証を所持していなくても、保険診療や介護サービスを受けられる通知を全国の自治体に発出。ただ、医療費の自己負担分の減免などは、保険者である市町村の判断に委ねられている状況だ。

 そこで、全国保険医団体連合会(保団連)が5日、首相と厚労相に宛てた「令和6年能登半島地震における被災者医療に関する緊急要望書」を発表。内閣府と厚労省に送付した。

 保団連は要望書で〈被災者の医療確保について、1月1日並びに2日に医療保険における一部負担金及び保険料については保険者の判断で減額・免除ができる旨の通知が示されました〉と前置きしつつ、〈しかし、これらは、阪神淡路大震災や、東日本大震災、熊本地震の時に出された特例措置による一部負担金や保険料の免除通知とは異なります〉と指摘。〈特例措置による医療費一部負担金および入院時の食事一部負担金の免除、保険料(税)の免除〉などを早急に実施するよう要請した。

 保団連の前谷かおる事務局次長がこう言う。

「被災者の医療費や保険料について厚労省が現在出している通知は、あくまでも保険者が減免を判断する形にとどまっています。東日本大震災や熊本地震の時のように、医療費及び保険料を免除する特例措置が追って出されると期待していますが、能登半島地震は局地的でありながら甚大な被害をもたらしています。被災者への負担軽減は一刻も早い方がいい。まずは被災者に医療費などの負担をさせないことが第一であり、その後、国が費用について策を講じればいいと考えています。早急に決断していただきたい」

 岸田は復旧・復興について「必要な予算は柔軟に確保していく」と力を込めている。医療費や保険料などの全額免除はなぜプッシュ型で進めないのか。

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/836.html

記事 [政治・選挙・NHK292] 原発推進する愚かな人々(植草一秀の『知られざる真実』)
原発推進する愚かな人々
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/01/post-0b8ef2.html
2024年1月 6日 植草一秀の『知られざる真実』

石川県で1月1日16時10分に発生した大地震。

石川県志賀町で震度7を記録。

マグニチュード7.6の巨大地震だった。

石川県志賀町では地震の揺れの強さを示す最大加速度が2828ガルを記録。

東日本大震災で記録した2933ガルに迫る激しい揺れが観測された。

石川県志賀町には北陸電力志賀原子力発電所が所在する。

志賀原発の耐震設計基準は東日本大震災発生までは600ガル。

東日本大震災後に引き上げられたが、それでも1000ガルにすぎない。

原発敷地内でどの程度の揺れが観測されたのか。

北陸電力は事実を速やかに公表するべきである。

1月1日に政府は志賀原発で「火災が発生した」と発表した。

志賀原発で油漏れと変圧器の一部破損が生じ、原発関係者が火災の発生と認識して国や関係自治体などに報告した。

これを受けて政府が「火災が発生した」と発表したもの。

その後、北陸電力と政府が、発表が間違いであったことを明らかにした。

北陸電力の不手際はこれだけでない。

志賀原発の敷地内に海水を引き込んでいる水槽の水位について、当初、「有意な水位の変動は確認できなかった」としていたが、実際には約3メートル上昇していた。

この点についても北陸電力が当初発表を撤回して、内容を修正した。

さらに、北陸電力は1月5日になって、志賀原発2号機で外部電源を受けるために必要な変圧器から漏れた油の量を大幅に修正した。

当初は漏れた油の量を3500リットルと説明していたが、実際には当初発表の5倍超にあたる約1万9800リットルだったことを明らかにした。

鳩山元首相が志賀原発で火災が起きたとXで発信したことを批判する記事が流布されているが、情報発信は政府と北陸電力の誤発信を発信通りに伝えたものに過ぎない。

その情報発信を批判する前に、北陸電力の度重なる失態を批判するのが先決だ。

岸田首相が1月4日に首相官邸で年頭記者会見を開いたが、原発について一言も言及しなかった。

会見開始後40分が経過した時点で、質問のために挙手している記者がいるにもかかわらず会見が打ち切られた。

この状況下で記者の一人が、

「総理、原発について質問させてください」

「(能登半島)地震から3日経過したのに、いまだに総理は原発についてコメントしていません」

「質問させてください」

と声を上げたが、岸田首相は何も答えず、会見は強制的に打ち切られた。

岸田首相の「聞く力」は「大きな声を聞く力」であって、国民の切実な声については「聞き流す力」しか持ち合わせていない。

記者からの「聞く力はどこに行ったんですか!」という罵声が会見場に響いたが岸田首相は完全に無視して消えた。

もとより「国民の声を聞く力」など持ち合わせていない。

持っているのは「大きな声を聞く力」だけ。

その結果として、軍事費倍増、原発全面推進、庶民大増税の方針だけが示されている。

「米国・大資本・官僚機構の声だけを聞く力」である。

内閣支持率は消滅に向かい、内閣府支持率は100%に向かう。

永田町で作業服を着て何をするというのか。

作業服コスプレをしても、何の役にも立たない。

新年会をはしごして、テレビ番組に出演して笑顔を振りまいている場合ではない。

政府の根本の役割は国民の命と健康と財産を守ること。

巨大地震で倒壊した家屋に埋もれている国民が多数存在する。

家屋が倒壊して寒空の下に投げ出された国民が多数存在する。

ウクライナでは国民に何の相談もなく追加で6000億円もの支援を約束し、誰も開催を望んでいない大阪・関西万博に建設費だけで2000億円を超える資金を投下しているのに、地震対策に予備費から40億円しか資金を投下しないというのでは一揆が起きておかしくない。

地震災害の対応で何よりも求められるのは「即時の対応」。

1秒が命の分かれ目になる。

無制限・無尽蔵にできることを全力で実行するのが当然だが、何もしていない。

国民は、このような政府を存続させるのかを適正に判断すべきである。


http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/837.html
記事 [政治・選挙・NHK292] 適菜収が選ぶ「2023年のバカニューストップ10」 適菜収 だから何度も言ったのに(BEST TiMES)


適菜収が選ぶ「2023年のバカニューストップ10」【適菜収】
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/2562107/
2023.12.28 適菜 収 だから何度も言ったのに 第54回 写真:アフロ、産経ビジュアル BEST TiMES

2023年の年末、この国の終わりを予感させるには十分すぎるほどの事件が頻発した。週刊文春による松本人志の性加害報道、しんぶん赤旗日曜版 が暴いた自民党による組織的犯罪……。「バカニューストップ10」にノミネートされた登場人物たちのバカぶりに笑ってばかりはいられない。このような絶望的な状況の中で、正気を維持するためにはどうすればいいのか? 『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』(KKベストセラーズ)で、それを考察した著者、適菜収氏の「だから何度も言ったのに」第54回。


松本人志

■「ほんこん化」する日本

 週刊文春としんぶん赤旗が日本を救いつつあるという感じの年末ですが、去年の年末もそんな感じだったような気もします。日本の凋落を示す暗いニュースはたくさんあるので、ここでは苦い笑いをお茶の間に届けた「バカニューストップ10」を選びました。

【第10位 「ヨドバシカメラは左翼だ」】


百田尚樹

 自称ユーチューバーの百田尚樹が立ち上げた「日本保守党」が大阪で開いた街頭演説が騒動になった。同党は大阪市のヨドバシカメラの前で街頭演説を開いたが、人混みでかなり危険な状態になり、ヨドバシカメラの店員とみられる男性が「危ないのでやめていただけないでしょうか」と深々と頭を下げてお願いする中、聴衆は「無理やー!帰れ!」と叫びだし、弁士の河村たかし名古屋市長は終始ニヤニヤと笑みを浮かべていた。この件に関し、ネトウヨが「ヨドバシカメラは左翼だ」と言い出したとのこと。本当だったら、それこそ「日本スゴイ」。「ヨドバシカメラは左翼」というフレーズ。何回聞いても面白い。いろいろ終わっているね。

【第9位 「いしんのしし」が新選組の羽織を着用】


馬場伸幸

 日本維新の会は、イノシシをモチーフにした初の公式マスコットキャラクター「いしんのしし」を発表。早速ネット上でツッコミが入っていた。「維新」の公式マスコットキャラクターなのに、敵側の新選組(幕府側)の羽織を着ていると。これを選んだのが馬場伸幸。このマスコットキャラクターは維新の本質を捉えてはいる。 反自民を偽装してきたけど、正体は体制側(幕府)だったというオチ。維新は存在自体がコント。

【第8位 反日カルトによる安倍晋三の神格化】


統一教会

 7月8日、統一教会は安倍晋三銃撃事件から1年となるのに合わせ、公式サイトで声明を発表し、安倍を「不世出の政治家」と礼讃した。統一教会も「不世出の政治家」を失ったので、相当焦っているのだろう。12月18日、統一教会系の「世界日報」は、安倍派に捜査が入ったことに激怒。「【政界一喝】安倍派報道の屈辱に負けるな」というコラムには「安倍元首相と安倍派の名誉にかけて、その遺志を受け継ぐ有志らによって再起し、日本国のために立ち上がらなければならない」とある。安倍とその周辺が自民党内の「統一教会日本支部」と揶揄されるのも当然だ。

【第7位 ほんこんが「東のほんこん」を批判】


三浦瑠麗

「ワシントン・ポスト」と「ワシントン・タイムズ」を間違えながら、あさっての方向からの統一教会擁護を連発し、ネット上では「お壺ね様」「壺サーの姫」「東のほんこん」といった愛称で親しまれた三浦瑠麗。しまいには「お父さんがパチンコとか競馬でお金をスッたり、家庭内暴力で殴ったり、飲酒におぼれたり、どれも合法なんです。合法な活動で家庭が崩壊するケースはいっぱいあるのに、なぜ宗教法人(だと問題に)になるか、これは政局だからです」と意味不明なことを言い出した。そもそも「家庭内暴力」は合法ではない。

 3月7日、夫で投資会社「トライベイキャピタル」代表の三浦清志が太陽光発電事業資金を横領したとして業務上横領の疑いで逮捕されたが、当初、瑠麗は「まったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ない」と言っていた。しかし「FRIDAY」はトライベイの内部文書を入手。瑠麗が代表のシンクタンク山猫総合研究所との間にコンサル契約が結ばれていたことが判明。要するに瑠麗は大嘘をついていた。お笑い芸人の「ほんこん」は「あれだけコメンテーターで言うてはったやん。いろんな問題でも、不倫の問題とかお金の問題とか。辛口やってんやろ? 俺は辛口よりか『なんかズレてんちゃうかな?』と思ってたけど」と瑠麗を批判。もうカオス。不毛な東西対決。

【第6位 黒岩祐治のニュルニュル問題】


黒岩祐治

 黒岩祐治が神奈川県知事に4回目の当選を果たした。面白かったのは「週刊文春」の黒岩の過去の不倫報道。私は他人のスキャンダルには興味はないが、黒岩が愛人に送ったメールの内容は圧倒的に面白い。

《A子の料理ってどんなかな?アワビにバナナをさしたやつとか、桃にキュウリをさしたやつとか》

《A子は日陰者じゃないけど、いつも「すごいエネルギーたまってる」し、「感じ」やすいよな〜。エックス線でもあてたろか? なに〜、セックス線だって!ばっかぁ〜っ!また言っちゃった!なにまたイっちゃった!?》

《北朝鮮! ミサイルでもぶっ飛ばしてくれねえかなあ〜。雨にも負けず、遊びほうけている奴らに平和の意味を教えてやらんといかんなあ〜。放送では絶対に言えないから、A子だけに本音を放出!ドッピュー!!ところでモロホンのドッピューは18日(月)でいかがカナ?》

《本番前のホンバン?バッカァ〜!!生放送前のナマだよ〜!!ニュルニュル〜〜〜。ビチョォッ〜〜〜〜。ドキュ〜〜〜〜〜〜〜ン!!》

 素晴らしいとしか言えない。頭から何か液体でも漏れているのだろうか?

■権力の中枢に泥棒が食い込んでいた

【第5位 石川県のうっかり屋さんが大活躍】


馳浩

 石川県知事の馳浩が、東京五輪招致に関する黒幕の名前をポロッと漏らしてしまう。馳は講演で、2013年に招致が決まった東京五輪をめぐり、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)の委員約100人に対し、内閣官房報償費(機密費)で贈答品を渡したという趣旨の発言をした。また、当時首相だった安倍から「五輪招致は必ず勝ち取れ」「カネはいくらでも出す」「官房機密費もあるから」と告げられたとした。安倍が機密費を使った買収工作を命じていたことを喋ってしまったわけで(その後、説明は二転三転)、うっかりにも程がある。もはや買物しようと街まで出かけたが財布を忘れたサザエさんレベル。

【第4位 工作員「Dappi」と自民党の関係】


小渕優子

 安倍や麻生太郎といった特定の政治家が有利になる情報を流してきた工作員「Dappi」の正体が明らかになった。IT関連企業「ワンズクエスト」社長の小林幸太である。「Dappi」が流した近畿財務局職員に関するデマについて、東京地裁は「(前略)被告小林の指示の下、被告会社の従業員あるいは被告小林によって行われたものと認めることができる」と認定。問題は誰が小林を動かしていたかである。自民党は同社の主要な販売先のひとつだった。さらには訴訟が提起された後、少なくとも昨年まで、小渕優子が代表を務める政治団体が「ワンズクエスト」と取引を続けていた。わかりやすすぎる「悪」。

【第3位 「文化人」と呼ばれる工作員に流れた官房機密費】


右側が河村建夫

 官房機密費の使い道について、元官房長官の河村建夫が、朝日新聞の取材に応じ、在任中に「陣中見舞いとして持って行くことがあった」と語り、選挙向けに支出していたことを明らかにした。河村によると、使った機密費は月1億円ほど。これも有名な話だが、自民党は評論家やジャーナリストにカネを渡して、批判的な発言を封じていた。元官房長官の野中広務は、官房機密費を使って政治評論家やジャーナリストにカネを配っていたことを証言している。「文化人」と呼ばれる工作員にカネが流れていたなら、いろいろ納得がいくことが多い。そうでなければ、この10年以上にわたり、安倍を礼賛するデタラメな「言論」が社会に垂れ流されてきた理由がわからない。

【第2位 パンツ泥棒が今度は税金泥棒≠フ疑い】


高木毅

 自民党を代表する泥棒と言えば国会対策委員長だった高木毅。パンティー関連で逮捕された高木が、今度はパーティー関連で逮捕される可能性も出てきた。高木の手口は巧妙だ。報道によれば高木は単に出来心でパンツを盗んだのではない。合鍵をつくって女性宅に忍び込み下着を物色中、警察に踏み込まれたのだ。目撃者によると、その際、白い手袋をつけていたという。要するにプロの犯行。高木が事件を起こしたのは三〇を過ぎてから。若気の至りなどではない。

 結局、権力の中枢に泥棒が食い込んでいたという話。自民党はすでに制御不能になっているが、岸田文雄は「来年秋に今の健康保険証を廃止」「総裁任期中に憲法改正を実現したいという思いはいささかの変わりもない」と言い出している。火事場泥棒そのもの。

【第1位 政治家が犯罪に手を染めているのではなくて、犯罪者が政治に手を染めている!?】


再び登場の馬場伸幸

 日本維新の会は、5月14日、15日に4月の統一地方選で大量に当選した新人の研修会を開催。代表の馬場伸幸は、新人に「社会人として当たり前のルールやマナーを徹底してほしい」と発言。

 え?

 え?

 ええっ?

「社会人として当たり前のルールやマナー」が完全に欠如しているのが維新の連中ではないか。馬場は2021年の総選挙の際、「私立高校も、大阪では完全に無償」とデマを流している。不正受給、パワハラ、セクハラ、ストーカー、公然わいせつ、性的暴行、署名偽造、飲酒ひき逃げ、中学生を恐喝……。これらの不祥事・犯罪の数々を引き起こしてきた集団が、「社会人として当たり前のルールやマナー」を説く。コントかよ。この年末、文春砲が松本人志に被弾。安倍周辺と吉本が弱体化したら、維新は大変だろうね。

文:適菜収

適菜 収 てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、『日本をダメにしたB層の研究』(講談社+α文庫)、『なぜ世界は不幸になったのか』(角川春樹事務所)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志・中野信子との共著『脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克』(文春新書)、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、清水忠史との共著『日本共産党政権奪取の条件』(KKベストセラーズ)など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。https://foomii.com/00171

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/838.html

記事 [政治・選挙・NHK292] 能登を襲った巨大地震(コラム狙撃兵・長周新聞)
能登を襲った巨大地震
https://www.chosyu-journal.jp/column/28629
2024年1月5日 コラム狙撃兵 長周新聞

 

 元日から石川県能登半島で震度7(マグニチュード7・6)を記録する大規模な地震が起こり、その後も当該地域では震度5をはじめとする大きめな地震が続いている。地震の規模としては阪神淡路大震災に匹敵するもので、とてつもない揺れである。石川県のなかでも華やかな都市部の金沢市とは違って、人口減少と少子高齢化の著しい過疎地域だった能登半島――。その人口はおよそ16万6000人で、多くを占めるのが65歳以上の高齢者だという。石川県内だけでも3万人をこえる人々が避難所に身を寄せてここ数日を過ごしているというが、無理のきかないお年寄りが多く含まれている。水、食料、ガソリン、簡易トイレといった物資の供給や、低体温症すら心配されるような環境を早急に解決することが待ったなしであり、とくに現役世代が少ない高齢化地域という特性を捉えた外側からのバックアップ体制、フォローの体制が必須といえる。

 一階部分が押し潰された木造家屋や、傾いたり道路に崩れ落ちた家屋、折れた電柱や地上に突き出した上下水道のマンホール、アスファルトがズタズタに割れてとても車では通れないであろう凸凹の大地など、SNSや報道によって拡散される写真や映像だけ見ても、その揺れの大きさは尋常ではなかったことが伝わってくる。大地の隆起によって道路は半島の各所で寸断され、電気やガス、水道といったライフラインの供給もままならず、孤立する集落がいくつも点在するなど、おぼろげながら報道によって伝わってくる断片はあるものの、未だに被害の全容については自治体機能の混乱や麻痺とも相まってつかめていない。

 珠洲市では全6000世帯あるうちのすべてが全壊かほぼ全壊に近い状態で壊滅的なのだと市長が発信するほどで、しかも能登半島の最奥地で道路が寸断されて陸の孤島と化してしまい、支援物資が届かないという。その他の地域でも車中泊をしようにもガソリンがなくなり、さらに温かい飲み物を沸かそうにも水がなく、ガスもないとか、食料がそもそも尽きてしまって食べるものすらないといった状況が刻々と伝わってくる。いきなり地震に見舞われて誰もが混乱しており、なおかつ運搬手段も限られたなかで初動が後手後手になってしまうことは致し方ない側面もあるとはいえ、「早く物資を!」「水と食料を!」を動かさないといけない局面である。

 こうした国民の生命や安全が脅かされた緊急事態に際しては、基礎自治体や中二階となる都道府県行政が現場を掌握してまともに機能するのはもちろんのことだが、もっとも機敏に対応しなければならないのは、それよりもはるかに権限を有している国である。基礎自治体が備えとして保有している災害対応の物資などもたかが知れており、しかも現場は限られた人員で避難民対応だけでもパニックに陥ることなど目に見えている。災害に対応する司令塔として資金力や動員力を有する国が全面的に身を乗り出して、避難民への物資支援や災害救援体制をとる以外に被災地のフォローなどなし得ないことは明白である。

 しかし、あろうことか東日本大震災、熊本地震、各地の豪雨災害など、いつも被災者の自己責任に丸投げしてきたのがこの国の政府で、今回の地震に際しても大臣や首相が作業服に着替えて記者会見こそするものの、数日たってなお「今から自衛隊に被災地のニーズを聞き取りさせます」などと能天気なことをいっている。役立たずかと思うほど鈍くさい動きに、思わずこの連中に「人の心」は宿っているのだろうかと思うほどである。難儀な状況に置かれている国民にたいして、「愛はあるんか?」と思うのである。

 個人がいくら赤十字に募金しようが、「〇〇基金」なるものに募金しようが、目の前で困っている3 万数千人の被災者の手助けとしては雀の涙ほどにしかなり得ず、残念ながら限られた力である。それはあるに越したことはないとはいえ、個人の善意やボランティアには限界があるのも事実なのである。それよりも国がマンパワーを動員し、必要なカネを注ぎ込み、初動にもその後の復興にも全面的に関わることの方がはるかに被災地にとっては強力な支援になるし、ボランティアがスコップ担いで被災地支援するよりも自衛隊なり土木のプロたちが重機を持ち込んで作業した方が圧倒的に事は前に動いていくというのも現実である。しかし、いつも放置して棄民するから、ボランティアに出向かなければならない――。これは地震や豪雨災害のたびにボランティアとして現場に赴いてきた人々の実感でもあろう。そもそも国民の善意に被災地支援や復興を丸投げすること自体がおかしいわけで、そんな構造の末端では、「愛は地球を救う」なんてお涙頂戴で募金を募っておきながら、人の善意をくすねるテレビ局幹部がいたり、その愛たるや腐ったものである。

 なお、今回の地震では、能登半島にある志賀原発の存在も危ぶまれている。福島第1原発の二の舞いにもなりかねず、震度7で無傷なわけがないからだ。そして、撤回に追い込まれたとはいえ、仮に珠洲原発が建設されていたらどうなっていたか――も考えさせられる。地震列島と原発列島が共存するという無謀さである。

 武蔵坊五郎 

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